もう一つの『目的展開』         ヤルデア研究所 伊東義高

前提とする考え方 ・万物は構造である。構造は要素・位相・作用の調和律をもつ集合である。(単なる集合ではない) ・自然物(自然構造物)は「目的」を持たない結果合理主義の世界である。(自然と人工とを峻別) ・人工物(人工構造物)は有形・無形ともに目的合理主義の世界である。(別名システムという) ・特定者についての構造としてのシステムの目的非合理性を問題という。 (問題は人毎に異なる) ・問題解決とは問題の構造変革であり、企画は変革後の構造姿図である。(計画は企画への道程) ・目的合理的構造である問題をより合目的的に再編するのが企画である。(企画は期待値の結晶) ・従って、問題の目的展開の中から企画原像を求めるのは合理的である。(全てではないが基本) ・目的・理想は関与者各人の抱く期待であり、問題の上部構造に属する。(主観値であり抽象的) ・BTTが目的展開の前に「場の設定」をすることは大変合理的である。(設定次第で全く別物) 目的展開の進め方 @ 場の設定 ・場の設定の3条件を次の要件を満たす「テーマ」「状況」「当事者」とする。 ・「テーマ」を「何をどうすることである」という表現に改め、確認する。 ・現状について「何はどうなっている」というテーマで図解し、確認する。 ・「状況」を「企画値条件・逼迫度・競争関係・資料準備…」で明示する。 ・企画の出来栄えについて期待される賞罰 についても明らかにしておく。 ・「当事者」を「テーマとの直接的・間接的な利害関係程度」別に確認する。 ・企画・計画・発想・分析 等に関する経験や習熟度についても確認する。 ・企画の「当事者」を『実在人』のままとするか『役割人』とするか決める。 ・「I」……受命者・自発者、当局者・部外者、専門家・初心者…の個人。 (略号=I) ・「We」……同上いずれかの複数または混成集団で目的展開をする場合。(略号=W) ・「They」……計画実行者・実現後従事者・実現後利用者…等の立場。 (略号=T) ・『実在人』『役割人』に対立する立場での『別な役割人』を決めてもよい。 ・例えば「当社企画部員←→競争会社企画部員」『消費者←→産廃業者』。(例;競・廃) ・2系統の目的展開をすることで「一人よがり企画」に陥ることを防ぐ。 (色別仕訳) A 目的展開 ・BTTの目的展開では下方展開するが、本法では上方展開することとする。(上位目的は上方) ・「場の設定」諸条件は 模造紙に大書して、壁に貼っておくとよい。(都度読み上げる) ・『役割人』はその役割名を名札に書き、自他共にそのつもりになる。(心理的効果が大) ・複数の企画者が目的展開する場合インフォーマル・リーダに左右され易い。(研修・実践共に) ・ワン・ステップずつ、各自無記名でラベルに記入して集約する法。(自由な認識交流) ・各自、用紙に目的展開を自由に作成し、集め、分別・合成する法。(各人認識の尊重) ・BTTは「その目的」「その目的」と主流(regularity)中心に展開;串団子。 ・本法は「できれば何のため」「少なくとも何のため」と幅広く; 生け花型。 ・段階を進むにつれ目的は抽象化しがちだが、成るべく具体目標に心掛ける。 (BTTのように意識的に「大目的」とせずに、むしろ「例えば…」と思考する) ・「その目的」に詰まった系列では無理をして目的を創り出さなくてもよい。

B 場の点検 ・上図のような「目的展開図」が作成された段階で一服して気分を切り替える。(場の設定見直し) ・全員で各「目的」ごとに「場の設定」についてチェック、正しければそのまま。(混線はよくある) ・所定の「場の設定条件」 と異なる部分には混線表示マークするか、書き直す。(混線の詮議不要) ・(例) 「We;企画部員」が「They;人類」になったら、赤色(T)。(日本語表示も可) ・別法として、混線部を本来ベースに修正して,上書きをしてもよい。(別紙上貼りも可) ・複数の「目的展開図」の場合、比較して最良案を選択するか、修正・合成する。(企画方針による) ・問題解決上、意図的に「場の設定」を代えた方が良いものは枠付き用紙記入。(時にはやり直し) ・(例)「見栄張り競争激化の状況」「高齢利用者の立場」等での目的。(未来予測は別途) C 重要目標 ・「目標展開図」の各目標について、当該問題の解決上の重要性を評価する。(価値観・願望等) ・「是非抑えておくべき目的」「是非実現したい目的」…価値の高い3〜4点。(目的系列無関係) ・重要目標を二重枠で囲み、その中で最重要な目標を色塗りなどで表示する。(困難なら数増し)

D 系統線記入 ・最重要目標が含まれる目的系列について「系統線」を次の要領で記入する。(矢印線でもよい) ・「AND線」;同時に実現するもの。 タテ・ヨコ直角の電気配線型。(実線・黒でも可) ・「OR型」;どちらかが実現するもの。 ナナメ線でつなぐ鵜飼い型。(点線・赤でも可) ・最重要目標の周辺について「実現確率」・「実現条件」を衆議して描き込む。(過去事例でも可) ・「AND実現」については、その実現確率(期待値)を%表示する。(ラウンド数で可) ・「OR実現」については、その実現条件を系統線の付近に付記する。(大雑把条件で可) E 必要・十分検討 ・「次の目標はそれだけか?」をキー・ワードにして“余解探し”を試みる。 (次の「犬の散歩」を参考にする。思わぬ“宝物”を発見することが稀にある)

・BTTの「目的展開」は「手段展開」と峻別するが、本法では裏表関係と見る。 ・目的系列中の「ある目的A」は「次の目的B」から見た場合に手段となる。 ・「次の目的B」から見た場合に「ある目的(手段)A」で十分かと考える。 ・企画作業効率化のために、 「最重要目標」の周辺についてのみ検討をする。 ・「AND実現」は「次の目的B」実現のための「寄与率」を推定記入する。 ・「OR実現」にはそれが期待されるために「必要な条件」を推定記入する。

F 最重要手段=企画原像(モデル) ・「最重要目標」を当該問題解決のための「根本意義」となすべきかを評価。 (周辺の状況と原点問題を対比して「ここまでやる意義が本当にあるのか」) ・「最重要目標」が決定したなら、改めてそのための手段展開を重ね書きする。 (「このためには、何と何が、どれほどずつ必要か」「それで十分か」と検討) ・「最重要目標」実現のために最も「寄与率」の高い「最重要手段」を決定。 (寄与率分散型で最高寄与率が50%以下の場合、後続企画を予定しておく) ・「最重要手段」およびその周辺における必要条件を別紙に書き出して検討。 (必要条件…人・物・金・技術・情報…につきABC 3段階の難易度評価) (必要条件が「AND条件」の場合は、 最も低い期待値によって評価する) 「○○を△△に××する」 評価 ・技術;○○が必要。△△社の特許と抵触? A ・費用;概算○○〜○○億円 C ・人数;専従者△△人(内管理者□□人) B ・その他;……………………… C ・企画原像(モデル)とする「最重要手段」を「場の設定」に立ち決定する。 (最重要目標<夢> を予想される難易度と期待値を賭けても挑戦するのか) (「最重要手段」が「原点問題」と変る場合、この段階で最高者承認を確保)

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