前門の虎後門の狼

 先日国会が解散されていよいよ総選挙が近く行われることになった。待ちに待った日が目前に迫り武者震いをして手ぐすね引いて、よーしやったるぞと思って二大政党のカタカナ公約を見たらだんだん力が抜けてきた。

 あんまりどちらも本質的には代わり映えがしないのである。どちらも同じ穴のむじなで、言い方や味付けが少し変わっているだけでがっかりした。考えてみれば当たり前の話しで、小沢さんの自由党は自民党のの往年の主流であって自民党を支配していたグループでもあったことは紛れも無い事実だ。それが派内での権力闘争に破れて自民党から離脱したのだから自民党と本質的な差など有ろう筈が無いのである。とくに悩ましいのは彼らは自民党内では憲法改正の急先鋒であったと言う事実である。

 それが民主党と合併してニュー民主党になってお目見えした。悪い事は続く物で民主党の若手連中はこれまた昔のことを知らぬお坊ちゃん連中で、独立国が軍隊を持たぬなんておかしい などと青臭い原則論を振り回して憲法改正に殊のほか熱心なのである。

 とくれば小沢自由党と組むのにさほどの違和感は無かったと思う。自民党は保守反動の悪の枢軸のように言う人もいるしそれに近い輩や質の悪いのもいるが、リベラルで憲法改悪反対の人もかなり多い。宮沢さんや三木さんそして後藤田さん等はその代表格でその流れを汲む人々が今も結構多いのである。

 いろいろ考えてくると訳が分らなくなってくるが、ただ言える事は半世紀も同じ政権というのは異常だということではないでしょうか。世界を見渡しても先進国では見あたりませんね。権力は腐敗する という哲人の名言どおり自民党は統治能力を失いましたと思いませんか。

 乳臭い阿部幹事長の顔に化粧して、ニュー自民党を演出したつもりでしょうが、それに騙される選挙民は少なくなっている筈です。成熟した無党派が圧倒的に多くなっている事に政党は気付くべきだ。昨日のニュースで 15億のマンションが即日完売した と報じていたが青いシートのテントで暮らすホームレスの三割はリストラされての人々だという。この落差は益々増加するだろうと予見する人もかなり多い。

 グローバル、効率化市場優先主義、等々の美名のもとに 貧富の格差は増大して 企業栄えて民滅ぶ 道を選ぶのか、それとも誰もが明るく生きることができる国を求めるかの選択だと思うがどうだろう。そんな視点で再度カタカナ公約を眺めて前門の虎後門の狼だなぁと思い気が重くなってきた。