三角な企画計画         ヤルデア研究所 伊東義高

(1) まえおき ・問題は構造的である。……論理的な下部構造・上部構造、因果的な過去構造・未来構造 ・多くの問題解決は原因解析〜マイナス除去(過去型)か理想追求〜プラス増強(未来型) ・論理構造的解決はまれには見られるが、その多くは閉鎖系型、部分的構造転換型である *論理構造は認識構造であり、実存構造の模写である。部分的構造転換図式に相似している (2) 三角構造的思考 ・問題と解決当事者と状況を三頂点とする三角構造を描く。(頂点を何にするかは可変的) ・各頂点を三角形の頂点とする理論的構造を描く。構成分析・関係解析をし、連関図的表現 ・包括的三角形の三辺を評価し、三辺の積が最大となるような各頂点の理論構造を再検討 * 三辺評価と対策検討についてはF.Heiderの「認知的均衡理論(心理)」を参考にした 5段階評価 包括的構造検討 ・+ + ………相性非常に良い ・三辺の積が+なら問題解決に問題はない ・ + ………相性まずはOK ・三辺の積が−なら問題解決は問題である ・±、? ………特になし、不明 ・−となる2頂点のいずれかの構造を改善 ・ − ………相性にやや不安 ・−×−=+の場合+×+=+を検討する ・− − ………相性非常に悪い ・−×+を−×−にすることは慎重に検討 (3) 三位一体計画論(Trinity Planning) ・企画計画(Planning)には(1)目標達成、(2)危険予防、(3)新規創出がある。 ・「目標達成」は一般に「事業計画」「基準制定」「器物設計」…といわれるものである。 ・「目標達成」には「水準成長」「願望実現」「標的獲得」の三タイプがある。 ・ともに「目的」を明らかにし、「目標」を定め、「方法」を特定することである。 ・ともに現在よりプラス価値の「一定量」を「特定方法で」「増大」することである。 ・「危険予防」は一般に「危機管理」「安全管理」「失敗回避」…といわれるものである。 ・「危険予防」には「事変対応」「事件回避」「事故防止」の三タイプがある。 ・ともに「危険」を想定し、「損失」を評価し、「対策」を講じることである。 ・ともに予想されるマイナス価値の「一定量」を「特定方法」で「減少」することである。 ・「新規創出」は一般に「創造」「工夫」「考案」…といわれるものである。 ・「新規創出」には「器物発明」「方法創案」「思想芸術」の三タイプがある。 ・ともに「新規」を創案し、「効用」を評価し、「実現策」を考案することである。 ・ともに創案した新規価値の「一定量」を「特定方法」で「実現」することである。 ・一般には「目標達成」「危険予防」「新規創出」のいずれかに絞られて議論されている。 ・本論は企画計画はすべからくこれらの三位一体として考えられては…との提唱である。 ・「事業計画」には「危機管理」や「商品開発」等を加えて三位一体。 ・「危機管理」には「精度向上」や「手法創造」等を加えて三位一体。 ・「市場創造」には「失敗保険」や「CI創出」等を加えて三位一体。 (4) 三位一体計画論の展開  テーマ、目的、状況に応じて三角形をいろいろ変形する。 * 立体化、多角化するほど思考は複雑化するが、盲点発見、新規着想の期待もある。 (5) 三位一体的事業計画 ・目的とは「要するに何のためか」「最終的な願望は何か」「狙いの方向は」の答である。 ・目標とは目的を満足する具体的な「心象」「標的」「水準」である。 ・方法とは目標を実現させるための「条件」「手法」「手順」である。 ・G.ナドラー等のBTTでは目的を重視するが、実務面ではパスされることが多い。 ・企画計画の眼目は目標を設定する企画ではあるが、実務面では所与のことが多い。 ・各段階の方法決定である計画は本来は多様であるが、実務面では単調なことが多い。 ・本論では「上位目標実現の方法体系である計画」について三位一体論を考察する。 ・計画とは「上位目標の○○を実現するにはΔΔを××すればよい」の構造化である。 ・計画の効果と効率が問われるのはこの方法モジュールの吟味・選択・組合わせである。 ・企業マンの潜在意識には大事なプロジェクトだけにミスをしたくない意識が強い。 ・個人・集団として過去の成功を踏まえて、確かなものにしたい願望が強い。 ・これらから、モジュールは一般に標準化・常識化され、無難にこなされることが多い。 ・無難指向意識は演繹的思考になり易く、過去準拠意識は帰納的思考になり易い。 ・成功したい…、成功しなければ…の意識が失敗場面の想定を抑圧してしまい勝ちである。 ・今までにない別の方法で…という柔軟発想は成功歩留まりが低いので敬遠され易い。 ・こうした思考回路から生み出される計画案は無難な、変わり映えしないものなり易い。 ・各計画ステップにおいて「もし事故が起きたら」といった危険想定を追加したい。 ・各計画ステップにおいて「別な方法はないか」といった二次検討を追加したい。 ・各計画ステップを成功パス(黒)、失敗パス(赤)、別途パス(青)を三色で記述する。 ・各計画ステップの3パスについて、予想確率を概略パーセントで表示する。 ・成功パスには期待効果、失敗パスには次善対策、別途パスには必要条件を付記する。     (6) 三位一体 扇形計画図の展開 ・一般に計画図は「あらま欲しき成功路線図」として一つの路線で描かれる。 ・次のフローチャート・ユニットを用いた多面検討をして、全体効率化と最悪状態の回避を図る。      計画ルートの編集  (A)成功ルート=A1×A2×A3…Axは? その累積費用対効果は? 計画配分比は? (B)別途ルート=B1×B2×B3…Byは? その累積費用対効果は? 計画配分比は? (C)失敗ルート=C1×C2×C3…Czは? その累積費用対効果は? 計画配分比は?       

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