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「弾けないのにまた出しましたね、ギター」
「うるせぇ」
「何で持ってんですか、弾けないのに」
「…お部屋のインテリア、だよ」
コメント
生まれて初めて買ったレコードは11歳のとき、KISSの「ROCK'N'
ROLL OVER」、邦題「地獄のロック・ファイヤー」(爆笑)だったと記
憶している。KISS初来日直後のアルバムで、かなりのセールスだ
ったらしい。音楽的にも「HARD LUCK WOMAN」のようにイングラ
ンド民謡風のアコースティックサウンドを前面に押し出した意欲的
な楽曲をフィーチャーするなど、傑作だった。
それから中学時代は洋モノ〜KISS、QUEEN、LED ZEPPELIN〜
などを聴きつつ、女の子受けを狙って中島みゆきなども聴いてい
たが、ついに中学3年のときにパンクロックに出会い、人生が一
変。
高校〜大学とロックオタクとして過ごしていたが、大学を出て会社
員になってから発作的にベースギターとベースアンプ、ついでに
教則本と音叉まで買ってしまった。ベースを選んだ理由は、KISS
のベーシスト、ジーン・シモンズが好きだったのと、矢沢永吉が
CAROL時代はベースを弾きながら歌っていたので「もしかして弦
が4本だから簡単なのではないか」という錯覚に陥ったことが要
因。
はじめてみたらムチャ。フレットが広くて指がつりっぱなし。指は
短くないと思っていたが、大魔神佐々木並みに指が広がらない
と、コードが押さえられない。スリーコードもままならなかった。コ
カイン中毒で1、2曲しかまともに弾けなかったといわれるsex
pistolsのシド・ヴィシャスよりもひどかった。
結局、私が買ったFENDERの黒いJAZZ BASSはお部屋のインテ
リアとして機能するに至った。そのインテリアも2年前に引っ越し
たときに思い切って古道具屋に叩き売った。
…青春との訣別だったのだ。
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