ある日突然リストラ解雇されたら・・・
鈴木厚子・神室理枝
私たちは昨年8月会社から営業所の閉鎖を理由に解雇をいい渡され、唯一の交渉機関である労働組合にも見放され解雇されました。私たちは弁護士さんに相談したところ、『解雇事件はむずかしい。勝てないおそれもある。』といわれました。そのうえ組合が支援してくれない以上、解雇によって収入の道を断ち切られた私たちが自分で裁判費用を捻出しなければなりません。でも泣き寝入りはしたくありませんでした。私たちは、弁護士さんに着手金を減額してもらい、やっとの思いで仮処分の申立をしました。
私たちは、弁護士さんと夜の7時過ぎから10時過ぎまで休憩も食事もとらず議論をしたり、夜中の1時過ぎまで電話やFAXでやりとりをしたりする中で、会社が解雇を正当化するため『東北営業所の仕事を意図的に減らす算段をしている』事実を暴き、解雇が整理解雇の基準を満たさない違法なものであることの証明に成功しました。こうして私たちのために寝食を忘れて裁判で闘ってくれた弁護士さんたちのお陰で、私たちは平成14年8月26日、地位保全と毎月の賃金全額を仮払いせよとの決定をもらうことができました。
私たちは、このように奮闘してくれ弁護士さんにお礼を支払うのが弁護士報酬だと思います。私たちの職場を意図的に奪おうと策略をめぐらせた会社側の弁護士へ報酬を支払うなんて考えられません。会社にとって弁護士報酬は単なる経費で、会社は儲かっているのですから、誰の懐もいたむわけではありません。それに引き換え、私たちは収入が断たれた中で貯金を下ろし保険を解約し生活を切り詰め、それでも足りなくて借金をして工面しなければなりません。しかも会社が支払う弁護士報酬は私たちが弁護士さんたちに支払う報酬とは比較にならないほど高額なのではないでしょうか。会社の弁護士が着ているスーツはいつもビシッと決まっていて、私たちの弁護士さんとは大違いでした。負けたら会社の弁護士の支払いまでしなければならないと言う事になったら絶対裁判なんかできません。会社が理不尽で不当性が明らかであり、裁判で闘うべきだと分かっていても、もし万万万が一負けたら、と考えたら怖くて裁判をする気になりません。たとえ本人が訴える、と言ったとしても、裁判なんかやったら家屋敷全部持っていかれるから絶対辞めろと、親兄弟親戚から猛反対されるでしょう。家族の支えもなく、経済的に破綻するかもしれない恐怖を抱えては、私たちは泣き寝入りするしかありません。そして、今回の勝利決定はもらえないままに終わったことでしょう。
今回の敗訴者負担制度は、私たち弱いものに裁判を利用させずに泣き寝入りさせるための法律だとしか思えません。絶対許してはいけない法律だと思います。
私たちは職場復帰のために頑張りますので、皆さんも一緒に頑張りましょう。