ごみ焼却場問題(松森ごみ焼却場)住民の立場から
松森ごみ焼却場問題を考える会 事務局 佐藤礼子
私たちが、仙台市が泉区松森に建設している、ごみ焼却場建設の支出差し止めを、仙台地裁に提訴して3年近くになります。仙台市は、建設工事のわずか3カ月前、平成11年1月20日、初めて住民説明会を鶴が丘団地で開催しました。これを聞いた周辺住民は猛反対し、直ちに「考える会」を結成して、建設の白紙撤回を求めて市議会へ請願したり、400人がデモ行進をしました。仙台市にごみ減量提案書を提出し、57,749人の建設反対署名を市長に提出。また、大型焼却場建設は税金の無駄遣いであるとして、6,168名という大人数で住民監査請求をしたにもかかわらず、棄却されました。仙台市は、「周辺住民の合意が得られないうちは着工しない」という約束を自ら破って、松森焼却場の建設を強行したのです。
私たち周辺住民は、あらゆる方法で建設計画の撤回を訴えましたが、「決まったことなのでご理解を」という仙台市に聞く耳は無く、住民監査請求棄却を不服として建設差し止め訴訟を起こすしか方法がありませんでした。弁護士先生から、行政相手は難しいと言われましたが、3年近く過ぎて、私は裁判を起こして本当によかったと思っております。それは、日毎に高くなる40mの巨大な鉄骨の建築現場を見て、仙台市が極めて不適切な土地に600t/日のごみ焼却場を建設していると実感しているからです。もし、私たちが裁判を起こさなかったら、「黙っていることは、賛成したも同じこと」になり、建設を容認したことになってしまいます。
「住宅地に囲まれた、こんな恵まれた環境のど真ん中に、有害なダイオキシンを撒き散らすごみ焼却場を建てるなんて、仙台市は、どうかしてるんじゃないの」と非常に驚いて、怒っている市民が増えています。仙台市は、環境の大切さを市民にアピールしながら、実は全く逆のことをしているのです。
私たちは、松森焼却場建設を絶対認めることは出来ないとの強い決意で、団地の3,200世帯を一軒一軒廻って1000円ずつ募金を集めて、活動資金をつくりました。最初は、弁護士先生にお金をお支払いできましたが、今では資金が底を尽きお支払いできない状態にあります。現在は募金やフリーマーケット、『EM菌ぼかし』を作って資金集めをしておりますが、なかなか大変です。住民運動されている方は同様の悩みをお持ちだと思います。
3年前提訴するとき、弁護士先生から、「敗訴した場合、仙台市側の弁護士費用も負担することになりますよ」と説明されたらとても怖くて裁判はできなかったと思います。もし、敗訴者負担制度が成立したら、住民たちは裁判を起こす権利さえ奪われたも同然で、行政に異議を申し立てる人はほとんどいなくなります。一般市民が沈黙する社会に明るい未来はありません。
「松森ごみ焼却場問題を考える会」は、敗訴者負担制度に断固反対します。