『企業内診断士活性化研究会』について、以下Q&A形式でご説明します。
Q1:企業内診断士活性化研究会を設立した目的は何ですか?
A1:中小企業診断士は、開業診断士と企業内診断士に分類されますが、開業診断士の数よりも企業内診断士の数の方が、圧倒的に多いのが現状です。企業内診断士にとっては、苦学して診断士の資格を取得したものの、現在所属する会社の業務との関連性が少なく、診断士の資格を活かす場をなかなか見つけられない方も多いと思われます。また、会社業務を通じて習得した専門的な知識はあるけれども、これを何かで活用したいと考えられている方もきっと多いのではないでしょうか。
私たち企業内診断士が保有している専門性は、中小企業はじめ企業の経営に、きっと貢献できるはずだと考えています。
私たち有志は、企業内診断士の役割と活躍の場の拡大を進めるべく、(社)中小企業診断協会・大阪支部の登録研究会として、1999年(平成11年)4月に本研究会を発足させました。
Q2:研究会では、今までどのような活動を行ってきたのですか?
A2:研究会活動がスタートした1999年4月から現在に至るまでに、次のようなテーマに関する研究を行いました。
・1999〜2000年度:新会計基準と中小企業
・2000〜2001年度:創業問題
・2001〜2002年度:新しい中小企業診断士試験の科目研究
・2002〜2003年度:中小企業のリスクマネジメント
・2003年度:経営革新支援のあり方
・2004年度:中小企業のマーケティング(現在進行中)
(1)『新会計基準と中小企業』:1999〜2000年度
新会計基準の導入により、企業はキャッシュフロー会計、連結会計、時価会計、退職給付会計、税効果会計に関して対応していかねばなりません。新会計基準の導入は、まずは大企業の経営に変革をもたらしていきます。企業内診断士は社員として所属する会社の経営改革の渦中に身をおき、開業診断士より早く新会計基準の影響と経営の改革を体感しています。その知見、経験を駆使して中小企業経営のありかたを研究し、その成果を中小企業経営の支援に役立てることができるのは企業内診断士ならではの利点と考え、研究活動を行ってきました。

研究会メンバー写真(1999(平成11)年秋撮影)
(2)『創業』:2000〜2001年度
中小企業基本法の改正にともない、その基本理念も「格差の是正」という中小企業イコール弱者の視点から、「中小企業こそ我が国発展の原動力」へと転換しました。また重点政策も、これまでの中小企業構造の高度化から、「創業」あるいは「経営革新」など前向きな活動を行なうものへの支援を重点政策として位置付けられました。「創業」「創造」「経営革新」に焦点を当て、この時代の要請に応えるべく研究を行ってきました。

研究会メンバー写真(2000(平成12)年秋撮影)
(3)『新しい中小企業診断士試験の科目研究』:2001〜2002年度
新しい診断士試験(1次試験)の科目は、
a.経営学・経営政策
b.財務・会計
c.企業経営理論
d.運営管理
e.経営法務
f.新規事業開発
g.経営情報システム
h.中小企業経営・政策・助言理論
の8科目と決まりました。
これらに関して、以下のスケジュールで概要理解を深めました。
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科 目 |
担当者 |
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財務・会計 |
@キャッシュフロー(CF)とキャッシュフロー・マネジメント |
熊取 |
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運 営 |
生産管理のポイント(鉱工業関係) |
柳沢 |
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店舗管理のポイント(商業関係) |
伊藤 |
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経営法務 |
事業開始、会社設立及び倒産に関する知識 |
柳田 |
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知的財産権に関する知識 |
椎木 |
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取引関係に関する法務知識 、企業活動に関する |
尾上 |
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新規事業開発 |
新規事業開発(1) |
青田 |
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新規事業開発(2) |
北川 |
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経営情報 |
@システム提案のポイント |
石倉 |
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A生産情報システム |
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B販売情報システム |
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助 言 |
コンサルティング理論 |
河合、山上 |
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コンサルティングスキル |
椿本 |
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研究会メンバー写真(2001(平成12)年秋撮影)
(4)『中小企業のリスク・マネジメント』:2002〜2003年度
中小企業が抱えるリスクの防止と回避、または最小限に食い止める方策を研究します。診断士という立場から、経営管理型リスク・マネジメントに特化して研究を行っています。
中小企業のリスク・マネジメントのテーマとしては、非常に多く考えられますが、以下のようなテーマで研究発表し、レポートにまとめました。
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研究・発表テーマ |
担当者名 |
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リスクマネジメント概論 |
清水 |
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安定的な資金調達 |
椿本 |
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クレーム処理 |
青田 |
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環境と資源問題 |
椎木 |
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情報管理 |
山上 |
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与信管理 |
泉 |
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アウトソーシング |
河合 |
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PL法 |
尾上 |
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国際化 |
柏木(※) |
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知的所有権 |
石倉 |
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人権問題(セクハラ含む) |
熊取 |
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店頭公開事業継承 |
瀬戸 |
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リスクマネジメントに関する企業の実態 |
柏原 |
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情報セキュリティ(情報リスク) |
清水 |
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経営者の資質・性格に起因するリスク |
伊藤 |
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PL法 |
浜内 |
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権限リスク |
沼田 |
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知的財産権 |
眞藤 |
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退職金制度 |
片岡 |
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アウトソーシングに伴うリスクマジメント |
宮内 |
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中小企業経営者の性格とリスクマネジメント |
伊藤 |
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「生命保険の活用法」〜リスクマネジメントの一手法として |
片岡 |
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事業承継関連リスク |
片岡 |
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中小企業の倒産リスク |
椿本 |
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事業拡大のリスクマネジメント |
尾上 |
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事業再編(転換)時のリスクマネジメント |
柳田 |
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研究会メンバー写真(2002(平成13)年秋撮影)
(5)中小企業の経営革新支援のありかた:2004年度
2003年度は国、都道府県を挙げて中小企業の経営革新支援を行なっている状況に照らし合わせ、それぞれの立場で経営革新支援活動に従事している実例や具体的方法論を発表し、討議するという形式で、情報を共有化する活動を行ってきました。
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研究・発表テーマ |
担当者 |
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経営革新支援のあり方について |
尾上 |
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経営基盤強化のための新規顧客開拓戦略の展開 〜 自動車部品メーカの顧客開拓実践事例から〜 |
宮内 |
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経営革新の手法 経営の高付加価値化と高付加価値化戦略(SAVS)理論 |
加藤 |
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知財の活用による経営革新 <中小企業における産学連携> |
北川 |
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創業支援 〜マーケティング・販売〜 |
椎木 |
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営業マンの活性化について |
青田 |
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研究会メンバー写真(2003(平成14)年秋撮影)
(6)『当研究会メンバーの成果報告』
研究会発足以来、当研究会メンバーが例会以外で発表したり報告したものをまとめてみました。
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実施時期 |
テーマ |
担当者 |
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1999年度 |
7月 |
更新研修講師 |
環境マネジメントシステムISO14001 |
北川 美教 |
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10月 |
特別研究分科会講師 |
私はこうして独立した |
伊藤 幹雄 |
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2000年度 |
7月 |
更新研修パネルディスカッション パネラー |
尾上、熊取、沼田、濱崎 |
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8月 |
研究分科会講師 |
椎木 茂久 |
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年度末 |
診断協会大阪支部に研究報告「新会計基準と中小企業経営」を提出 |
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2001年度 |
9月 |
研究分科会講師 |
確定拠出年金と中小企業経営 |
熊取 賢治 |
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年度末 |
診断協会大阪支部に研究報告「診断士試験 新科目の概要学習」を提出 |
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2002年度 |
5月 |
研究分科会講師 |
事業開始および事業再編(合併・会社分割)に関する最近の法制度改正のあらましと利用例 |
柳田 宏 |
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7月 |
特別研究分科会講師 |
15年前から準備し、ロジスティックスとIT分野の経営事務所を開設した |
尾上 康之 |
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9月 |
雑誌・企業診断 |
(2002年10月号vol.49) 企業内診断士の活性化とコラボレーション |
北川 |
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年度末 |
診断協会大阪支部に研究報告「中小企業のリスクマネジメント」を提出 |
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2003 年度 |
9月 |
事例・研究発表会 |
顧客志向について〜お客様相談室への生の声から顧客対応のあり方を探る〜 |
青田宏 |
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10月 |
事例・研究発表会 |
成長企業に見るリスクマネジメントの展開 |
宮内辰紀 |
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2004年度 |
5月 |
スキルアップ研修会 |
危機に立つ企業年金制度の現状と今後 |
塩田 耕三 |
Q3:研究会では、現在どのような活動をしているのですか?
(1)2004年度は中小企業が弱点とする『マーケティング』について、また、私たちが診断士活動を展開していく上でも重要なテーマである『マーケティング』について、理論およびケーススタディを交えた研究活動を展開していこうという方向で進んでいます。
(2)また、継続的テーマとして、企業や団体に所属していて、日常活動としては診断士活動に従事しにくいメンバー(企業内診断士)の活性化について、機会ある毎に検討しています。
毎月の例会は、
第1木曜日の午後6時30分〜8時30分、
場所は、大阪府商工会館(最寄り駅は、地下鉄「本町」)の会議室
(場所は変更されることもありますのでご確認ください)
にて行っています。また、メーリングリストも活用して、随時情報交換を行っています。
Q4:企業内診断士(会社に勤務している診断士)でなければ、入会できないのですか?
A4:いいえ、中小企業診断協会・大阪支部の会員であれば、開業あるいは非開業(企業内)を問わず、どなたでも入会していただけます。現在の会員も、企業内の方も開業されている方もおられます。企業内あるいは開業とその立場は異なっていても、企業内診断士の活性化を図ろうとする意識は同じものです。
Q5:研究会のメンバーは何人ですか?
A5:現在、約20名で活動しています。現在、より充実した活動を目指すべく、新会員を募集中です。関心をお持ちの方は、ぜひご入会ください。
Q6:研究会についてさらに詳しいことを知りたいのですが、どうすればよいのですか?
A6:以上のご説明で、関心を持っていただいた方は、
代表者: 北川 美教
事務局: 片岡 建司
まで、ご連絡ください。
月例会に一度参加され、雰囲気をつかんでいただいた上で、正式に入会されては如何でしょうか。