食糧危機>

飢餓が原因で1日に4〜5万人(1年間に1500万人以上)の人が亡くなっており、そのうち7割以上が子どもたちです。 世界中には食べ物が足りないの? 「飢餓」になるのは、食糧が十分につくられていないからではありません。穀物は年間 19億トン生産されています。これは世界中の人が生きていくのに必要な量のおよそ2倍になります。 19億トン (年間穀物生産量) ÷ 62億人 (世界の人口) ⇒  306kg (1人当たり) ※1人当たり1年間の標準量は  180kg それでも食べ物の不足している人がいるのは、どうしてでしょうか? たくさんの穀物はどこへ 1人当たりの食糧供給量を比較すると、日本では必要なカロリーより 26%も多く、エチオピアでは18%不足しています。 私たちのように食べるものがいつでも十分手にはいるのは、世界のおよそ2割の人だけなのです。 穀物は人間が食べるだけではなく、先進国では穀物の 6割(約4億トン)が、ウシ、ブタ、ニワトリなどの家畜のえさになっています。 牛肉1キロ作るために穀物8キロ、豚肉1キロ作るために穀物4キロ、鶏肉1キロ作るために穀物2キロを消費しています。 結果として、世界の 2割足らずの先進国にすむ私たちが世界の穀物の半分以上消費しているのです。

日本の飽食の影で・・・

私たちは日本人の食生活は、第二次世界大戦前とくらべると大きく変わりました。 例えば、肉や卵を食べる量は 10倍になり、えさとして使う穀物の量も急増。 現在、えさ用のトウモロコシや大豆は98%が輸入しています。 こうした穀物の消費の増加だけでなく、砂糖や植物油(ヤシ油)などのプランテーション作物を大量に輸入することで、途上国の生活にも大きくダメージを与えているのです。 世界一のエビ消費国、日本 日本のエビの輸入量は40年前の約 100倍に急増、世界中で輸出されているエビの1/3が日本で消費されています。 海でとるだけでは足りず、東南アジアなどのマングローブ林を切って養殖池を作り、大量に育てています。 森林破壊だけでなく、農薬などによる環境汚染、現地の人の食糧である魚などの収穫の減少など、私たちの食べるエビのために多くの問題が起きているのです。

世界一のマグロ消費国

世界で取れるマグロのおよそ半分が日本で消費されています。 その漁のために東南アジアの人が食べていた魚(ミルクフィッシュなど)の値段が高騰。現地の人が高級魚として食べられないマグロ(ツナ)を私たちだけでなく、ペットフードとしても食べています。 そして、マグロの漁 獲を減らさない限り、 20年後には、絶滅するといわれています。 外国から買っているのに捨てる国 日本の食品の約7割は、世界から輸入したものです。 私たちは年間 5800万トンの食糧を輸入しながら、その3分の1(1940万トン)を捨てています。 食糧の廃棄率では世界一の消費大国アメリカを上回り、廃棄量は世界の食料援助総量740万トンをはるかに上回り、3000万人分(途上国の5000万人分)の年間食料に匹敵しています。 日本の食品廃棄の実に半分以上にあたる1000万トンが家庭から捨てられています。 この家庭からでる残飯の総額は、日本全体で年間11兆円。 これは日本の農水産業の生産額とほぼ同額です。 さらにその処理費用で、2兆円が使われています。 日本は食糧の 7割以上を輸入しながら、世界一の残飯大国なのです。 もし日本で食料の輸入がストップすれば・・・ 穀物自給率 オーストラリア 198% フランス 186% アメリカ 119% ドイツ 111% インド 101% 中国 91% 北朝鮮 78% 日本 28% 食糧輸入が途絶した場合、1年後には3000万人が餓死すると1978年に試算されています。 今は、昭和50年頃の穀物自給率(40%)より10%以上悪化し、28%になっています。 もし、今、食糧輸入が途絶した場合にはそれ以上の餓死者が出ることになるのです。

世界中で食料は減産している

欧州の猛暑、オーストラリアや中国の干ばつなど異常気象の影響で、国連食糧農業機関(FAO)は2003年の世界の穀物在庫は、過去約20年間で最低水準となる見通しであることを昨年12月に発表しています。 サハラ砂漠以南のアフリカ諸国など世界38カ国で深刻な食糧不足で、食糧支援を必要としているのです。

できることからはじめよう

世界中で困窮している人たちが自立できるための支援が必要であると同時に、飽食や必要以上の消費をしている私たちの生活を見直すことが重要です。 まず食べる量を (例えば一割)減らしましょう 無駄な買い物、肉食、食べ残しを減らしましょう 国産品、無農薬の農作物を選びましょう 輸入品や季節はずれの食品 (ハウスの果物、野菜など)はさけましょう 世界的な水不足・食料危機 地球温暖化の最大の問題は、水や食料が世界的に不足してくることです。 25年後(2025年)には世界人口の大半にあたる約50億人が水不足になると予測されています。また、今後100年以内に、中国で米の収穫は8割減、ブラジルやインドでは小麦などの収穫が大幅に減少するなど、深刻な食糧不足が警告されています。