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昭和55年7月12日条例第17号
改正 昭和62年12月25日条例第44号
平成7年10月16日条例第28号
沖縄県民の消費生活の安定及び向上に関する条例をここに公布する。
(目的)
第1条
この条例は、県民の消費生活における利益の擁護及び増進に関し、県、市町村及び事業者(事業者が組織する団体を含む。以下同じ。)の果たすべき責務並びに消費者の果たすべき役割を明らかにするとともに、県の実施する施策について必要な事項を定めることにより、県民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。
(基本理念)
第2条
前条の目的を達成するに当たつては、県、市町村、事業者及び消費者の相互の信頼を基調として、次の各号に掲げる消費者の権利の確立を図り、安全で良好な消費生活が保たれることを基本としなければならない。
(1) 消費生活に必要な商品又は役務(以下「商品等」という。)により生命、身体及び財産を侵されない権利
(2) 消費生活に必要な商品等について適正な表示を行わせる権利
(3) 消費生活に必要な商品等について不当な取引条件を強制されない権利
(4) 消費生活に必要な商品等により不当に受けた被害から公正かつ速やかに救済される権利
(5) 消費生活を営むうえで必要とする情報を速やかに提供される権利
(県及び市町村の責務)
第3条
県は、経済社会の発展に即応して、県民の消費生活の安定及び向上を図る総合的な施策を策定し、これを実施するものとする。
2 市町村は、当該地域の実情に即した消費生活の安定及び向上を図る施策を策定し、これを実施するものとする。
3 県及び市町村は、消費生活の安定及び向上を図るため、商品等に関する知識の普及、情報の提供、生活設計及び資源の合理的利用に関する知識の普及等消費者に対する啓発活動を推進するとともに、消費者の健全かつ自主的な組織活動が促進されるよう必要な援助又は協力を行うものとする。
4 県及び市町村は、前三項の施策の策定及び実施に当たつては、相互に協力するとともに、消費者の意見が十分に反映されるよう努めるものとする。
(事業者の責務)
第4条
事業者は、商品等の供給その他の事業活動を行うに当たつては、常にその社会的責任を自覚し、危害の防止、規格、表示及び計量の適正化、品質その他の内容の向上等必要な措置を講じ、かつ、流通の円滑化及び価格の安定に努めるとともに、県及び市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力しなければならない。
2 事業者は、事業者と消費者との間の取引に関して生じた苦情(以下「消費者苦情」という。)を適正かつ迅速に処理するとともに、これに必要な体制の整備等に努めなければならない。
(消費者の役割)
第5条
消費者は、自らすすんで消費生活に関する必要な知識を修得し、自主的かつ合理的に行動するとともに、消費者相互の連携を図ることによつて、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすよう努めなければならない。
(県民の申出)
第6条
県民は、この条例の定めに違反する事業活動が行われ、又はこの条例に定める措置がとられていないと認めるときは、知事に対しその旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 知事は、前項の規定による申出があつたときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この条例に基づく措置その他適当な措置をとるものとする。
3 知事は、必要に応じて申出の内容、その処理の経過及びその結果を明らかにすることができる。
(国等への措置要請)
第7条
知事は、この条例の目的を達成するために必要があると認めるときは、国及び関係地方公共団体並びに県外の事業者等に対して適切な措置を講ずるよう要請し、又は協力を求めるものとする。
(危害商品等の供給禁止)
第8条
事業者は、消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある商品等(以下「危害商品等」という。)を供給してはならない。
(危害商品等の調査)
第9条
知事は、事業者が消費者に供給する商品等について、危害商品等の疑いがあると認めるときは、速やかに必要な調査を行うものとする。
2 知事は、前項の規定により、調査を行う場合において必要があると認めるときは、当該事業者に対し、当該商品等の安全性について、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
(危害防止勧告等)
第10条
知事は、事業者が消費者に供給する商品等が危害商品等であると認めるときは、危害を防止するために当該事業者に対し、当該危害商品等の製造若しくは販売の中止、回収その他必要な措置を講ずるよう指導し、又は勧告するとともに、速やかにその旨について消費者への周知を図るものとする。
2 知事は、前項の規定による勧告をした場合は、当該事業者に対し、当該勧告に基づいてとつた措置及び結果について、報告を求めることができる。
(規格、表示等の適正化)
第11条
事業者は、消費生活の安定及び向上を図るため、その供給する商品等について、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 品質の改善及び消費生活の合理化に寄与するよう適正な規格を定めること。
(2) 消費者が選択又は使用若しくは利用を誤ることがないよう品質その他の内容を適正に表示し、虚偽又は誇大な表示を行わないこと。
(3) 消費者の選択を容易にするよう販売価格及び単位価格(知事が指定した商品に限る。)又は利用料金を商品又は見やすい場所に表示すること。
(4) 消費者が商品の品質、内容量等を誤認し、又は消費者の負担が著しく増大することのないよう過大又は過剰な包装を行わないこと。
(5) 消費者への供給後における保証、修理、交換等のアフターサービスの向上を図り、及びその内容、期間その他必要な事項を明確にするとともに、消費生活に必要な商品のうち耐久性を有すべきであると認められるものについて、当該商品ごとにその補修用性能部品(当該商品の機能を維持するため不可欠な部品であつて補修の用に供されるものをいう。)を保有すること。
(自主基準の設定)
第12条
事業者は、前条に規定する事項に関し、基準(以下「自主基準」という。)を定めるよう努めなければならない。
2 事業者は、前項の自主基準を定め、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ知事に協議しなければならない。
3 知事は、前項の規定により協議があつた場合は、当該事業者に対し、当該事業者が定める自主基準について意見を述べ、又は必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
4 事業者は、自主基準を定め、変更し、又は廃止したときは、知事に報告するとともに、県民にその旨を周知させなければならない。
(県基準の設定)
第13条
知事は、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、第11条に規定する事項に関し、事業者が遵守すべき基準(以下「県基準」という。)を定めることができる。
2 知事は、県基準を定め、変更し、又は廃止したときは、速やかに告示するものとする。
(県基準の遵守義務)
第14条
事業者は、県基準を遵守しなければならない。
2 知事は、事業者が県基準を遵守していないと認めるときは、当該事業者に対し、これを遵守するよう勧告することができる。
(適正計量等の実施)
第15条
事業者は、販売その他の取引に際して消費者が不利益を被ることのないよう量目の明示及び適正な計量を実施しなければならない。
2 事業者で規則で定めるものは、消費者の利用に供する計量器を店内に設置しなければならない。
(広告の適正化)
第16条
事業者は、広告に当たつては、消費者に誤認を与えるような虚偽、誇大及びまぎらわしい表現を避け、かつ、正確な情報を提供しなければならない。
(金銭消費貸借契約書等の交付)
第17条
金融業を営む事業者は、消費者に融資する際、金銭消費貸借に関する契約書を消費者に交付し、又は金銭消費貸借に関する差入証書等の写しに当該事業者の確認印を押印したものを消費者に交付しなければならない。
2 前項の事業者は、消費者から金銭消費貸借に関する弁済を受けたときは、受取書、領収書等それを証する書面を消費者に交付しなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。
(自動販売機等の管理)
第18条
事業者は、自動販売機その他これに類する機械(以下「自動販売機等」という。)により商品等を供給する場合は、自動販売機等について適正な管理を行い、及び自動販売機等の見やすい箇所に自動販売機等の管理者の氏名又は名称、住所、電話番号等を表示しなければならない。
(不当な取引方法の禁止)
第19条
事業者は、商品等の供給に当たつて、消費者の知識、能力又は経験の不足に乗じる等消費者に当該商品等の選択を誤らせるような不当な取引方法を用いてはならない。
2 知事は、事業者が前項の規定に違反していると認めるときは、当該事業者に対し、当該取引方法を改善するよう勧告することができる。
(苦情処理機関等の整備)
第20条
知事は、商品の試験検査、各種の消費生活相談、消費者苦情の処理、消費者啓発活動その他消費生活に関する業務を推進する機関を整備し、拡充強化するものとする。
(消費者苦情の処理)
第21条
知事は、消費者苦情の申出があつたときは、速やかにその原因、内容等を調査し、当該消費者苦情を解決するため、あつせんその他の必要な措置を講ずるものとする。
2 知事は、前項の規定による調査に当たつて必要があると認めるときは、当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
3 知事は、第1項の規定による消費者苦情の処理の申出があつた場合において、その消費者苦情が県民の消費生活に影響を及ぼすものと認めるときは、当該消費者苦情に係る商品等に関する情報を展示その他の方法により消費者に提供するものとする。
(消費生活相談員の設置)
第22条
知事は、前条第1項に規定する業務その他の消費生活に関する必要な業務を行わせるため、消費生活相談員を置くものとする。
(沖縄県消費生活審議会の調停)
第23条
知事は、第21条第1項の規定によるあつせんその他の措置によつては、当該消費者苦情の解決が著しく困難であると認めるときは、沖縄県消費生活審議会の調停に付すことができる。
2 沖縄県消費生活審議会は、調停のため必要があると認めるときは、当事者その他の関係者に対し、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
3 沖縄県消費生活審議会は、必要があると認めるときは、調停案を作成し、当事者に対してその受諾を勧告することができる。
(訴訟の援助)
第24条
知事は、消費者が事業者を相手として提起する訴訟が次の各号に該当する場合は、当該訴訟を提起する者に対し、規則で定めるところにより、当該訴訟に要する費用に充てる資金の貸付け又は訴訟を維持するため必要な資料の提供その他の援助を行うことができる。
(1) 前条第1項の調停によつて解決されなかつた消費者苦情に係るものであること。
(2) 同一又は同種の被害が多数発生し、又は多数発生するおそれがある消費者苦情に係るものであること。
(3) 1件当たりの被害額が規則で定める額以下の被害に係るものであること。
(4) 沖縄県消費生活審議会において、当該訴訟を援助することが適当であると認めたものであること。
(5) その他規則で定める要件に該当するものであること。
(貸付金の返還等)
第25条
前条の規定により訴訟に要する費用に充てる資金の貸付けを受けた者は、当該訴訟が終了したときは、規則で定めるところにより、当該貸付けに係る資金を返還しなければならない。
2 知事は、前項の規定にかかわらず、特に必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、当該貸付けに係る資金の全部又は一部の返還を猶予し、又は免除することができる。
(情報の収集、調査等)
第26条
知事は、県民の消費生活との関連性の高い物資(以下「生活関連物資」という。)及び役務について、常にその価格及び需給の動向に関する情報の収集及び調査を行うとともに、県民に必要な情報を提供するものとする。
2 事業者は、前項の規定による調査に協力しなければならない。
(供給等の協力要請)
第27条
知事は、生活関連物資の流通の円滑化及び価格の安定を図るため必要があると認めるときは、当該生活関連物資の生産、輸入又は販売を行う事業者に対し、円滑な供給、価格の安定その他必要な措置をとるよう協力を求めることができる。
(特定生活関連物資の指定)
第28条
知事は、生活関連物資のうち、その価格の動向又は需給の状況が県民の消費生活に著しい影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがあると認めるときは、当該生活関連物資を特定生活関連物資として指定することができる。
2 知事は、前項に規定する事態が消滅したと認めるときは、同項による指定を解除するものとする。
3 知事は、第1項の規定による指定又は前項の規定による指定の解除をしたときは、その旨を告示するものとする。
(特定生活関連物資の調査等)
第29条
知事は、前条第1項の規定により指定した特定生活関連物資に関し、価格上昇の原因、需給の状況その他必要な事項について、速やかに調査を行うものとする。
2 知事は、前項の調査の結果、当該特定生活関連物資を供給する事業者がその円滑な流通を妨げ、又は適正な利得を著しく超えることとなる価格で供給を行つていると認めるときは、当該事業者に対し、当該特定生活関連物資の売渡し、価格の引下げその他必要な措置を講ずるよう指導し、又は勧告することができる。
(生鮮食料品の安定確保)
第30条
知事は、県民が消費する生鮮食料品の安定的供給の確保を図るため、流通の円滑化、価格の安定その他の効果的な施策を講ずるよう努めるものとする。
(価格調査員の設置)
第31条
知事は、第26条第1項の規定による情報の収集及び調査並びに第36条第1項の規定による立入調査(第29条の規定の施行に必要な限度において行う立入調査に限る。)等の業務を行わせるため、価格調査員を置くものとする。
(資源及びエネルギーの有効利用)
第32条
知事は、健全な消費生活を推進するため、資源及びエネルギーの有効利用に関する知識の普及、指導、情報の提供その他必要な施策を講ずるものとする。
第33条
事業者及び消費者は、その事業活動及び消費生活において、資源及びエネルギーの有効利用、不用品の再利用及び再生利用等を積極的に行うよう努めるものとする。
(沖縄県消費生活審議会の設置)
第34条
知事の諮問に応じ、消費生活の安定及び向上に関する重要な事項を審議させ、並びに消費者苦情の調停を行わせ、及び消費者が事業者を相手に提起する訴訟の援助に関する事項を調査審議させるため、沖縄県消費生活審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会の組織及び運営については、規則で定める。
(立入調査等)
第35条
知事は、第10条第1項、第19条第2項及び第29条の規定の施行に必要な限度において、事業者に対し報告を求め、又は当該職員に当該事業者の事務所、営業所、工場、店舗、倉庫その他の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により、職員が立入調査又は質問をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(審議会への諮問)
第36条
知事は、次の各号の一に該当する場合は、審議会に諮問しなければならない。
(1) 第10条第1項又は第29条第2項の規定による認定をしようとするとき。
(2) 第13条第1項の規定による県基準を定め、変更し、又は廃止しようとするとき。
(公表)
第37条
知事は、事業者が次の各号の一に該当する場合は、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその行為の内容その他必要な事項について公表することができる。
(1) 第9条第2項、第21条第2項又は第23条第2項の規定による資料の提出若しくは説明をせず、又は虚偽の資料の提出若しくは説明をしたとき。
(2) 第10条第1項、第14条第2項、第19条第2項又は第29条第2項の規定による勧告に従わなかつたとき。
(3) 第35条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による調査を拒み、妨げ、若しくは質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該公表に係る事業者に対し、相当な期間を置いて期日、場所及び事案の内容を予告した上で、公開による意見の聴取を行わなければならない。
3 意見の聴取に当たつては、当該公表に係る事業者及び利害関係人に対し、当該事案に関する証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
4 知事は、事業者が正当な理由がなくて意見の聴取の期日に出頭しないときは、第2項の規定にかかわらず、意見の聴取を行わないで第1項の公表をすることができる。
(委任)
第38条
この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から起算して6ヶ月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。
(昭和55年11月規則第52号にょり、同55年12月1日から施行)
(沖縄県消費生活安定緊急対策に関する条例の廃止)
2 沖縄県消費生活安定緊急対策に関する条例(昭和49年沖縄県条例第43号)は、廃止する。
附 則
(昭和62年12月25日条例第44号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則
(平成7年10月16日条例第28号抄)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。
(平成8年1月規則第5号で、同8年2月1日から施行)