最新情報は大分県法規集または担当課に御確認ください。
http://search.pref.oita.jp/reiki/reiki_top.html
昭和53年12月23日大分県条例第32号
大分県民の消費生活の安定及び向上に関する条例をここに公布する。
(目的)
第1条
この条例は、県民の消費生活における利益の擁護及び増進に関し、県、市町村及び事業者の果たすべき責務並びに消費者の果たすべき役割を明らかにするとともに、県の実施する施策について必要な事項を定めることにより、県民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。
(基本理念)
第2条
前条の目的を達成するに当たつては、県、市町村、事業者及び消費者の相互の信頼を基調として、消費者が商品又は役務(以下「商品等」という。)の危害から保護され、商品等について必要な事実を知らされ、消費者の自由な選択が確保され、意見が十分反映されること等により、良好な消費生活が保たれることを基本としなければならない。
(県の責務)
第3条
県は、経済社会の発展に即応して、県民の消費生活の安定及び向上に関する総合的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
2 県は、前項の施策の策定及び実施に当たつては、消費者の意見を反映させるものとする。
(市町村の責務)
第4条
市町村は、その地域の実情に応じた消費生活の安定及び向上に関する施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
2 市町村は、県及び他の市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力するものとする。
(事業者の責務)
第5条
事業者は、その供給する商品等について、危害の防止、適正な計量及び表示の実施等必要な措置を講じ、かつ、供給及び価格の安定に努めるとともに、県及び市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力する責務を有する。
2 事業者は、常に、その供給する商品等について、品質その他の内容の向上及び消費者からの苦情の適切な処理に努めなければならない。
(消費者の役割)
第6条
消費者は、経済社会の発展に即応して、自らすすんで消費生活に関する必要な知識を修得するとともに、自主的かつ合理的に行動するように努めることにより、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすものとする。
(危害商品等の供給禁止)
第7条
事業者は、消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある商品等(以下「危害商品等」という。)を供給してはならない。
(危害商品等の調査)
第8条
知事は、事業者が消費者に供給する商品等について、危害商品等の疑いがあると認めるときは、速やかに必要な調査を行うものとする。
2 知事は、前項の規定により調査を行う場合において必要があると認めるときは、当該事業者に対し、当該商品等の安全性について、資料の提出又は説明を求めることができる。
3 知事は、前項の規定により資料の提出又は説明を求められた事業者が資料の提出を拒み、若しくは虚偽の資料を提出し、又は説明を拒み、若しくは虚偽の説明をしたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(危害防止勧告等)
第9条
知事は、事業者が消費者に供給する商品等が危害商品等であると認めるときは、その危害を防止するため、当該事業者に対し、当該商品等の供給の中止、回収その他必要な措置をとるべきことを勧告するとともに、速やかにその旨について消費者への周知を図るものとする。
2 知事は、前項の規定により勧告をした場合において、当該事業者に対し、当該勧告に基づいてとつた措置及びその結果について報告を求めることができる。
3 知事は、第一項の規定により勧告を受けた事業者がその勧告に従わなかつたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(規格、表示等の適正化)
第10条
事業者は、消費生活の安定及び向上を図るため、その供給する商品等について、次に掲げる事項を遵守するものとする。
一 品質の改善及び消費生活の合理化に寄与するよう適正な規格を定めること。
二 消費者が選択又は使用若しくは利用を誤ることがないよう品質その他の内容を適正に表示し、虚偽又は誇大な表示を行わないこと。
三 消費者が不利益を被ることがないよう適正な計量をすること。
四 消費者の選択を容易にするよう販売価格及び単位価格(知事が指定した商品に限る。)又は利用料金を商品又は見やすい場所に表示すること。
五 消費者が商品の品質、内容量等を誤認し、又は消費者の負担が著しく増大することのないよう過大又は過剰な包装を行わないこと。
六 供給後における修理、交換等のアフターサービスの向上を図り、及びその内容、期間その他必要な事項を明確にすること。
七 広告に当たつては、消費者が選択を誤るおそれがある表現を避け、及び正確な情報を提供すること。
八 自動販売機その他これに類する機械(以下「自動販売機等」という。)により商品等を供給する場合は、自動販売機等について適正な管理を行い、及び自動販売機等の見やすい箇所に自動販売機等の管理者の氏名又は名称、住所及び電話番号を表示すること。
(自主基準の設定)
第11条
事業者又は事業者団体(事業者が組織する団体をいう。以下同じ。)は、前条に規定する事項その他消費生活の安定及び向上を図るために必要な事項に関する基準(以下「自主基準」という。)を定めるよう努めなければならない。
2 事業者又は事業者団体は、自主基準を定めたときは、速やかに当該自主基準を知事に届け出なければならない。これを変更し、又は廃止したときも同様とする。
3 知事は、事業者又は事業者団体に対し、自主基準の設定及び変更並びに遵守について、必要な指導又は助言を行うことができる。
(県の基準の設定)
第12条
知事は、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、第十条に規定する事項に関して事業者が遵守すべき基準(以下「県の基準」という。)を定めることができる。
2 知事は、県の基準を定めようとするときは、あらかじめ大分県消費生活審議会の意見を聴かなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも同様とする。
3 知事は、県の基準を定めたときは、速やかに告示しなければならない。これを変更し、又は廃止したときも同様とする。
(県の基準の遵守義務)
第13条
事業者は、県の基準を遵守しなければならない。
2 知事は、事業者が県の基準を遵守していないと認めるときは、当該事業者に対し、これを遵守するよう勧告することができる。
3 知事は、前項の規定により勧告を受けた事業者がその勧告に従わなかつたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(不当な取引方法の禁止)
第14条
事業者は、商品等の供給に当たつて、消費者の知識、能力又は経験の不足に乗じる等消費者に当該商品等の選択を誤らせるような不当な取引方法を用いてはならない。
2 知事は、事業者が前項の規定に違反していると認めるときは、当該事業者に対し、当該取引方法を改善するよう勧告することができる。
3 知事は、前項の規定により勧告を受けた事業者がその勧告に従わなかつたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(情報の収集及び提供)
第15条
知事は、県民の消費生活との関連性が高い物資(以下「生活関連物資」という。)の価格の動向及び需給の状況について、情報を収集するとともに、必要な情報を県民に提供するものとする。
2 事業者は、前項の規定により知事が行う情報の収集に協力しなければならない。
(生活関連物資の供給等の要請)
第16条
知事は、生活関連物資の流通の円滑化及び価格の安定を図るため必要があると認めるときは、事業者に対し、当該生活関連物資の円滑な供給その他必要な措置をとるよう協力を求めることができる。
(物資の指定)
第17条
知事は、生活関連物資の価格の動向又は需給の状況が、県民の消費生活に著しい影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがあると認めるときは、当該生活関連物資を特別の調査を要する物資として指定することができる。
2 知事は、前項に規定する事態が消滅したと認めるときは、同項の規定による指定を解除するものとする。
3 知事は、第1項の規定により指定し、又は前項の規定により指定を解除したときは、速やかにその旨を告示しなければならない。
(特別調査)
第18条
知事は、前条第1項の規定により指定された物資(以下「指定生活関連物資」という。)について、その価格の動向及び需給の状況に関し必要な調査を行うものとする。
2 事業者は、前項の規定により知事が行う調査に協力しなければならない。
(売渡し及び価格の引下げの勧告)
第19条
知事は、事業者が買占め又は売惜しみにより指定生活関連物資を多量に保有していると認めるときは、当該事業者に対し、当該指定生活関連物資の売渡しを勧告することができる。
2 知事は、事業者が指定生活関連物資を著しく不当な価格で販売していると認めるときは、当該事業者に対し、当該指定生活関連物資の価格の引下げを勧告することができる。
3 知事は、前2項の規定により勧告を受けた事業者がその勧告に従わなかつたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(立入調査等)
第20条
知事は、前条第1項又は第2項の規定により勧告を行うために必要な限度において、当該事業者に対し、その業務に関し報告させ、又はその職員に、当該事業者の事務所、工場、事業場、店舗若しくは倉庫に立ち入り、指定生活関連物資に関し、帳簿、書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により職員が立入調査又は質問をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定により立入調査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
4 知事は、当該事業者が第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入調査を拒み、若しくは妨げ、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(苦情処理体制の整備)
第21条
事業者及び事業者団体は、事業者と消費者との間の取引に関して生じた苦情(以下「消費者苦情」という。)を適切かつ迅速に処理するために必要な体制の整備に努めなければならない。
2 市町村は、消費者苦情の処理のあつせん等に努めなければならない。
(苦情の処理)
第22条
知事は、消費者苦情の申出があつたときは、速やかにその内容を調査し、当該消費者苦情を解決するためのあつせんその他必要な措置を講じなければならない。
2 知事は、前項の規定による調査に当たつて必要があると認めるときは、当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し、資料の提出又は説明を求めることができる。
3 知事は、前項の規定により資料の提出又は説明を求められた事業者が資料の提出を拒み、若しくは虚偽の資料を提出し、又は説明を拒み、若しくは虚偽の説明をしたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(調停)
第23条
知事は、前条第1項の規定によりあつせんその他の措置を講じた場合において、消費者苦情の解決が著しく困難であると認めるときは、大分県消費者苦情処理委員会の調停に付することができる。
2 大分県消費者苦情処理委員会は、前項の規定による調停のため必要があると認めるときは、当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
3 知事は、前項の規定により資料の提出又は説明を求められた事業者が資料の提出を拒み、若しくは虚偽の資料を提出し、又は説明を拒み、若しくは虚偽の説明をしたときは、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその内容を公表することができる。
(大分県消費者苦情処理委員会)
第24条
消費者苦情について調停を行い、及び消費者が事業者を相手とする訴訟の援助に関する事項を調査審議するため、大分県消費者苦情処理委員会(以下「苦情処理委員会」という。)を置く。
2 苦情処理委員会は、委員5人以内で組織し、委員は、学識経験のある者のうちから知事が委嘱する。
3 委員の任期は、2とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任されることができる。
5 前3項に定めるもののほか、苦情処理委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(消費者訴訟の援助)
第25条
知事は、消費者が事業者を相手とする訴訟を提起する場合において、当該訴訟が次の各号のすべてに該当する消費者苦情に係るものであるときは、苦情処理委員会の意見を聴いて、当該消費者に対し、規則で定めるところにより、当該訴訟の費用に充てる資金の貸付けその他訴訟活動に必要な援助を行うことができる。
一 苦情処理委員会の調停によつて解決されなかつたもの
二 同一又は同種の被害が多数発生し、又は多数発生するおそれがあるもの
三 1件当たりの被害額が規則で定める額以下のもの
(貸付金の返還等)
第26条
前条に規定する訴訟の費用に充てる資金の貸付けを受けた者は、当該訴訟が終了したときは、当該貸付けに係る資金を返還しなければならない。
2 知事は、前項の規定にかかわらず、必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、当該貸付けに係る資金の全部又は一部の返還を猶予し、又は免除することができる。
(啓発活動の推進)
第27条
知事は、消費者が自主性をもつて健全な消費生活を営むことができるようにするため、商品等に関する知識の普及及び情報の提供等消費者に対する啓発活動を推進するものとする。
(組織活動の促進)
第28条
知事は、消費者がその消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な組織活動が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(試験、検査等の施設の整備等)
第29条
知事は、消費生活の安定及び向上に関する施策の実効を確保するため、商品の試験、検査等を行う施設を整備するとともに、必要に応じて試験、検査等の結果を消費者に提供するものとする。
(大分県消費生活審議会)
第30条
知事の諮問に応じ、消費生活の安定及び向上に関する重要な事項を審議するため、大分県消費生活審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、委員30人以内で組織し、委員は、次に掲げる者のうちから知事が委嘱し、又は任命する。
一 学識経験のある者
二 消費者
三 事業者
四 関係行政機関の職員
3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任されることができる。
5 前3項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(国又は他の地方公共団体への要請)
第31条
知事は、この条例の目的を達成するため必要があると認めるときは、国又は他の地方公共団体に対し、適切な措置をとるよう要請し、又は協力を求めるものとする。
(委任)
第32条
この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
この条例は、昭和54年4月1日から施行する。