OR-AND-EIN 理論            ヤルデア研究所 伊東義高



底辺の2頂点は矛盾・対立するA・B、中央頂点は合成・統合・止揚されるC


本理論は自然界および人間界の構造と変化を統一的に認識する一つの原理論的仮説である。 一般にいわれる論理学の規定と異なるところがある。 @ ORとは特殊の論理和である。(一方の存在でしか成立しない) ・ 相異なるA・Bが存在する。 ・ AかBかのいずれか、二者択一。 ・ 両立不可、一が残れば一は消える。 A ANDとは特殊の論理積である。(両方が共存しても成立する) ・ 相異なるA・Bが存在する。 ・ AもBもいずれもが共存し得る(片存も可)。 ・ 時にはA1A2A3…B1B2B3…C、D、E…も共存。 B EINとはORとANDの論理和であり、論理積であり、両者の否定でもある。 ・ 時には・所ではORであり、またはANDである(流動的選択)。 ・ 時には・所ではORでもなく、またはANDでもない(流動的無規定)。 ・ 時には・所ではORおよびANDである(矛盾並立)。 * EINはすべての矛盾・対立について前提的に存在するものではない。 * EINは実在物として考えるものではなく、認識論として考えるもの。 * EINは特定のORとANDについて、人や状況により異なってくる。 C ORの背景は対称二元論である。 ・ 宇宙・世界の生成・発展の基本構造は対称的二元である ・ ミクロからマクロに至る物理的実存は全て対存在である ・あるものは反撥的存在で、合一すれば無・別存在となる (陽子+反陽子=無、電子+反電子=無、陽子+電子=原子) ・あるものは極限点変質で、二つの性質は同時成立しない (物質;重量α→重量0=エネルギー、核分裂反応→臨界点で連鎖反応) ・あるものは併存が絶対条件ながら、合一することはない (時間と空間は互いに他方の存在条件であるが、置き替えることは出来ない) ・ 生物の認知・行動の基本構造は進化論的にも対称的二元 ・ 人類の認識・評価は脳機能のON・OFF二元性に依拠 ・ 人類の認識・評価の歴史は古今東西ともに対認識である ・あるものはある特性を中心に評価して同異二分する (餌−毒、敵−味方、雄−雌、動物−植物…………同−不同型) ・あるものは連続的アナログ的知覚をデジタル的二分 (明−暗、白−黒、大−小、硬−軟、軽−重………連続知覚型) ・あるものは連続的存在物をある基準で二分して識別 (上−下、左−右、前−後、自−他、主−客………基準区分型) ・あるものは連続的アナログ的評価をデジタル的二分 (美味−不味、美−醜、善−悪、賢−愚……………連続認識型) ・あるものは観念論的に対置し、中間存在のないもの (有−無、虚−実、絶対−相対、部分−全体………観念論型) ・ 動物界における対称二元は基本的には選択二元の問題であった。 (食う−食わない、攻める−逃げる………答えは一つ、問題なし) (選択不能なものは初めから要求しないから、実質的には一元論) ・ 人類も猿人・原人時代までは基本的には動物的選択二元だった。 (DNAと学習によって合理的生活術をOR的に体得し相伝した) D ORの世界は秩序ある簡潔な世界 ・ ORはYESかNOかの二分法をベースにした単純明快な世界。 ・ 二項対立とはA・B相争うことで、一方のみの勝ち残りとなる。 ・ 従って矛盾は力関係によって清算され、勝者の一人天下となる。 ・ 世界は勝者Aの論理・法則で全面的に制圧されて平和が訪れる。 ・ しかし時と所で、反旗をおこすものが現れるが征服されていく。 ・ 中央政権の衰退か地方反乱の隆盛で再び二大勢力が対立をする。 ・ 両勢力は近似勢力をを結集して決戦に臨み、再び勝者一人天下。 ・ ORの世界は単純明快な勝者独善の論理による法治世界である。 ・ 矛盾する論理・行動は厳しく取り締まられ、単純な秩序が出現。 ・ ORの世界はエントロピーの小さな全体効率の良い世界である。 (古今東西の国家興亡史の多くはこのORとANDで説明可能) (近代国家の政権闘争にも政党乱立;ANDと二党対立;OR) (近代の立法・行政・司法は全くのOR論理により支配される) (企業経営の○○管理も標準値による強権的な二分統制である) E ANDはORのユラギの中から誕生 ・ 自然界は単純な対称的素材が単純な法則で結合した単純な世界。 ・ 自然界の生成・発展は「大量×多数回」であり、そこにユラギ。 ・ ユラギは極めて微小な例外だがAでもBでもないCという存在。 (生物の進化もDNAのユラギ的転写ミスが適者生存の結果合理性) (生物は大型化《蛋白質数の増大化》につれて固体差が大きくなる) ・ 雪の結晶・砂粒・メダカも塩・岩・鯛とはOR的に異種である。 ・ 雪の結晶・砂粒・メダカもミクロ的には固体差のある混成集団。 ・ 自然界はOR的な存在でありながら、AND的な存在でもある。 ・ 生物界の認識パターンにもORからANDへの発展が見られる。 ・ 原始生物の認識行動は餌か敵かを基準パターンに照合して判定。 ・ パターンと合致するかしないか、同か異か、YESかNOか二分。 ・ 生物の大型化・高度化と環境の複雑化で中間項が増加してきた。 (「同じ」か「違う」かの間に出現する「似ている」の中間項である) ・ 下等動物では「似ている」を「同じ」か「違う」にOR的二分。 ・ 高等動物では「似ている」ものに対して臨機応変的な試行錯誤。 ・ 試行錯誤の学習成果は次第に固体・種の行動に定着していった。 ・ このように生物の進化とともに認識・行動も多様化していった 。 (ORかANDかは実在の問題でもあり、また認識の問題でもある) ・ 人類知能の発達につれ、OR的二項対立が次第に問題となった。 ・ 知能進歩は個性差を助長し社会的価値を多様化し中間項が漸増。 (白か黒かの世界に中間の灰色を賞美する人達が出現 「薄墨の美」) (甘いと塩辛いの間の甘辛い・やや甘辛いを好む人達 「合わせ味」) (神道と仏教の異種・相違する二宗教を一個所に合祀 「神仏混交」) (神と子の二項分立の世界に第三項となる聖霊が登場 「三位一体」) ・ 環境順応型から環境支配型に漸次進化した人類は抵抗を始めた。 (「死すべきか生きるべきか」「忠ならんとすれば孝ならず」と悩む) (「あれは良いがこれは悪い? 本当か?何とかしたい…」と考える) (「あれでもなく、これでもないそれを作ってはどうか…」と試みる) ・ 猿人〜原人〜古代人〜現代人との進化は創造の歴史でもあった。 C (創造とは相互異質のAとBと結合させて新しいCを創出すること) (AかBかのOR的学習と併せてのAもBもCものAND的な論理) (Cは次にD・E・F…を創り、弁証法的に発展し人類社会は大発展) A B F ANDの世界は自由であり乱雑な世界 ・ ANDは決定的な区分原理のない自由・活発・乱雑な世界である。 ・ あれもOK、これもOKという多数乱立のカオスの世界である。 ・ ORが膨張してANDとなりANDが収斂してORとなる循環。 ・ 自由とは結果不確実であり、全体不経済であり高エントロピー。 (古代中国の周が衰え群雄割拠の戦国時代、やがて秦が天下を統一) (自民・社会対立の50年体制が行き詰まって小党乱立、やがては…) (政治規制のOR的効率的産業構造が規制緩和でAND的な自由化) (企業でも効率化のOR的管理に併せてAND的開発が展開される) (整然としたOR的な昼の丸の内、雑然とした夜の新宿・歌舞伎町) G ORかANDからEINに次元アップ ・ ORがよいか、ANDがよいかと議論することはOR的である。 ・ ORとAND双方に長所・短所・限界がある。使い分けが大切。 ・ ケース・状況によってORとANDに拘らず、良い所どりする。 ・ ORとANDを単に合計するのでなく止揚・綜合化してEIN。 ・ キリスト教のOR的世界観+仏教のAND的世界観=EIN論。 ・ EINは「一つの」の意味で全てを統合、渾然一体化するもの。 ・ EINは「ある一つの」の意味でもあり、第三の視座でもある。 ・ EINではORとANDは相矛盾もしなければ、停滞もしない。 ・ EINはORとANDの部分または全部を包含するものである。 ・ EINとOR,EINとANDはOR関係にもAND関係にも。

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