フランスのEU憲法案否決

 先日ランスで行われたEU憲法賛否国民投票でフランス国民は否決した。

 その動向を注視してかなりの期待をもっていただけにがっかりした。 遠い欧州の国がとうなろうと心配するなんて馬鹿らしい話ははなしだが前から関心があった。何故そんな事に関心があったかと言うと欧州の主要国の政治家が高い理念を掲げ若者のような情熱を燃やしてそれに取り組む姿に感動したからである。

 高い理念とは 「もう戦争をしてはいけない。その為には欧州は一つの国になるべきだ。」 と途方もない理念である。戦争に明け暮れた前世紀の欧州が生み出した生活の智恵でもある。

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の歴史はもう長くかれこれ三十年にもなるんじぁないか。初めてこの動きを知ったときはそんなことできるものかと半信半疑だったが、誰がどんな努力をしたのかは知らないが、行きつ戻りつ時にはデッドロックに乗り上げてもう駄目だなぁと思ったこともあったがまた蘇り次第に力を付けてきた。

 理想が現実化の光が見え出すと周辺各国から加盟国が相次いで増え始め、遂に統一通貨ユーロをを持つまでに成長した。これは驚きでアメリカが慌てだしたがもう遅い。

 安全保障も統一司令部設置ときているからもう立派な統一国家である。今ではトルコの加盟を認めるか否か議論するまでになっている。素晴らしいことである。この実現に向って情熱を傾けた政治家こそステーツマンの名に値するのではないか。信条とか信念とかいうものはこういうものを指すのであって何処かの国の政治家のそれとは次元が違うような気がして情けない。

 いま日本は隣近所と不仲だが統一国家とまではいかなくても「向う三軒両隣」は仲良くしていく努力をして欲しいものである。ところが公明党や民主党の若手議員達が 「中国に負けるな韓国なんて」 と勇ましい発言を繰り返しているが困ったものである。勝った負けたはスポーツの世界だけで満足していて下さい。政治は勝った負けたの勇ましい世界ではないのだから。

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憲法は全加盟国の承認が成立の条件だから今回は失敗となるが、きっと将来成立するのではないか。反対票を投じた人々もその理念に反対は少なく現在の失業率の高さ等が国民の生活を圧迫してその不満の捌け口が反対票になったと新聞は分析している。何時の時代でも人々は理念でなく感情で行動するから否決は止むを得ない社会情勢だったのだろうが今後の成功を祈りたい