(トップページ)Aim at the World /旅と写真
(前頁)古都西安に立つ  vol.7 西安
(次頁)古都の趣  vol.9 西安


vol.8 西安〜西安郊外ツアー〜




2002/8/4


早起き

この日は、朝7時に起床しました。そして、すぐに南門近くの公園へ。 目的は、「本場の太極拳」を見ることです。

公園にはまだ多くの人がいましたが、時間が遅かったようで太極拳をしている人はいませんでした。 がっかりしていると、遅れてKがやって来ました。

Kは果敢にも、近くにいたおばさんに声をかけ、太極拳を教えて欲しいと頼みました。 残念なことに、このおばさんは体操をしに公園に来ているだけとのことでしたが、 非常に親切な人で、言葉も上手く伝わらない僕たちのために、 太極拳を終えていた近くの男性たちに頼んでくれました。

そういうわけで、明日の早朝に一緒に太極拳をさせてもらうことになりました。 Kの根性にも感服しますが、何よりおばさんの親切に感謝です。

このおばさんは、先の男性たちとは何の知り合いでもなかったようですが、 翌日、僕たちと一緒に太極拳をすることになりました。 まあ、この話は翌日分(8/5)で。



西安郊外観光ツアー

宿に戻り、朝食としてお腹に優しいフルーツヨーグルトを食べました(8元)。 昨日からこれを食べ続けることで、かなり体調も回復していました。 これで観光も満足にできる体に戻ったと言えます(笑)。

ところで、今日は西安郊外観光の予定の日です。 西安駅近くから中国人向けツアーの306路線バスが出ていることを 昨日確認しておいたので、Kとともに早速西安駅へと向かいました。

昨日確認しておいた付近に行くと、306の小さな看板とツアー客を集めるおばさんがいました。 中国人のための小さなツアーでしかないので、英語は一切通じませんでしたが、 僕たちの意図するツアーだと思われること、そして何よりそう信じるしか当てがないことから、 代金10元を払って参加することにしました。

まわりはもちろん中国人ばかり。今回は北京のように、英語の話せる人は期待できそうにありません。 しかし、女性や子供も多いので安心と言えば安心です。



偽ツアー

安心しきっていましたが、実はこのツアー、 僕たちが思っていた306路線バスによるツアーではありませんでした。

出発前に、バスに掲げられていた「306」のプレートは全て隠され、 西安当局の路線バスとは全く無関係であることに気づきました。

確かに、料金の集め方が適当であること、バスがやけに汚くて小さいことなどから、 そういう雰囲気はうすうす感じていたのですが、 こうなっては仕方ありません。

ただ、結果からいうと、このツアーは非常に良心的なものだったと言えます。 何が良心的だったかは後にまわすしますが、もし西安郊外の観光を考えるのなら、 偽306路線バスに騙されてみるのもいいかもしれません。 本当の306路線バスを知らないので、どれが「偽」でどれが「本当」なのかは知りませんが。



今日の行き先

訪れたのは、以下の場所です。

@恰潼博物館
A恰潼驪山森林公園
B世界物品展?(名前不明)
C秦陵地下宮殿
D宝石店併設お食事処
E秦代の武器刑罰博物館?(名前不明)
F始皇帝関連の博物館
G'兵馬俑
:漢字が出てこないので、違う漢字で置き換えています)



@恰潼博物館

秦にまつわる貴重品を展示する博物館でしたが、 これといった「売り」がなく、 館内の売店で兵馬俑のレプリカ一式(25元)を買ったことぐらいしか印象に残っていません。

中国語が分かれば、それなりに興味深いこともあったのかもしれませんが、 残念ながら入場料20元を有意義に生かすことができませんでした。
恰潼博物館入場券




A恰潼驪山森林公園

「西安事変で蒋介石が隠れていた場所」として有名な場所です。

西安事変とは、太平洋戦争さなか、共産党を攻撃する蒋介石を張学良が逮捕・監禁した事件です。 当時、日本軍は中国侵略を続けていましたが、蒋介石はそれにも関わらず、 同じ中国同胞の共産党を攻撃していました。

逮捕・監禁後説得に応じた蒋介石は、日本軍と開戦することになりますが、 その後、逆に張学良が蒋介石に捕らえられ、50年以上台湾に軟禁されたという歴史があります。

そんな歴史の1ページを、目の前の弾痕が物語っていました。

写真は、その「隠れ場所」に上ろうとするKです。 Kも含めて、ツアー客の3人ほどが上っていました。 荷物もあったので、僕は上りませんでした。

この恰潼驪山森林公園の麓にあるのが、華清池です。玄宗皇帝と楊貴妃で有名です。 残念ながらこのツアーでは訪れず、山の上から見るにとどまったのですが、 観光客が入れる温泉もあるとのことです。

もちろん、うたい文句は「楊貴妃のように綺麗になれる」なんでしょうね〜。


恰潼驪山森林公園入場券
恰潼驪山森林公園から西安の街を望む



蒋介石の隠れ場所
西安事変時、蒋介石が隠れていたところ




B世界物品展?(名前不明)

中国とは何の関係もない物品展でした。扱っているのは、エジプト、ギリシア、ローマ、・・・。 値段もそこそこ高かったし、中国に来てまでそういうのを見たくもなかったので、 ガイドさんにその旨を伝えて、外で待つことにしました。

ある意味だまされてこのツアーに参加することになり、 華清池にも行けず、さらに外で待つという行動にでた僕たちの不満に対しては、 ガイドさんもかなり申し訳なく思っていたようです。それについては後に分かります。



C秦陵地下宮殿

詳細は良く分かりませんが、秦陵地下宮殿、すなわち始皇帝の陵墓地下の様子を再現したものだったのでしょう。 かなり忠実に陵墓の状況を再現しているようで、徐々に地下深くへと進むその構造はすばらしいものでした。

演出なのかどうかは分かりませんが、中は湿気で非常にかび臭く、息苦しい状況となっていました。 このリアルさはかなり良かったです。満足できました。残念ながら、写真はなしです。


秦陵地下宮殿入場券
秦陵地下宮殿の様子
秦陵地下宮殿 パンフレットより




D宝石展示場併設お食事処

中国人ツアー恒例の宝石展示場です。

北京周遊ツアー(7/31分)と全く同じなので、内容は割愛します。 [真贋の見極め方の紹介→質問タイム→宝石購入タイム]という流れの全てが同じだったことだけお伝えします。

昼食は、ここの併設食堂でとることになりました。 2人ともお腹の調子が100%ではなかったので、用心して野菜中心にしたのですが、 他の中国人客に比べて非常にみすぼらしいメニューとなってしまいました。 けちな日本人と思われたことでしょうね。


宝石展示場(用途不明のカード、宣伝用?)
野菜中心のみすぼらしい昼食




E秦代の武器刑罰博物館?(名前不明)

博物館の正式名称が分からないのですが、武器と刑罰を扱った場所でした。 中国の躍動ある歴史を刻んできた様々な武器と、 法治国家になくてはならない種々の刑罰をリアルな人形で再現していました。

武器については、三国志でもお馴染みの品々(剣、戟、弩など)もあってかなり楽しめました。 しかし、刑罰の展示があまりにリアルすぎて、かなり気分が悪くなりました。 牛に四肢を引っ張らせる八つ裂き刑、ギロチンみたいな刑、目をえぐる刑、・・・。

あ〜、気持ち悪い。思い出したくもないので、写真は一切撮りませんでした。 あんなのは、子供に見せるもんじゃないし、大人でも見たい人は限られるはずです。 かなりえぐいです。グロテスクです。夢に出ます。

中国で唯一、行かないことをお勧めする博物館です。



行きたい観光地にいけない

気を取り直して次へ。 武器刑罰博物館からバスで揺られること20分ほど。 その時、ガイドさんが僕たち2人に外を指差して、何かを伝えようとしました。 見ると、畑の真ん中に、大きなこんもりした場所が。

「はは〜ん、あれが秦の始皇帝の陵墓か〜。」
すかさず写真を撮ったことは言うまでもありませんが、 さらに何かを伝えようとするおばさんの姿に全てを悟りました。

「始皇帝陵墓も行かないんだな〜。」
このとき、恐らく2人の不満は最高潮に達していました。 しかも、このままでは兵馬俑も見に行かないことになるようで、 僕たちはほぼ諦めていました。

次の訪れた場所が始皇帝に関する博物館(F)だったのですが、 正直、兵馬俑にいけるのかどうかで頭はいっぱいでした。

(1)
敷地内の汚い池


(2)
始皇帝に関する年表


中央右のこんもりした部分
過ぎ行く始皇帝陵



(3)
自ら進めた法による国の統治が命取りに


(4)
始皇帝像




ガイドのおばさん、一計を案じる

そんな僕たちに対して、さすがに悪いと思ったのか、 おばさんは一計を案じてくれました。

次のバス休憩時に、兵馬俑近くで降ろしてくれたのです。 しかも、西安市内までのバス運賃5元までくれました。 丁寧に兵馬俑までの行きかたも教えてくれ、 正直そこまで期待していなかった僕たちも、 これなら文句なしです。

気分良く、兵馬俑へ突入です。



G'兵馬俑

正しくは、秦俑博物館(65元)というようです。 運良く、日本人ツアーの団体がいたので、ツアー参加のおじさん・おばさんと親しくなりながら、 ガイドさんに色々質問できました。

兵馬俑は、現在も発掘が続けられており、これまでに2000体ほどが復元されているそうです。 発掘作業が進んでいる場所は3箇所あり、1号坑から3号坑まであります。 テレビなどでよく出ているのは、1号坑です。

この1号坑は、写真を見てもらっても分かると思いますが、大きな建物で覆われており、 まるで大きな体育館のようです。2号坑、3号坑は1号坑より若干小さいです。

説明によると、以前は(2001年まで?)、館内の写真撮影は全て禁止されていたそうです。 写真のフラッシュによる、兵馬俑表面の色落ちを防ぐ目的があったそうです。 しかし、実際にはそれでも色落ちが止まらず、守るべき色が落ちてしまった時点で、 写真撮影も解禁になったとのことでした。

兵馬俑兵士の手が武器をもっているような形になっているにも関わらず、 武器が存在しないということについては、あの項羽が、劉邦との戦いの最中、 武器不足を解消するため武器を奪っていったからだと説明を受けました。 改めて歴史の奥深さを感じましたね。

(1)
兵馬俑入場券


(2)
入口付近で撮影

(3)
1号坑(正面より)
武器の大半は項羽に奪われている



(4)
1号坑(左より)
右の看板あたりで最初に発見された

(5)
2号坑




おみやげ店で

見学を終え、付属のおみやげ店に行ってみました。

おみやげ店に、先にガイドさんから聞いていたおじいさんがいたので、 おもわず写真をとってしまったのですが、本来は写真撮影禁止とのことだったようです。

このおじいさんは、なんと兵馬俑を最初に掘り当てた人です! 掘り当てたときのエピソードもガイドさんから聞いたので、紹介したいと思います。
    〜兵馬俑発見エピソード〜

    その日、Aさんはいつものように仲間と井戸を掘っていました。 この地域では、農業が主な仕事なんですが、それには井戸をつくることがとても重要でした。

    この日の作業は、思うように進まず、Aさん以外の他の人は全員休憩に行ってしまいました。 それでもAさんは作業を続け、なにか硬いものが埋まっていることに気づきました。 それは、何かのかけらでした。

    やがて仲間が帰ってきたので、Aさんは近くの警察にとどけました。 警察が関連する施設に持ち込んだところ、それが歴史に記された兵馬俑の一部であることが判明しました。
ということらしいのです。このAさんが先のおじいさんであることは言うまでもありません。 しかし、Aさんを名乗る人が後を絶たず、 現在でも秦俑博物館周辺でAさんの名を名乗り、商売する人が多いらしいです。 兵馬俑に行くときは注意してください。

ちなみに、1号坑では、この時掘り当てた場所が示されています。
元気そうにしておられました
かつて、兵馬俑を最初に掘り当てたおじいさん




おみやげ店の店員さん

おじいさんに会釈をして写真を撮らせてもらい、店の中をゆったりみていると、 女性の店員さんに声をかけられました。

「日本の方ですか?」
正直、これは逃げないといけないと思いました。 この時点で、僕の中では、「日本語で気軽に話しかけてくる奴からは逃げる!」 という暗黙のルールが確立されていたからです。

しかし、彼女からはいつまでたっても「買ってくれ」という言葉は出てきませんでした。 しだいに、店員が1人増え、2人増え、Kもやってきて、 店の中に7人ほどの集まりができました。

話しによると、彼女たちは日本語学校に通っている学生さんたちで、 日本語に慣れるため、日本人観光客の多い兵馬俑の店でバイトをしているとのことでした。 えらいですね〜。中国に来てから、こういう話は何度も聞きました。 同年代の日本人に比べて、考え方が本当にしっかりしているとつくづく感じました。

彼女たちとは、結局、兵馬俑の閉館時間まで話し込んでしまいました。 働かんでいいんかい?!とは思いましたが、良く考えればこういう風に話すためにバイトしてるんだから、 まあいいんでしょうか?ちなみに、ここの店の店長さんが彼女のおじさんらしいです。

その後、雨の中、わざわざバス停まで送ってもらい、かなり助かりました。 感謝です。
おみやげ店の店員さんたちと




宿へ

本来乗る予定だった306路線バスに揺られ、西安駅前まで戻ってきました。

「駅前においしい西安名物の食べ物を売る店がある」と宿で聞いていたので、 夕食に行ってみることにしました。

この名物とは、肉旡漢。 中国版ハンバーガーとでもいいえばいいのでしょうか。
(:例のごとく、漢字は微妙に違います)

味のほうは、まあ普通。「普通」というと、 「良くも悪くもない」という思われるかもしれませんが、 中国で気兼ねなく「普通」に食べれる食事という時点で、 かなり日本人ごのみの味と言えるかと思います。 値段も5元とかなり安いので、西安ではぜひ食べてみてください。

ただ、翌朝に食べようと思って2個ほど買ったのですが、さすがに冷めるとまずかったです。 まあ、食べ物なんてそんなものですけどね。

この日の行動は、だいたいこういう感じになります。





(トップページ)Aim at the World /旅と写真
(前頁)古都西安に立つ  vol.7 西安
(次頁)古都の趣  vol.9 西安