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ニジェール共和国



  1958年フランスの自治国となり、1960年8月3日にニジェール共和国として独立し、初代大統領にはアマニ・ディオリが就任した。

  独立によってトゥアレグ族居住地が、マリ共和国・アルジェリア・ニジェールに分割されて抗議の声が高まり、さらに冷戦下で重要性の高まっていた アガデス州のアーリットとアクータ鉱山から産出するウランの軍事的重要性などの複合的な要因から、第1次トゥアレグ抵抗運動 (1962年-1964年)が勃発した。産出するウランの一部は日本に出荷されている。

   1974年4月、陸軍のセイニ・クンチェ参謀長がクーデターで軍事政権「最高軍事評議会」を樹立し、同評議 会の議長に就任。憲法は停止され、議会・政党活動も中止。1987年11月にはクンチェが死亡し、アリー・セブが後継者となった。

  1989年9月の国民投票で新憲法が承認され、12月の選挙でアリー・セブが大統領が選出され、形式的に民政移管。1990年、中央政府の資源独占に不満を持 つトゥアレグ族とトゥーブゥー族の反政府勢力との間でトゥアレグ抵抗運動 (1990年-1995年)が勃発した。 11月に複数政党制を導入。12月に新憲法を国民投票で承認した。1993年2月の議会選で6党の連合体「変革勢力同盟」が、軍事政権時代の与党「社会発展 国民運動(MNSD)に大差で勝利。3月の大統領選では民主社会会議(CDS)のマハマヌ・ウスマン党首が当選。4月にマハマドゥ・イスフが首相に就任。

  1995年1月の総選挙では MNSD などの野党連合が勝利し、2月にハマ・アマドゥMNSD書記長が首相就任。4月、自治を求 めるトゥアレグ族およびトゥーブゥー族反政府勢力と和平合意。

  1996年1月、軍のクーデターでイブライム・バレ・マイナサラ陸軍参謀長を議長とする「救国委員会」が軍事政権を樹立。 7月の大統領選でマイナサラ議長がウスマン前大統領をやぶり当選。12月マイナサラ大統領は救国委員会を解散、アマドゥ・シセ前経済相を 首相に任命したが、1997年11月には野党との対立やストライキ問題を解決できないとして解任、イブライム・ハッサン・マヤキ外相を新首相にした。

  1999年4月、再び軍がクーデターを起こし、大統領警護隊がニアメの空港でマイナサラ大統領を銃殺した。そして警護隊隊長のダオダ・マラム ・ワンケ少佐を議長とする軍事政権「国家和解評議会」が実権を掌握。議会を解散し、憲法を停止した。軍事政権による憲法草案の是非を問う国民投票が7 月行われ、約90%の支持で承認された。新憲法は大統領と首相の権力分担を規定した。

  1999年10月の大統領選で軍の元幹部で MNSD党員のタンジャ・ママドゥが当選。ママドゥ大統領は12月、MNSD書記長 のハマ・アマドゥ元首相を首相に任命した。

  2000年3月、マハマドゥ・イスフ元首相が率いるニジェール民主社会主義党(PNDS)を中心とした野党勢力が「民主勢力連合」(CFD) を結成。 6月、MNSDなど大統領支持勢力が議会多数派の「民主勢力同盟」(AFD) を結成した。2001年2月、大学への政府補助金50%以上削減に抗議した学生が各地で デモ、警官隊と衝突。政府はアブドゥ・ムムニ大学(旧ニアメ大学)を閉鎖。4月マイナサラ大統領銃殺事件の捜査を求める支持者ら数千人 が首都でデモ。2002年7月、賃金や待遇に抗議した軍兵士が南東部のディファで反乱を起こし、ラジオ局を占拠。政府は同月のうちに、ディファに非常事 態宣言を発令した。反乱は8月にはニアメにも拡大したが、政府軍が鎮圧。200人以上の兵士が逮捕された。

  2000年5月、ニジェール川のレテ島に建設中のベナン政府施設をニジェール軍が破壊。6月に双方が会談したが決裂し、 アフリカ統一機構(OAU、現アフリカ連合)などに仲裁を要請。2001年6月、両国は結論を国際司法裁判所(ICJ)の 判断にゆだねることで合意した。

  2004年末の大雨で蝗の害が発生した結果、マラディ、タウア、ティラベリ、ザンデールで 「ニジェール食料危機(2005年 - 2006年)」が起こった。

  ママドゥ大統領は2009年8月4日に新憲法制定に関する国民投票を行うと表明。憲法裁判所は違法な決定と判断したが、ママドゥは憲法裁判 所を解散させ、投票を強行する構えを見せた。この国民投票は予定通り実施され、新憲法は採 択された。これにより、2012年の新憲法施行までの3年間、ママドゥが現行憲法のもとで引き続き政権を率いることになり、更に現行憲法に存在した3選禁 止規定が新憲法では削除されたことで、2012年以降もママドゥが大統領職に留まり続ける可能性が出てきた。

  2010年2月、ママドゥ大統領が3期目を目指し任期延長を強行しようとしたことから、国内の緊張が悪化。2月18日、再び軍がクーデターを起こし、 軍が大統領と閣僚を拘束。国軍高官が憲法の停止を宣言し、 「民主主義復興最高評議会」による軍事政権の樹立を宣言し、憲法の停止と政府の解散の宣言、国境の閉鎖、夜間外出の禁止を発令した。 このクーデターに対し国際社会は批判を強めたが、一方で数千人の市民が軍の兵舎の周囲に集まり「軍万歳」などと叫びながら軍事政権への 支持を示すなど国民はクーデターを歓迎した。サル・ジボが暫定国家元首に就任した。

  2011年4月7日、選挙による新大統領にマハマドゥ・イスフが選ばれた。




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