| フリーペーパーを作ってみたいと思った。
こんな仕事をしていても、興味は音楽やアートにある。
そんなモロモロのものを表現したり、発見したりそんな場所が欲しかったのだ。
もっとも、いろんなこと(時間やお金や仕事のしがらみなど)を考えると難しいことで、とりあえず仕事の上で近いモノになればいいかなと思っている。
今回の作品は、某TV局のタイムテーブルということで月1回の発行。スケジュールもかなり厳しいという。しかも、4社コンペだった。
オファーを受けたのは2002年2月のこと、新年度から模様替えをしたいとのクライアントの意向であった。
オリエンは各社それぞれに面談形式。担当の部長は以前からの仕事で周知の中である。担当の女性は今回が始めての顔合わせ。
その場で、従来のモノを見ながら「欠けているもの、機能、役割」を考えながら担当者と話を進める。
ここで、クライアントの意向がモワモワと実在のないもので、イメージとしてフィックスしていない。単に、斬新でインパクトを求めているようだ。
話はタイムテーブルはさておき、ローカル局としての姿を担当者との会話から引き出していく。
その中で、タイムテーブルの機能をはっきりさせる。ここら当たりでクライアントのやりたいことがイメージとして絵に描けるようになってくる。クライアントの一語一語にもはっきりとした方向性が見て取れる。
ここまでくれば、やることはハッキリしているのでデザインを起こすのは簡単だ。
ただ、この時には「大風呂敷」を広げているので帰ってから畳むのが一仕事である。
で、これのどこが笑劇的作品なのかというと、
プレゼン当日は、ぎりぎりのスケジュールで、(単に忙しさにかまけてうまく進行していなかっただけなのだが)しかも予定を1日延ばしてもらっていた。
持っていったラフカンプは凄まじい出来!ダミーだらけイラストや写真。おまけに予算の関係でできないであろうと判断して、前日にボツにしたカンプまで(レイアウトの訂正の赤まで入ったまま)、参考までにと持っていった。
あとは、コンセプトを話すだけ話した。
それが、幸いしたのかどうかプレゼンは4社中最後のプレゼンとなり、その場でほとんど決まりだった。実際、その時に新しいアイデアも出て、その線で進めることとなったのである。
のちに担当者と、このプレゼンの時の印象を聞いたところ、
「普通は、プレゼンテーションには、パネルにしたカンプや趣意書なんかもきっちり提出したりするでしょ。それが、ラフなカンプで、しかも途中みたいな作品まで持ってきて…。なんて大胆な人だろうと、呆れた。」
と言われてしまった。
一生懸命、がんばった他社の人に申し訳ないような気がしたのも確かである。
しかし、こっちも頭は使っている訳で、いい加減なことをしたわけではない、
ただ、カンプの出来を見ると確かに申し訳ないような出来だったかも…。
Vol.18 Vitamin(2002.7.10) 次号に続く(気ままに更新)
|