3月31日
まずは昨日の話。一昨日とはうって変わって春というか初夏を思わせる1日だったが、急な異動が決まったS君、どんより。
「もう、ボクの二ヶ月は何だったんですかねえ?」
気持ちは分かる。しかし一ヶ月で転勤という悪夢のような例が一期上にはあるんだよ。しかも女子社員。
ここは大阪見物でもしてやろうか、くらいの気持ちでいた方がいいよ。会長の娘だから人事部長やってるってだけのボンクラだから。人事に必要なスキルなんか全く無い状態で部長やっているのでまともに受け止めたらノイローゼになっちゃうよ。
さて、このような行き当たりばったりの人事をしていると人材がさっぱり育たない。センターでもド素人が商品在庫管理を担当するはめになる。「大雨の翌日も傘、雨具は出る」 こんなことも分からないセンターが一杯ある。
挙句は欠品させるか寸前になって、「譲って」の電話攻勢だ。今回も隣県のセンターが欠品させた。シゲさんがやってきて、隣のセンターの所長が直々に取りに来るから用意してやってくれと告げにきた。
センター間商品移動の処理を端末とスキャン検品機で行って商品を用意する。程なく隣のセンターの所長が自家用車で取りにきた。部下の発注ミスのために○岡から東名高速でやってきたのだ。
ぐうさんが用意したのは大きなダンボール箱3個。見るなりその所長、
「あいつこんなに頼んだんですか? 聞いてないよお」
確かにセダンに積み込むのはキツいかも。くだんの在庫管理者、不安で所長に告げた数量より多く追加して頼んだのだろうか。
所長、後席のドアを開けて必死でダンボール箱を押し込もうとするが、大き過ぎてなかなか入らない。1個は入っても2個目が入らない。シーツは汚れ、ケバ立ち、終いには無理にドアを閉めようと体当たりしている。
一方、余裕の表情でその光景を眺めていた我が所長のシゲさん、何を思ったかトランクを開けて覗きこむと、やおらゴルフバッグからアイアンを一本抜き取り、車の前輪のホイールをボールに見立てて素振りを始めた。
カキーン!
ホイールにアイアンが当る。
「や、止めてくださいよ」
隣のセンター所長の悲鳴にニヤりと笑うシゲさん。
「このアイアン、重くないか?」
カキーン!
「勘弁してくださいよお」
いやはや悪戯好きなシゲさんである。
CVS部門の卸し専門会社、○VDから「うめ」が来たらしいので事務所に戻ったら「ねこ」が変な悲鳴を上げていた。
「嫌〜〜〜ん」
伝票と送り状の束をホチキスで留めていて、自分のセーターの袖口と伝票を間違って留めてしまったのだ。お間抜けすぎる。
ここ暫く玩具と健康食品のベンダーが変わっていずれも「うめ」の担当だ。○VDも人が抜けたりして一人にかかる負担は相当なものらしい。来週から全国で展示会のラッシュで、文字通り全国を飛び回ることになる。
「担当が皆本社を出払っちゃってアシスタントの女の子ばかりになりますよ。センターには迷惑かけるかも」
「うめ」が済まなそうに話したが、彼の顔も疲れが滲んでいる。
そうだな、今度弟子と「うめ」と「ひめ」で飲もうとするか。
3月30日
昨日は棚卸で夜9時半頃まで仕事をしていた。帰宅は10時半近くで、風呂、夕食がやっと。おまけについ二ヶ月前にセンターヘやってきて仕事に慣れたばかりのS君H君が大阪異動の話。
まったくどうなってんだよ。
行き当たりばったりの人事。もっともこれは弟子が悪い訳ではない。むしろ同情して情報を教えてくれるのだから。
問題なのは切な的な玉突き人事で、本人達のためにも、プロを育てるという会社の必然性にも何ら寄与しない異動であること。
大阪で新たに社員が必要になったのは、とある今落ち目の巨大スーパーの3PL事業(早い話が某大手雑貨卸しの下請け。去年は同様の3PLがスーパー倒産で事業廃止に追い込まれた)に性懲りもなく参加するからだ。
本来この事業のために○岡センター配属予定の今年入社社員が候補になっていたものの、普通免許が取れずに入社式にも間に合わないとか。
ぐうさん的にはそんな奴は見切りつけるけど、もう起こってしまったことだからな。
そして出ていくメンバーは決まって、入って来なくちゃいけないメンバー
は決まっていない。それじゃ減員じゃないか。
いい加減にしろよ、人事のクソ婆あ!(品がなくてすいません)
まったくもってやりきれない思いだ。
3月28日
棚卸の前日は入荷が少ないものだが、今月は若干多い。それでも出来たら検品と格納を午前中に終わらせて午後は来月に入荷させる商品の発注と棚卸準備に専念したい。
荷受Gは全員揃っている。在庫管理Gはカッスィが休みでトヨピーと番長がいる。トヨピーは毎日荷受と格納に出てきてくれるが、なぜか番長は出て来ない。
今は荷受と在庫管理グループに分かれているものの、やっている仕事はほとんど同じだ。午前中は全員で荷受・格納を行い、午後は各自担当の商品在庫の管理を行うのが、この前ミーティングで決めたコンセプトだった。
まず皆で共同作業をやりきる。そのあとで各自の業務を行う
だからトヨピーは毎日現場に出てくるのだ。不思議なのは番長。ほとんど現場には顔を出さない。まず自分の仕事を優先させている。することがなくなったら現場というスタンスのようなのだ。
まあ、いちいち細かいことを言っていたって仕方ないんで、そんなもんかなで済ませてきたが、午前中で荷受格納を終えて昼休みに入ろうとした矢先、番長の担当在庫管理の商品が大量入荷してきた。
それでも番長、いっこうに気にする風でもない。我々はこんなの検品・格納していたら午後の予定が狂う。
「放っときましょうよ」
トヨピーがぐうさんに言った。午後はやることは沢山ある。午前中、自分の仕事をしないで荷受した分、自分の在庫の荷受格納は普段しなかった番長にやってもらおうと、その時ぐうさんは思った。
午前中、番長は自分の仕事をしていたのだから。ちょっと彼には酷かなと思ったけど現場に今いるメンバーには荷受格納終了で昼休み、仕入れには検品終了を伝えた。さて番長どうする?
午後は必要な発注をさっさと済ませてぐうさんは格納商品のチェックに入る。他のメンバーは返品やセンター間移動の依頼に追われている。
これまではこんな意地悪なことを番長にしたことはなかった。しかしやはり皆でする作業に出て来ないと皆気にするわけだよ。しかも午前中必着のはずの入荷だから。
結局番長の在庫商品は夕方まで放置され、番長自身が格納するはめになった。彼、頭にきたかな? しかし皆やることはあるわけで、ぐうさんはトヨピーと事前にカウントできる商品のカウントに入った。
終礼がかかった時点で番長、自分の仕事が残って残業になれば、ぐうさんは番長に済まないと謝るつもりもあったのだが、残務報告では番長、
「ありません」
と答えた。ということは今まで余裕で現場に出て来なかったことになる。
そうならぐうさんもっと番長に仕事振るよ。皆で作業する時はちゃんと出て来るのが筋というもの。
3月27日
入荷の際のスキャン検品機の調子がすこぶる悪い。我が不良ベンダーのスキャン検品の歴史は浅く、去年やっとこさ導入されたものだ。
当初は1台百数十万円もすると脅かされて、これが4台センターに入った。さぞ凄い機械なのだろうなとの期待は、ものの一月で消えうせた。
台車にバッテリーと入荷ラベルを印字するちんけなプリンター、そしてプリンターにコードで接続されたハンディ・スキャナー。入荷した商品のバーコードをスキャナーで読み取って、その数量をキー・インすると無線でサーバーへデータを飛ばしてくれるというもの。
いったいそれのどこが100万円以上もするのか理解に苦しむ。こんなの市販の量産品で20万も出さずに買える。
システム部門の言い分はこうだ。
「市販品にない機能を持たせるために部品は全て特注だ」
こうもほざいた。
「将来は市販したい」
部品が特注なのが災いしてコードの継ぎ目や端子部分に不必要な突起があちこちにあり、これが現場で粗っぽく使うユーザーにはうっとうしい。つい引っ掛けたりしてスキャナーを落したり、コードの根元をおかしくしてしまったりで、結局一ヶ月後には稼働しているのは2台のみになった。それも非常に動作が不安定だ。
こんなの外部に売れるわけないじゃん!返品の山だってば。
今日は入荷が多いものの、あのマツは絶対安静で出て来ない。T副所長が荷受検品に入ってくれたが、広い場内に彼の雄叫びがこだました。
「うおおおおっ、何だこの機械わぁぁぁ!!」
そうなんだよ。プリンターにつないでいるくせに入荷ラベルが印字されないのよね。マツも使えないけど検品機も使えない。ないないづくしで日頃仕事してるんよ。
3月26日
性懲りもなく3連休を寝腐って過したバチが当ったのか、通勤途上で一緒になった番長がぐうさんに
「今日はマツ、多分休みますよ」
ぐうさん、
「どうして分かる?」
番長、
「あいつ昨日風邪が悪化したって途中で帰りましたもん」
ぐうさん、
「俺だってこの前早引けしたぞ」
番長、
「あいつの場合は翌日必ず休むじゃないですか」
ぐうさん、
「ふ〜ん、そうだっけな」
センターに着いて出勤表をみると
げっ、ジョニーとS君が指定休。ってことはマツがお約束でフケたら
荷受Gはぐうさん一人やんけ。
幸いトヨピーと出荷管理のツユが入ってくれて現場は何とか切り盛りできた。しかしだ。最初から休みの連絡を会社へ入れて、顔も出さないと思っていたマツが顔を出した。いや半分マスクで顔が隠れてもともと悪い人相がもっと悪く見える。
「大丈夫か?」
と声をかけたら
「ボク、インフルエンザらしいんですよ。絶対安静って医者に言われちゃって」
それにしちゃ元気がいいじゃねえか。
「絶対安静なんで暫く休みます」
絶対安静でどうして会社に出て来るんだよ。さっさと帰れよな。
トヨピーも、
「もう来なくていいよ」
吐き捨てるようにつぶやいた。
使えねえ。あー使えねえ
会社に居ればいたで商品切らすし…
おかげさまで現場作業に追われて余裕がない。これは出荷管理も同じだ。午後サトッチがやってきてボソっと
「皆やる気ないっすよね」
聞けば現場のパートさんを減らしにかかっているらしい。出勤制限もあるという。
「そんなことしたらパートさん辞めちゃいますよ」
また本社か。機械化されてないんだから人手がいるんだってのがどうして分からないのかなあ。おまけに荷受のフォークリフトが1台削減されるし。どうもハンドリフトで頑張れということらしい。
もうケツまくろうかな。どんどん悪くなる一方だ。まくるときは皆で一斉にまくってやる。
3月24日
凄いページを発見してしまった。小学生向けにやっている流通問題のセミナーなんだが、これが大人真っ青の内容なんである。
佐々木セミナーがそれなんだが、流通にかかわるものは見ておいた方がいい。というか、いい年こいて流通関係者のぐうさんが頭が痛くなるかヘコむような内容の濃さだ。
しかし小学生レベルでこんなに高度なことを教えているとこあるんだねえ。管理人のプロフィール見て納得。凄い人だった。
3月23日
今日からぐうさんは待望の3連休なのだが、昼にはセンターヘ顔を出した。在庫が心配なのだった。特に線香は昨日がこれまでで最大の受注量だった。こういった商品は急激に受注が減るのでとうにメーカーからの仕入れはストップしている。今の在庫で昨日並みの受注が店から来ると火曜日には欠品する。かといって追加で仕入れても受注がガクンと落ちると過剰在庫になる。その見極めのために出社した。
正午直前にセンターへ着いて現場へ行ったら入荷もなく、トヨピーがバッテリー補充液の空になったポリ袋でサッカーをしていた。荷受はつつがないようで結構なこと。S君も現れて最近ではトヨピーと漫才コンビが組めるほどトボけている。
さて漫才コンビはほっといて、今日の受注データが配信されると在庫マスターに見入る。線香の受注は昨日の1/3以下に落ちていた。よし、これで通常並みの受注量に収斂していくだろう。
安心していたらまたしてもマツが商品を切らした。
この一週間というもの、荷受Gの在庫管理が毎日商品を欠品させている。ぐうさん、欠品させるような発注のしかたを教えたつもりないけどなあ。ジョニーとマツ、ちょっと説教くれないと駄目だな。
おもむろに弟子からメールが入る。見ると弟子と同期で入社時腕を骨折して人目を引いたのに、またしても同じトコを骨折したヅラ君の痛々しい包帯で腕を吊った模様を写メールしてきたのだった。
まあ、ヅラ君本人から骨折のレントゲン写真を写メールしてきたくらいだから、これはもう、ポッキー・ヅラの真骨頂の披露なんだけどね。
3月22日
センターで働くパートさんが減っている。自己都合退職なのだが、みるみるうちに減ってDP(出荷作業)に支障を来すほどになってしまった。出荷はセンターの再優先作業なので、当然流通加工や付随作業全般に労働力が不足している。
残ったパートさんで作業を行っているものの、やはり「疲れた」という声がぐうさんの耳にも入る。パートさんの補充は頻繁に行っていたのでは求人広告費が赤字になるので、一定水準を切ったら募集をかけるという仕組みになっているはずだ。
ところがどうも、不良ベンダーではこの辺の仕組みがうまく働いていないようなのである。人件費抑制は社員の採用減で行うのが通常は最も効果的な方法だろう。そして相対的にパートさんの比率を増やすのが人件費の負担を軽くする手段であるはず。
不良ベンダーは同業他社に比べて著しく機械化・システム化・自動化が立ち遅れている。このことは同業他社よりも人海戦術での作業を必要としているに他ならない。近代化を拒んでいるキーマンは会長だろう。
トップがそのようなマネジメントをするならば当然、パート採用に関してはより現場に権限を委譲すべきだが、どこかの部門が足を引っ張ってそうはさせない。
結局今頑張っているパートさんも疲れ果てて辞めていく。成れない社員が穴埋めで現場へ入ってミスを連発して取引先の信用を失う。社員も本来の仕事をこなせなくて全社的にパワーダウンする。
まるで絵に描いたように鮮やかな転落劇だ。
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