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vol.14 成都 〜オリエント人とは?〜




2002/8/10


Kと本当に別れる

朝7:30頃、友人Kが峨眉山ツアーへと旅立って行きました。僕の見た限り、Kの体調は万全ではなかったようです。 これまで旅を共にしてきたKと、もう中国で会うこともないと思うと、本当に寂しい限りです。

朝食とインターネットカフェで時間をつぶした後、宿で荷造りと休憩です。 そしていよいよ出発。宿の受付でお世話になった人たちの写真を撮らせてもらいました。 成都滞在中には他にも本当にお世話なった人たちがいたのですが、残念ながら時間が悪かったようで会えませんでした。



Guest House前でKと記念撮影
Guest Houseでお世話になりました


ちょっと早い昼食。

時間はやや早いですが、以前から気になっていた宿近くの食堂で昼食をとることにしました。

この店は特に取り上げるほどの店でもないのですが、近所の人たちの人気が高いのか、 いつも客さんでいっぱいでした。この時は少し時間が早いため、比較的すいていたので入りやすかったです。

その店で、以前から気になっていた「水餃子」を頼みました。

一盛り1.5元という値段表示で量が分からないので、とりあえず一番量が少ない分だけ頼みました。 店のおばちゃんが再三何か言ってくるのですが、分かりません。とりあえず「OK!OK!」とだけ言ったのですが、 出てきたのは器いっぱいの水餃子でした...。

お腹が空いていたので量は問題ありませんが、一人でこれだけ水餃子を食べると思うと、少し嫌になりそうです。 おばちゃんはひょっとすると「これだけで足りるの?あんた一人で食べるの?」と言いたかったのかもしれません。

その水餃子ですが、餃子自体は日本のものとほとんど同じです。ただ、唐辛子たっぷりのたれに浸って出てくるところが、 中国らしいというか成都らしいというか...。「火鍋にしても水餃子にしても、どうしてこんなに味付けが凄まじいんだ?」と 改めて考える機会になりました。

昔、日本でも甲斐の国(今の長野県)のような内陸の土地では、運搬に時間がかかることから、 魚介類を干物や塩漬けにして運んでいました。それと同じことが成都、四川でも言えるのではないかという結論に達しました。 つまり、腐りやすいものを腐りにくくする、あるいはやや腐り始めた食材の臭いを消すために 唐辛子を多く利用するようになったのではないかいうことです。

唐辛子たっぷりの水餃子をなんとか完食し、物足りなかったので芽菜炒飯を頼みました。 店のおばちゃんには笑われましたが、これが非常に美味しかったです。 芽菜炒飯は、肉とねぎだけのチャーハンでしたが、塩味がほどよく利いていて、とても素朴な味でした。
水餃子はうまかった


お腹いっぱい。店の前で休憩していると...。

昼食後、先のお店の前で休憩していると、店員さんが話しかけてきました。 どうやら僕のもっていた本(基本的な中国語単語と日本語単語を一覧にしたもの)に興味をもったらしく、 「あれは日本語で何て言うんだい?」と散々聞かれました。

そうこうしている内に、向かいのお店の人まで集まってきて、15人ぐらいの人だかりになってしまいました。 15人から「日本語で何と言うのか、中国語ではこう言うんだ」というようなやりとりと中国語の発音練習をしていると、 予想通りの質問がきました。

「我愛称
(称:正しい漢字が表示できません。本当は漢字の左側が人ヘンです。)

この質問はこれまでも何人かの中国人に聞かれていました。「I love you.」と文法も意味も全く同じなのですが、 日本語に直訳すると変な感じがします。

「私はあなたを愛しています」
  ちょっと変です。

「あなたを愛しています」
  やっぱり何か引っかかります。

「あなたが好きです。」
  このあたりが無難でしょうか?

という訳で、中国では「あなたが好きです。」と教えてきました。 大阪弁で「好きやねん。」と教えようかと思ったのですが、そこまでの勇気はありませんでした。

発音練習も一緒にしてきたので、日本語が話せないのに妙に「あなたが好きです。」だけ言える人は たぶん僕の教え子?だと思います(笑)

それと、どういう訳か「あなたが好きです。」の文字を一人一人書かされるはめになりました。 気合を入れて渾身の文字を書いてきましたが、 何故そこまでしないといけなかったのか今でも疑問です? でも、小さいことですが、中国と日本の友好にはなったと思っています。


駅で西洋人にバカにされる

天府広場から16路バスで成都駅へ。

列車には丸一日乗ることになるので、水1リットル・カップラーメンなどを買い込んで待合室に行きました。 途中買ったアイスクリームを食べていると、バックパッカーの姿をした西洋人カップルが話しかけてきました。 以下、そのやりとりです。

 西洋人男性「ちょっといいですか?列車の切符はどうやって買えばいいんですか?」

 僕「この駅でどう買えばいいかは知りません。北京駅では外国人用の切符売り場がありましたが。」

 西洋人「あなたはどこで買ったのですか?」

 僕「泊まっていた宿で買ってもらいました。中国人用の切符売り場で外国人が切符を買うことは難しいと聞いています。」

 西洋人「・・・・・」

すると、西洋人カップルは文句をいいつつ立ち去っていきました。 何を言っているのかよく聞いてみると、 「どうして中国人は自国の切符の買い方を知らないんだ!!!」 その他、色々中国人の文句を言っているようでした。

彼らは、どうやら僕を中国人だと思ったようです。

僕は中国人ではありませんが、同じアジア人として、中国人をバカにした発言に腹が立ちました。 こういう言い方は好きではありませんが、 西洋人の中にはいまだにアジア人に対して見下したような態度をとる人もいるようです。 もちろん、そうでない人の方が多いと思いますが、 民族や国などを越えてお互いを理解することの難しさのようなものを改めて感じました。
成都駅


列車に乗りこむ

列車に乗り込み、これから2日間寝ることになる場所に荷物を置いて休憩していると、 一人の中国人女性が話しかけてきました。

前にも書いたと思いますが、中国では寝台列車で寝る場所を交換することはよくあることです。

今回もそうで、僕の場所を指差すと、「それなら交換する必要はないわね。」といったジェスチャーをされました。 何を言っているのかは分かりませんが、何を言いたいのかはだいたい検討がつきました。

この時、僕が中国語を話せないことに気づいた男性が英語と中国語で通訳してくれたのですが、 この男性には車中色々お世話になりました。
成都駅プラットホーム


大学教授は英語が専門

この男性(Sさん)には色々話を聞かせてもらったのですが、聞くところによるとどうやら大学教授とのこと。 S先生は鄭州の大学で英語を専門にしているらしく、僕のお粗末な英語でも十分理解していただき、 英語のみの会話としては生涯で一番内容の濃いものになったと思います(笑)

さきほどの女性はSさんの生徒さんで、他にも10人ほどの生徒と一緒に成都に来ていたが、 その帰りとおっしゃっていました。

S先生には、中国を旅した感想・日本との違い・アジアの中での中国と日本との関係について質問され、 講義を受けましたが、そのいくつかを紹介します。


(1)三国志と本の開き方について
日本から三国志関連の本を持っていったので、S先生にその本を見てもらいました。 三国志が大好きで...という話、武侯祠に行った話をしていると、 S先生が持っていた中国語の三国志演義を見せてくれました。

その本は、一昔前のものというような感じのものだったので、ひょっとすると貴重なものだったのかもしれません。 中国語だけでよく分かりませんでしたが、挿絵が非常に美しかったのが印象に残っています。

僕は気にならなかったのですが、S先生は日本の本について一つ気になったことがあったようで、 それが本の開く方向でした。

言われれば分かりますが、日本でも数学の教科書と国語の教科書で本の開く方向は異なります。 僕がもっていった三国志関連の本は国語と同じ右開きの本だったのですが、 この開き方は史記などをはじめとする中国古代からの図書に通じるものです。

開き方によって何が違うのかはよく分かりませんでしたが、言われてみると確かに気になることでした。


(2)サッカーワールドカップについて
2002年ワールドカップ直後ということだけあって、この話は盛り上がりました。 Sさんは日本サッカーの状態をよく知っているなーという印象を受けました。

Sさんは、中国代表チームがもっとがんばってくれると思っていただけに残念だったと言っていましたが、 僕が「海外経験のある選手が増えれば中国はかなり強くなると思いますよ」というと妙に納得されていました。


(3)教育制度について
日本の教育制度は6・3・3制ですが、これについて色々聞かれました。何歳から小学校に行くのか。 受験塾と学校には同時に行けるのか。大学受験は厳しいのか。自分の英語力の限界を一番痛感した内容でした。


(4)研究内容についてについて
僕は大学で環境工学を専攻していますが、それについてS先生と話しました。 北京で見た実際の公害の状況と合わせ、日本と中国で問題となっている環境問題が異なるという話しには S先生もかなり熱く語っていただきました。


(5)S先生の自論、オリエント人について
S先生は「オリエント人」という自論をもっておられるそうです。 これは、日本人・中国人・韓国人...といった区別をなくし、同じ東アジアの同胞として協力する必要があるというものです。

この共同体をS先生はオリエント人と呼んでいるようで、 ヨーロッパのEUやアラブの団結力を東アジアにも作り上げようということらしいです。 非常にスケールの大きいお話しでした。



車窓からの風景
車窓からの風景






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