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埼玉県民の消費生活の安定及び向上に関する条例

平成8年3月29日 条例第5号

改正 平成12年3月24日条例第5号

 

埼玉県民の消費生活の安定及び向上に関する条例をここに公布する。

埼玉県民の消費生活の安定及び向上に関する条例
埼玉県消費者保護条例(昭和50年埼玉県条例第11号)の全部を改正する。

 

目次

前文
第1章 総則(第1条〜第6条)
第2章 消費生活に関する施策(第7条〜第12条)
第3章 危害の防止、規格等の適正化等
第1節 危害の防止(第13条〜第15条)
第2節 規格等の適正化(第16条〜第20条)
第3節 不当な取引行為の禁止(第21条・第22条)
第4節 生活必需物資に関する措置(第23条〜第25条)
第4章 相談及び苦情の処理並びに訴訟援助(第26条〜第28条)
第5章 雑則(第29条〜第33条)
附則

 

前文

経済社会の発展は、私たちの消費生活に便利さや快適さをもたらす一方で、商品の欠陥による危害の発生や不当な取引行為の横行など、消費者の安全や利益を損なう様々な問題を生じさせてきた。また、大量生産・大量消費の経済機構の下での事業活動及び消費行動は、廃棄物の増大などの深刻な環境問題を引き起こしている。
我が国最大の消費地である首都圏に位置する埼玉県にあっては、このような問題が特に複雑化し、かつ、多様化している。
こうした事態を改善するためには、消費者が本来有する健全な消費生活を安心して営む権利を確立することにより消費者と事業者の対等性の回復を図るとともに、事業活動及び消費行動を環境の保全に資するものに改めていく必要がある。
ここに、私たちは、共に力を合わせて消費生活をめぐるあらゆる問題を解決していくことを決意し、すべての県民が安心して生活することができる豊かで住みよい埼玉をつくるため、この条例を制定する。

 

第1章 総則

(目的)
第1条
この条例は、県民の消費生活に関し、県、事業者(事業者が組織する団体を含む。以下同じ。)及び消費者の果たすべき責務を明らかにするとともに、県の実施する施策について必要な事項を定め、もって県民の消費生活の安定及び向上を確保することを目的とする。
一部改正(平成12年条例5号)

(消費者の権利の確立)
第2条
前条の目的を達成するに当たっては、次に掲げる消費者の権利の確立を図ることを基本とするものとする。
(1)商品又は役務により生命、身体又は財産が侵されない権利
(2)商品又は役務について、適正な表示等に基づいて選択をする権利
(3)商品又は役務の取引について、不当な方法から保護され、及び不当な条件を強制されない権利
(4)商品若しくは役務又はこれらの取引行為により不当に受けた被害から速やかに救済される権利
(5)消費生活を営む上で必要な情報が速やかに提供される権利
(6)消費者の意見が県の施策及び事業者の事業活動に適切に反映される権利
(7)消費生活に関する学習の機会が提供される権利
一部改正(平成12年条例5号)

(県の責務)
第3条
県は、経済社会の発展に即応して、消費生活に関する総合的な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。 
2 県は、消費生活に関する施策の策定及び実施に当たっては、消費者の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるものとする。
一部改正(平成12年条例5号)

(事業者の責務)
第4条
事業者は、その供給する商品又は役務について、品質その他の内容の向上、危害の防止、公正な取引の確保、正確な情報の提供等必要な措置を講ずるとともに、価格の安定及び流通の円滑化に努めなければならない。
2 事業者は、商品又は役務の取引に関して知り得た消費者に係る個人情報の適正な取扱いに努めなければならない。
3 事業者は、消費者からの苦情を適切かつ迅速に処理し、及びその事業活動に消費者の意見を反映させるとともに、これらに必要な体制の整備に努めなければならない。
4 事業者は、県及び市町村が実施する消費生活に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(消費者の責務)
第5条
消費者は、経済社会の発展に即応して、自ら進んで消費生活に関する必要な知識を習得するとともに、消費生活において自主的かつ合理的に行動するよう努めなければならない。
2 消費者は、県及び市町村が実施する消費生活に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(環境への配慮)
第6条
県は、消費生活に関する施策の策定及び実施に当たっては、消費生活が環境に及ぼす影響に配慮するものとする。
2 事業者は、商品又は役務の供給に当たっては、環境の保全に資するため、再商品化が容易な容器及び包装の使用その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3 消費者は、商品の選択、使用及び廃棄並びに役務の選択及び利用に当たっては、環境に及ぼす影響に配慮するよう努めなければならない。
一部改正(平成12年条例5号)

 

第2章 消費生活に関する施策

(基本計画の策定)
第7条
知事は、消費生活に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、消費生活に関する基本的な計画(以下この条において「基本計画」という。)を策定するものとする。
2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
(1)消費生活に関する総合的な施策の大綱
(2)その他消費生活に関する施策を推進するために重要な事項
3 知事は、基本計画を策定するに当たっては、県民の意見を聴くとともに、埼玉県消費生活審議会(以下「審議会」という。)に諮問しなければならない。
4 知事は、基本計画を策定したときは、速やかにこれを公表するものとする。
5 前二項の規定は、基本計画の変更について準用する。

(知識の普及、情報の提供、学習の機会の提供等)
第8条
県は、消費者が自主性をもって健全な消費生活を営むことができるようにするため、商品及び役務並びにこれらの取引行為、消費生活が環境に及ぼす影響、生活設計等に関する知識の普及及び情報の提供を行うとともに、消費生活に関する学習の機会を提供する等必要な施策を講ずるものとする。
2 県は、消費者が自主的に行う消費生活に関する学習のために必要な条件を整備するものとする。

(消費者の組織活動の促進)
第9条
県は、消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な消費者の組織活動が促進されるよう必要な施策を講ずるものとする。

(試験、検査等の体制の整備等)
第10条
県は、消費生活に関する施策の実効を確保するため、商品の試験、検査等を行う体制を整備するとともに、必要に応じて試験、検査等の結果の概要を公表する等必要な施策を講ずるものとする。

(総合調整のための体制の整備)
第11条
県は、消費生活に関する施策について総合的に調整し、及び推進するために必要な体制を整備するものとする。

(施策等の公表)
第12条
知事は、毎年、消費生活の状況並びに消費生活の安定及び向上に関して講じた施策の内容を公表するものとする。

 

第3章 危害の防止、規格等の適正化等

第1節 危害の防止

(危害に関する調査等)
第13条
知事は、商品又は役務がその欠陥により消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼす疑いがあると認めるときは、速やかに必要な調査を行うものとする。
2 知事は、前項の調査を行うに当たり、必要があると認めるときは、当該商品又は役務を供給する事業者に対し、当該商品又は役務が安全であることの立証を求めることができる。
3 知事は、必要があると認めるときは、第一項の調査の結果の概要(前項の立証の内容を含む。)を公表するものとする。

(危害の防止措置)
第14条
知事は、前条第1項の調査の結果、商品又は役務がその欠陥により消費者の生命、身体又は財産に危害を及ぼすおそれがあると認める場合において、当該危害を防止するため必要があると認めるときは、法令に特別の定めがある場合を除き、当該商品又は役務を供給する事業者に対し、当該商品又は役務の供給の中止、当該商品の回収その他消費者の生命、身体又は財産に対する危害を防止するために必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(重大危害に対する緊急措置)
第15条
知事は、商品又は役務がその欠陥により消費者の生命又は身体に重大な危害を及ぼし、又は及ぼす急迫した危険がある場合において、当該危害を防止するため必要があると認めるときは、法令に特別の定めがある場合を除き、当該商品又は役務の名称、当該商品又は役務を供給する事業者の住所及び氏名又は名称その他必要な事項を直ちに公表するものとする。

第2節 規格等の適正化

(規格の適正化)
第16条
事業者は、商品の品質の改善及び消費生活の合理化に寄与するため、その供給する商品又は役務について適正な規格を定めるよう努めなければならない。

(表示の適正化)
第17条
事業者は、その供給する商品又は役務について、消費者がその購入若しくは使用又は利用に際し選択等を誤ることがないようにするため、品質、機能、価格、量目その他の事項を表示するよう努めなければならない。
2 事業者は、その供給する商品又は役務の使用又は利用により消費者の生命、身体又は財産に対する危害が発生するおそれがある場合には、前項の事項のほか、当該危害の具体的内容、当該危害を防止するための使用又は利用の方法等を表示するよう努めなければならない。

(容器及び包装の適正化)
第18条
事業者は、その供給する商品について、消費者が誤認し、又は消費者の負担が著しく増大することのないようにするため、過大な容器及び包装を用いないよう努めなければならない。

(県の規格又は基準の設定)
第19条
知事は、法令に特別の定めがある場合を除き、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、商品又は役務について、規格を定め、並びに表示並びに容器及び包装の基準を定めることができる。
2 知事は、前項の規格又は基準を定める場合には、審議会に諮問しなければならない。
3 知事は、第1項の規格又は基準を定めた場合には、これを告示しなければならない。
4 前2項の規定は、第一項の規格又は基準の変更又は廃止について準用する。

(県の規格又は基準の遵守義務)
第20条
事業者は、前条第1項の規格又は基準を遵守しなければならない。
2 知事は、商品又は役務が前条第一項の規格又は基準に適合していないと認めるときは、当該商品又は役務を供給する事業者に対し、当該規格又は基準を遵守するよう勧告することができる。

第3節 不当な取引行為の禁止

(不当な取引行為の禁止)
第21条
事業者は、消費者との間で行う商品又は役務の取引に関し、次の各号のいずれかに該当する行為で規則で定めるものを行ってはならない。
(1)消費者に虚偽の事実を告げ、又は誤信を招く情報を提供し、消費者を威迫し、又は心理的に不安な状態に陥れる等の不当な方法で、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為
(2)消費者に著しい不利益をもたらす不当な内容の契約を締結させる行為
(3)契約(契約の成立について当事者間に争いのあるものを含む。)に基づく債務の履行を不当に強要し、又は契約に基づく債務の履行を拒否し、若しくは不当に遅延させる行為
(4)消費者の正当な根拠に基づく契約の申込みの撤回、解除若しくは取消し(以下この号において「申込みの撤回等」という。)を妨げ、又は申込みの撤回等によって生ずる債務若しくは契約が無効であることに基づく債務の履行を拒否し、若しくは不当に遅延させる行為

(不当な取引行為の改善勧告)
第22条
知事は、事業者が前条の規則で定める行為を行っていると認めるときは、法令に特別の定めがある場合を除き、当該事業者に対し、当該行為を改善するよう勧告することができる。

第4節 生活必需物資に関する措置

(価格動向等の調査)
第23条
知事は、消費者の日常生活に必要な物資(以下「生活必需物資」という。)について、必要に応じて、その価格の動向、需給の状況及び流通の実態を調査するものとする。
2 知事は、必要があると認めるときは、前項の規定による調査の結果の概要を公表するものとする。

(供給の協力要請)
第24条
知事は、生活必需物資の円滑な供給を確保するため必要があると認めるときは、当該生活必需物資に係る事業者に対し、その供給について協力を求めるものとする。

(緊急措置)
第25条
知事は、生活必需物資の価格が異常に上昇し、又は上昇するおそれがあるときは、法令に特別の定めがある場合を除き、当該生活必需物資に係る事業者に対し、適正な価格で販売するよう勧告することができる。
2 知事は、生活必需物資に係る事業者が買占め又は売惜しみにより生活必需物資を多量に保有していると認めるときは、法令に特別の定めがある場合を除き、当該事業者に対し、売渡しをすべき期限及び数量並びに売渡先を定めて、適正な価格で売り渡すよう勧告することができる。

 

第4章 相談及び苦情の処理並びに訴訟援助

(相談及び苦情の処理)
第26条
知事は、消費者から相談又は苦情の申出があったときは、速やかに、その内容を調査し、当該相談又は苦情を解決するために必要な措置を講ずるものとする。
2 知事は、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、前項の相談又は苦情に関する情報を速やかに消費者及び事業者に提供するものとする。
3 知事は、消費者からの相談又は苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制を整備するよう努めるものとする。

(審議会のあっせん及び調停)
第27条
知事は、消費者からの苦情を解決することが困難であるとき、その他必要があると認めるときは、当該苦情を審議会のあっせん又は調停に付することができる。
2 審議会は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、当該苦情に係る事業者、消費者その他の関係者の出席を求め、その意見を聴くことができる。

(訴訟の援助)
第28条
知事は、消費者が事業者を相手として提起する訴訟が次に掲げる要件のいずれをも満たす場合には、当該訴訟を提起する者に対し、当該訴訟を提起し、及び維持するために必要な資金の貸付け又は資料の提供その他の援助を行うことができる。
(1)前条第1項のあっせん又は調停に付されている苦情に係るものであること。
(2)同一の被害が多数発生し、又は発生するおそれがある商品若しくは役務又はこれらの取引行為に係るものであること。
(3)審議会において、当該訴訟を援助することが適当であると認めたものであること。
(4)その他規則で定める要件
2 知事は、前項の規定による貸付金の貸付けを受けた者が、当該訴訟の結果、当該訴訟の相手方から金銭を得られないこととなったとき、又は当該訴訟の相手方から得られることとなった金銭の額が当該貸付金の額に満たないとき、その他特に必要があると認めるときは、当該貸付金の返還の債務の全部又は一部を免除することができる。
3 前2項に定めるもののほか、第1項の規定による貸付金の貸付けに関し必要な事項は、規則で定める。

 

第5章 雑則

(知事に対する申出)
第29条
消費者は、この条例の規定に違反する事業活動が行われていることにより、又はこの条例に規定する措置がとられていないことにより、第2条各号に掲げる消費者の権利が侵害されている疑いがあるときは、知事に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 知事は、前項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この条例に基づく措置その他適当な措置をとるものとする。

(立入調査等の協力要請等)
第30条
知事は、この条例の施行に必要な限度において、事業者に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、事業者の事務所、工場、事業場、店舗若しくは倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることについて協力を求めることができる。
2 前項の規定により立入調査又は質問をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

(公表)
第31条
知事は、事業者が第13条第2項の規定による立証の要求に応じないとき、第14条、第20条第2項、第22条若しくは第25条第1項若しくは第2項の規定による勧告に従わないとき、第27条第2項の規定による出席の要求に応じないとき、又は前条第1項の規定による報告若しくは資料の提出の要求若しくは調査若しくは質問についての協力の要請に応じないときは、その旨を公表することができる。
2 知事は、前項の規定により公表しようとするときは、事業者に意見を述べる機会を与えるとともに、審議会に諮問しなければならない。ただし、緊急を要し、審議会を招集するいとまがないときは、審議会に諮問することを要しない。
3 知事は、前項ただし書の規定により審議会に諮問しないで公表したときは、審議会にその旨を通知しなければならない。

(国に対する措置要請等)
第32条
知事は、消費生活の安定及び向上を図るため必要があると認めるときは、国に対し、必要な措置を講ずるよう要請するものとする。
2 知事は、この条例に定める施策を実施するに当たり必要があると認めるときは他の地方公共団体に対し協力を求め、他の地方公共団体からその実施する消費生活に関する施策について協力を求められたときはその求めに応ずるものとする。

(委任)
第33条
この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

 

附則

1 この条例は、平成8年5月30日から施行する。
2 執行機関の附属機関に関する条例(昭和28年埼玉県条例第17号)の一部を次のように改正する。
(次のよう略)

附則(平成12年3月24日条例第5号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。