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このファイルについての解説

1.単位根検定

まず、某プログラムを流用した単位根検定。

推定期間は1980〜2000年で、対象はmt, yt, rt, ptでした。ptはGDPデフレータの対数。

なお、以下ではεt 〜NID(0,σ)としています。

これの結果によると、(ただし、Φ1、Φ3、τ検定、t検定は全て有意水準5%、モデル選択はDWが1.8≦DW≦2.2となる最小の次数のモデルを選択。)mt、ytはI(2)で,mttttであり、rt,はI(1)で、凾tt、ptはI(0)で, pt=ρpt-1+εt, |ρ|≦1となる?

 

2.ECM

次に、2種類のECMを求めてみました。

なお、ここで説明変数に出てくる何個かのXt(X、任意の変数)は適当にえらんでよさそうなんで、勝手にお好みでそこらへんで作ってください。

始めのは、まず長期均衡式を推定し、その残差を利用してECMを作るというもので、今回の課題?。方法は、

mt=b1+b2*yt +b3* rttolsで推定し、utmt-(β12* yt3* rt)を求め(β、uはb、εの推定値)、

EGテスト(uを構成している、定数項を除いた変数の数が3、またDWが2から離れてるときは変換してやる。)をして、

これを利用して

mt=α1mt-1+αyt+αpt+γut-1t

というECMを構築して、やっとります。

で、ここで求めたγに対して、H0:γ=0, H1:γ<0という仮説のもとでのt検定とEGテストを両方やってみて、さらにそこで帰無仮説が棄却されたら、次はH0:γ=-1, H1:γ>-1という仮説のもとでのt検定とEGテストを両方やってみて-1<γ<0になるかどうか検定する。で、もしγがこの範囲に有意に入れば、「ECMが構築できた」ってことになります。

ここで、なんで、両方の検定をいちいちするんじゃ、って感じもしますが、これは、γの従う分布の臨界値がtテストでの臨界値とEGテストの臨界値の間にあるからだそうです。つまり、tテストでの臨界値<γの臨界値<EGテストの臨界値ってわけで、tテストは帰無仮説が棄却される必要条件、EGテストは十分条件、となるわけです。(ただ、今年の講義では言ってることがちがうかも。)

このECMの問題は、まず最初推定した「長期均衡式」が、共和分されていないときには「何の意味も無い式」になってしまうことです。

 

次のECMは、「実行可能なECM」という方法で、先生お勧めっぽいです。ただ、今回の課題とはあってないっぽいです。

方法としては、直接1発でECMを求めちゃうって方法です。具体的には、({}は長期均衡式に定数項のある場合)

mt={γ1+}γyt-1+γt-1+γ(mt-1-yt-1+rt-11mt-1+αyt+αpt+εt

です。この式は、うまい具合に出来ていて、長期(つまりiXt(X、任意の変数)=0、Xt-i=Xt for all t,i(iは自然数) )のときには、

0={γ1+}γyt+γt+γ(mt-yt+rt)+εt 、変形して、

mt={1/γ+}(1-γ/γ)*yt+(-1-γ/γ)*t+εt

で、β11β1-γβ-1-γと定義すれば、それは長期均衡式になります。

ここでは、以上の2パターンの方法について推定されています。

 

3.貨幣需要関数についての解釈

この分析の解釈は難しいですが、共和分についての話は以下の話が参考になるかもしれません。

非定常の場合、「狭義の流動性の罠」(@ある下限の名目金利(ゼロでなくていい)のもとで貨幣需要が完全に弾力的、A名目金利が0になる、のどちらか)が成立している、みたいな話があります。@に対応する話題は利率に対する貨幣の弾力性が無限大になったり、変曲点が生じるということであり、Aに対応する話題は貨幣と債券が無差別、つまり貨幣需要関数が定義できない→貨幣需要関数が非定常ということ。

まあ、これでもみてくだされ。

あと、吉田 知生(1989)「通貨需要関数の安定性をめぐって」、『金融研究』第8巻第3号、日本銀行金融研究所、pp99-147.などの日銀関係の論文を見ておくといいかもしれません。探せばいくらでも出てきますので。

 

とりあえず、Equation4(2段階のECM,定数項なしバージョン)についてみてみます。

なんと、係数はt検定では全て5%で有意。γの検定も、1%でt検定で有意であり、5%でEGテストで有意。つまり、、1%で必要条件、5%で十分条件は満たされているわけで、「ECMが構築できた」といえるでしょう。

一方、共和分検定はEquation4を含め、自分のやったどのモデルでも「共和分してない」という結果に。変数の次数自体は、mt、ytはI(2)でrtはI(1)なので共和分の可能性はあるが、共和分しないという結果になりました。

これは、共和分してないのにECMが構築できるという矛盾した結果にみえますが、実際にはよくあることだそうです。

最後に適当に少し係数の解釈をしてみます。

γが-0.30ぐらいですが、これは調整速度が|1/γ|年、つまりだいたい3.3年であるということを示しております。

α1は、前期のマネーサプライの伸び率が今季の伸び率にどれだけ影響を与えるかを示しており、大体0.57強なんで、半分くらい影響は残ってるってことです。

αは、今季のGDPの変化に対応してどれだけマネーサプライの伸び率にどれだけ影響を与えるかを示しており、大体0.64強なんで、まあまあ影響しているんではないでしょうか。

αは、物価の「加速度」、つまり物価上昇率の上昇率がマネーサプライの伸び率にどれだけ影響を与えるかを示しており、ここでは-0.85強と結構大きな値を示しています。つまり、物価が短期的にはマネーサプライに影響を与えているということを示しています。

長期均衡式のパラメータβは弾力性です。適当に解釈してください。

 

疲れたので以上。

 

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