郵政民営化騒動と改革

 郵政民営化について国会というよりも各党が大混乱に陥っている。

 国民は「郵政民営化が自分の生活に何を齎すのか」読みきれず それについては積極的な支持をせず、わかり易くて実利的な年金問題にのみ関心を示している。 勿論年金が私達の生活の土台である以上当然な反応であって非難されるいわれはない。

 郵政民営化が小泉さんの趣味趣向での政策提言なのか、それとも国家百年の大計で避けては通れない重要政策なのかということだが、それについては充分な説明はなされていないように思う。  紙芝居を使って一生懸命にどこかで説明をしているようだが余りお目にかかったことが無い。

 一方庶民は解らないのではなくて、解りたくないのであろう。 自分の大切なお金は政府が保証してくれる事が一番であって、それが無くなる民営化などいくら説明を聞いても理解は出来ないのである。

 なるほどこの理解は確かに至難である。 何故ならばこれを理解して「そうか結局はこのままでは納税者である自分が損をするのか」と言うところに到達するには、国の財政の仕組みと資金の流れを理解しないと出来ない事だろう。 こうなると紙芝居位では無理だろう。 ましてや当面、命の次に大切なお金が不安定な状態になる制度改革に賛成する人は、聖人でもなければそうそうその辺に沢山居るとは思われない。

 これほど不評が誰にでも予見される政策を、「最重要課題」と掲げて自民党の総裁選挙に立候補した小泉さんは偉大なる政治家なのか、人の意表をついて人気取りをするだけの政治家なのかは本人に聞いてみないと解らない。

 公共事業で四国に三本も橋を架けたり、熊さえ通らないところに立派な道路を作ったり、無いよりあったほうがいい位の必要性しか無いのに立派な施設や建物をつくり赤字を積み上げてい例は枚挙に暇が無い。この事はメデァが毎日報じている。 その度に善良な庶民は義憤を燃やし、ワイドショウの先生方は犯人探しの智恵比べをして犯人を探し出して徹底的にこき下ろして庶民の溜飲を下げてはくれる。 しかし何故そうなるのかは知っているくせに言わない。 あるいは言っても仕方が無いと思っているのかも知れない。

 国の信用で集められた巨額の預金が市場の荒波にさらされず運用され、民間の銀行に不公正な競争を強いて市場経済構造を歪め、挙句の果てに資金運用に失敗したらこれを税金で尻拭いを納税者がすると言う、このままの制度でいいのだろうかと言う視点から考えるべきことだろう。 その他の郵便事業も東京、大阪以外は赤字で事業としては成り立たないのが現状であるそうだ。  郵便局が近くにあるほうが便利だからと言う発想ではなくて、他の智恵を出して、それこそ永続可能な制度にしなければなるまい。

 このままでは日本はイギリスみたいになっていくのではないか。 かっては 「日の沈む事なき帝国」といわれた英国だが現在では文化の発信さえもない欧州の孤児となりつつある。 日本もこのままでは発展目覚しい中国の衛星国として、また遣唐使?を派遣して後塵を拝することになるかなぁ。

 自民党は全国郵便局長会の、民主党は郵政労働組合の利益を守る事が党勢拡張のチャンス、などと言う党利党略を捨てて、等と青臭い書生論の一つも言いたくなる昨今の風潮である。