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昭和57年3月30日佐賀県条例第七号
佐賀県民の消費生活の安定及び向上に関する条例をここに公布する。
(目的)
第1条
この条例は、県民の消費生活における利益の擁護及び増進に関し、県、市町村及び事業者(消費生活の用に供する商品又は役務(以下「商品等」という。)を供給する事業を行う者及びこれらの者が組織する団体をいう。以下同じ。)の果たすべき責務並びに消費者の果たすべき役割を明らかにするとともに、県が実施する施策について必要な事項を定めることにより、県民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。
(基本理念)
第2条
前条の目的を達成するに当たつては、県、市町村、事業者及び消費者の相互の理解と協力を基調として、消費者が商品等による危害から保護され、商品等について必要な事実を知らされ、商品等について消費者の自由な選択が確保され、消費者の意見が十分反映される等により、安全で良好な消費生活が保たれることを基本としなければならない。
(県の責務)
第3条
県は、経済社会の発展に即応して、県民の消費生活の安定及び向上に関する総合的な施策を策定するとともに、これを実施する責務を有する。
2 県は、前項の施策の策定及び実施に当たつては、消費者の意見を反映させるものとする。
(市町村の責務)
第4条
市町村は、その地域の実情に即した消費生活の安定及び向上に関する施策を策定するとともに、これを実施する責務を有する。
2 市町村は、県及び他の市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力するものとする。
(事業者の責務)
第5条
事業者は、その供給する商品等について、危害の防止、規格及び表示の適正化等必要な措置を講じ、かつ、流通の円滑化及び価格の安定に努めるとともに、県及び市町村が実施する消費生活の安定及び向上に関する施策に協力する責務を有する。
2 事業者は、常に、その供給する商品等について、消費者の意見の反映、品質その他の内容の向上及び消費者からの苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
(消費者の役割)
第6条
消費者は、自らすすんで消費生活に関する必要な知識を修得するとともに、自主的かつ合理的に行動するように努めることによつて、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすものとする。
(危害商品等の供給禁止)
第7条
事業者は、その欠陥のため又はその安全性を確保するための必要な措置がとられていないため、消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある商品等(以下「危害商品等」という。)を供給してはならない。
(危害商品等の調査)
第8条
知事は、事業者が供給する商品等について危害商品等の疑いがあると認めるときは、当該商品等の安全性について必要な調査を行うものとする。
2 知事は、前項の調査を行う場合において必要があると認めるときは、当該事業者に対し、当該商品等の安全性について、資料の提出又は説明を求めることができる。
(危害商品等の指定等)
第9条
知事は、事業者が供給する商品等が危害商品等であると認めるときは、法令に基づく措置がとられる場合を除き、佐賀県消費生活審議会の意見を聴いて、当該商品等を危害防止の措置をとるべき商品等として指定するものとする。
2 知事は、前項の指定をしようとするときは、当該事業者に対し、意見の聴取を行わなければならない。
3 知事は、第1項の規定による指定をしたときは、その旨を、直ちに当該事業者に通知するとともに、速やかに消費者に周知させるものとする。
4 前項の規定による通知をうけた事業者は、当該商品等の供給の中止、回収その他危害の拡大を防止するための必要な措置をとらなければならない。
5 知事は、前項の措置がとられていないと認めるときは、当該事業者に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
(緊急危害防止措置)
第10条
知事は、事業者が供給する商品等が消費者の生命又は身体に重大な危害を及ぼし、又は及ぼす急迫した危険がある場合において、当該危害を防止するため特に必要があると認めるときは、法令に基づく措置がとられる場合を除き、前条の規定にかかわらず、直ちに当該商品等の供給の中止、回収その他危害を防止するための必要な措置をとるべきことを当該事業者に勧告するとともに、その旨を消費者に周知させるものとする。
2 知事は、前項の規定による勧告を行つた場合は、その旨を佐賀県消費生活審議会に報告しなければならない。
(規格、表示等の適正化)
第11条
事業者は、消費生活の安定及び向上を図るため、その供給する商品等について、次に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない。
一 品質の改善及び消費生活の合理化に寄与するよう適正な規格を定めること。
二 消費者が選択又は使用若しくは利用を誤ることがないよう品質、機能、量目、製造年月日、事業者の住所及び氏名又は名称等を適正に表示すること。
三 消費者の選択を容易にするため、販売価格及び単位当たりの価格又は利用料金を、当該商品又は見やすい場所に表示すること。
四 消費者が商品の品質、内容量等を誤認し、又は消費者の負担が著しく増大することのないよう過大若しくは過剰な包装を行わないこと。
五 消費者が不利益を被ることがないよう適正な計量をすること。
六 商品等の広告に当たつて消費者が選択を誤るおそれがないよう表現に留意し、適正な情報を提供すること。
七 消費者への供給後における修理、交換等のアフターサービスの向上を図るとともに、その内容、期間その他必要な事項を明確にすること。
(自主基準の設定)
第12条
事業者は、その供給する商品等について、規格、表示等の適正化を図るため、規格、表示その他の基準(以下「自主基準」という。)を定めるよう努めなければならない。
2 事業者は、自主基準を定めたときは、速やかに、当該基準を知事に届け出なければならない。これを変更し、又は廃止したときも、同様とする。
3 知事は、事業者に対し、自主基準の設定及び変更並びに遵守について、必要な指導又は助言を行うことができる。
(県の基準の設定)
第13条
知事は、事業者の供給する商品等について、規格、表示等の適正化を図るため、特に必要があると認めるときは、事業者が遵守すべき規格、表示その他の基準(以下「県の基準」という。)を定めることができる。
2 知事は、県の基準を定めようとするときは、あらかじめ、佐賀県消費生活審議会の意見を聴かなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
3 知事は、県の基準を定めたときは、速やかに、告示しなければならない。これを変更し、又は廃止したときも、同様とする。
(県の基準の遵守義務)
第14条
事業者は、県の基準が定められたときは、これを遵守しなければならない。
2 知事は、事業者が県の基準を遵守していないと認めるときは、当該事業者に対し、これを遵守するよう勧告することができる。
(不当な取引方法の禁止)
第15条
事業者は、商品等の供給に当たつて、消費者の知識、能力又は経験の不足に乗じる等の消費者に当該商品等の選択を誤らせるような取引方法を用いてはならない。
2 知事は、事業者が前項の規定に違反していると認めるときは、当該事業者に対し、当該取引方法を改善するよう勧告することができる。
(自動販売機の管理)
第16条
事業者は、自動販売機(佐賀県青少年健全育成条例(昭和52年佐賀県条例第24号)第15条の3に規定する届出済証がちよう付されている自動販売機を除く。以下同じ。)により商品等を供給するときは、当該自動販売機を適正に管理し、管理者が常駐していない場所に設置する自動販売機にあつては、消費者の見やすい箇所にその管理者の氏名又は名称、住所又は所在地、電話番号その他連絡に必要な事項を表示しなければならない。
(試験、検査等の実施等)
第17条
知事は、消費生活の安全等を図るため、必要に応じて商品等の試験、検査等を行い、その実施した試験、検査等の結果を消費者に提供するものとする。
(啓発活動の推進)
第18条
知事は、消費者が自ら消費生活の安定及び向上を図ることができるようにするため、商品等に関する知識の普及及び情報の提供等消費者に対する啓発活動を推進するものとする。
2 知事は、消費者がその消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な組織活動が促進されるよう必要な施策を講ずるものとする。
(事業者の消費者苦情の処理等)
第19条
事業者は、その供給する商品等について消費者との間に生じた苦情(以下「消費者苦情」という。)を適切かつ迅速に処理するため、必要な体制の整備に努めなければならない。
(県の消費者苦情の処理)
第20条
知事は、消費者苦情の申出があつたときは、速やかに、その内容を調査し、当該消費者苦情を解決するために必要な措置を講ずるものとする。
2 知事は、前項の規定による調査に当たつて必要があると認めるときは、当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。
(佐賀県消費者苦情処理委員会のあつせん等)
第21条
知事は、前条第1項の規定による措置によつては当該消費者苦情の解決が著しく困難であると認めるときは、佐賀県消費者苦情処理委員会のあつせん又は調停に付することができる。
2 佐賀県消費者苦情処理委員会は、あつせん又は調停のため必要があると認めるときは、当該消費者苦情に係る事業者その他の関係者に対し、資料の提出又は説明を求めることができる。
(消費者訴訟費用の貸付け)
第22条
知事は、消費者が商品等によつて受けた被害に関し事業者を相手方として訴訟を提起する場合において、当該訴訟が次の各号のいずれにも該当する消費者苦情に係るものであるときは、佐賀県消費者苦情処理委員会の意見を聴いて、当該消費者に対し、規則で定めるところにより、当該訴訟の費用に充てる資金の貸付けを行うことができる。
一 佐賀県消費者苦情処理委員会のあつせん又は調停によつて解決されなかつたもの
二 同一又は同種の被害が多数発生し、又は多数発生するおそれがあるもの
三 1件当たりの被害額が規則で定める額以下のもの
(貸付金の返還等)
第23条
前条の規定により資金の貸付けを受けた者は、当該訴訟が終了したときは、規則で定めるところにより、当該貸付けに係る資金の全額を返還しなければならない。
2 知事は、前項の規定にかかわらず、特別の理由があると認めるときは、規則で定めるところにより、当該貸付けに係る資金の全部又は一部の返還を免除することができる。
(情報の収集及び提供)
第24条
知事は、県民の消費生活との関連性が高い物資(以下「生活関連物資」という。)の需給及び価格の動向について、情報の収集及び調査を行うとともに、必要な情報を県民に提供するよう努めるものとする。
2 事業者は、前項の規定による情報の収集及び調査に協力しなければならない。
(物資の供給等の協力要請)
第25条
知事は、生活関連物資の流通の円滑化及び価格の安定を図るため必要があると認めるときは、事業者に対し、当該生活関連物資の円滑な供給その他の必要な措置をとるよう協力を求めることができる。
(物資の指定)
第26条
知事は、生活関連物資の需給又は価格の動向が消費生活に著しい影響を及ぼし、又は及ぼすおそれがあると認めるときは、当該生活関連物資を特別の調査を要する物資として指定することができる。
2 知事は、前項に規定する事態が消滅したと認めるときは、同項の規定による指定を解除するものとする。
3 知事は、第1項の規定により物資を指定し、又は前項の規定により指定を解除したときは、速やかに、その旨を告示しなければならない。
(特別調査)
第27条
知事は、前条第1項の規定により指定した生活関連物資(以下「指定物資」という。)の需給及び価格の動向について、必要な調査を行うものとする。
(物資の売渡し勧告)
第28条
知事は、指定物資を供給する者(以下「指定物資供給業者」という。)が買占め又は売惜しみにより当該指定物資を多量に保有していると認めるときは、当該指定物資供給業者に対し、当該指定物資の売渡しを勧告することができる。
(価格の引下げ勧告)
第29条
知事は、指定物資供給業者が指定物資を著しく不当な価格で販売していると認めるときは、当該指定物資供給業者に対し、その価格の引下げを勧告することができる。
(価格調査員の設置)
第30条
第24条第1項の規定による情報の収集及び調査並びに第27条の規定による調査等の業務を行わせるため、価格調査員を置く。
(資源及びエネルギーの有効利用)
第31条
知事は、健全な消費生活を推進するため、資源及びエネルギーの有効利用に関し、知識の普及、指導、情報の提供その他必要な施策を講ずるものとする。
2 事業者及び消費者は、その事業活動及び消費生活において、資源及びエネルギーの有効利用、不用品の再利用及び再生利用等を積極的に行うよう努めるものとする。
(佐賀県消費生活審議会)
第32条
知事の諮問に応じ、消費生活の安定及び向上に関する重要な事項を調査審議させるため、佐賀県消費生活審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、委員22人以内で組織する。
3 委員は、次の各号に掲げる者のうちから、知事が任命する。
一 学識経験のある者
二 消費者を代表する者
三 事業者を代表する者
四 関係行政機関の職員
4 前項第1号から第3号までに掲げる者につき任命される委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(佐賀県消費者苦情処理委員会)
第33条
消費者苦情のあつせん及び調停を行い、並びに消費者が事業者を相手方として提起する訴訟の費用に充てる資金の貸付けに関する事項を調査審議するため、佐賀県消費者苦情処理委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、委員5人以内で組織する。
3 委員は、学識経験のある者のうちから知事が任命する。
4 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(立入調査等)
第34条
知事は、第9条第5項、第10条第1項、第15条第2項、第28条及び第29条の規定による勧告をするために必要な限度において、事業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、当該事業者の事務所、工場、事業所、店舗若しくは倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により職員が立入調査又は質問をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(公表)
第35条
知事は、事業者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該事業者の氏名又は名称、住所及びその行為の内容その他必要な事項を公表することができる。
一 第8条第2項、第20条第2項又は第21条第2項の規定による資料の提出若しくは説明をせず、又は虚偽の資料を提出し、若しくは虚偽の説明をしたとき。
二 第9条第5項、第10条第1項、第14条第2項、第15条第2項、第28条又は第29条の規定による勧告に従わなかつたとき。
三 第34条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該事業者に対し、あらかじめ、その旨を通知し、意見書及び証拠の提出の機会を与えなければならない。
(国等への要請)
第36条
知事は、この条例の目的を達成するために必要があると認めるときは、国又は関係地方公共団体に対し、適切な措置を講ずるよう要請し、又は協力を求めるものとする。
(委任)
第37条
この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
この条例は、昭和57年5月1日から施行する。
附 則
(平成7年条例第28号)抄
(施行期日)
第1条
この条例は、規則で定める日から施行する。
(平成7年規則第50号で平成8年1月1日から施行)