この文章はまさに新幹線の中で書かれたものです。

 

JRの新幹線サービスについて。2005/08/15

 

 お盆も後半に入る815日。帰省のために新幹線に乗った。お金をケチるために自由席に乗ったのだが、お盆の混雑の具合を甘く見ていた。昨日の夜のニュースではUターンラッシュが早くも伝えられていたので、東京から郊外へ向かう列車はもう少しすいているものかと思っていた。だが現実は甘くなかった。自由席のイスは帰省客で全部ふさがっている。おまけに、早く帰るために東京から名古屋まで停車駅が一つもない「のぞみ」に乗ってしまったので、途中で降りる客もいないから席が空く可能性はない。

 仕方がないから車両の間にあるデッキで2時間弱過ごすことにした。これは要するに地べたに座っているだけである。窓越しに見える家族連れが、ほほえましく座席に座っているのを見て羨ましくなる。新幹線の床に座って2時間というのは結構きつい。当然ながら床は固いのですぐに腰が痛くなる。この姿勢をずっと続けると最近問題となっているエコノミークラス症候群になるのではないかとさえ思う。

 お盆だからもしかすると座席に座れないこともあるかな、とは思っていたが、実際にそれを経験してみると、これは予想外に大変だった。「それなら予約席にしておけばいいじゃないか」と言われればそれまでだが、緑の窓口では全くそんな情報教えてくれはしなかった。こうして地べたに座っていると、座席に座って寝ていられる乗客と同じ金額で乗っていることが馬鹿らしく思えてくる。せめて、自由席はデッキ乗りになる可能性があります、などといった情報が伝えられていたらもう少しましな選択をしただろう。

「新幹線、混雑いたしましてまことに申し訳ありません。より多くのお客様に座っていただくために、座席にあるお荷物は棚か足元に置き、切符をお持ちでないお子様は膝の上に載せていただきますようお願いします」と車内放送が流れた。本当に申し訳ないと思うならばデッキの乗客には特急料金の一部を払い戻すべきである。

船ならば、1等室とか2等室とか料金によって部屋の質が異なる。船の場合これは、快適さのみならず万が一船が沈んだときに逃げ出せる安全面での等級と言うこともあるから、単に新幹線と比較するわけにはいかないかもしれない。お金の問題で安全性に等級がつくということ自体問題なのかもしれないが、とりあえず乗客はそのことを一応了解した上で切符を買うのである。

JRは新幹線を高速で移動ができるだけではなく、ゆったりした座席で過ごせることも売り文句として宣伝している。それならば座席に座れた乗客とイスに座ってみじめな思いをする乗客とが同じ料金設定というのはおかしい。例えば、車掌が切符の確認のために車内を巡回するときデッキ客には「デッキ乗車証明書」を発行して特急料金の23割でもいいから返却するなりして欲しい。いくら混雑しているとはいえ、デッキの地べたにまで同じ料金で人を詰め込むやり方は営利先行と言うほかはないだろう。乗客に少しでも良いサービスを届けたいなら何らかの対策を講じるべきだと思う。このままでは「のぞみ」はない。