Web文学

インターネットはまるで「本屋さん」。
部屋にいながらにしていくらでも立ち読みできるのでハマりました。
クソつまんないものも多いようですが、とりあえずこれらの作品は当たり。
活字中毒のあなたはぜひ…!
作品がおいてあるホームページはでリンクしました。

とにかくインターネットは広い、まだまだ未知の面白い読み物が
たくさんあるに違いない。
コレ、面白いよ、というのがあればお知らせ下さい。
…なんでも載せるってワケじゃないですけど。

タイトル

作者

備考

Realize

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この世界と平行に別の世界が同時進行しながら存在する。そしてその世界はお互いに影響を与えあいながら、何かの拍子にスレ違ったり、交わったりすることがある。このような世界観をテーマにしたり、あるいは物語の背景にした小説や漫画はいままでにも結構あるので、展開的にはそれほど新しさは感じない。

しかし、この小説の重要な部分はストーリー展開そのものではなく、ストーリーの中で丁寧に描かれる主人公の心の葛藤、日常生活の風景、そしてそこに流れる時間である。しつこいほどに描かれる主人公の心の動きや脇役達の独白は、人間の甘さや情けなさ、弱さをさらけだす。些細な日常の切り取り方が言葉に説得力を持たせる。

人には言えないような暗い思い、恥ずかしい思い。それを心の底に沈め、表面に出さないように生活することが、社会では必要なのだが、実際に沈んだ思いはなくなることなく、古い友だちのようにそこにあり続け、時々暴れ出すことがある。そんな時彼を静めるために、映画や音楽、美術や文学といったものが必要なのだ。

しかし、思いが暴れてなかなかおさまらない場合は、付き合う自分はかなり消耗し弱ってしまう。それこそ世界を破壊するか自分を破壊するか、どちらかしか道が残されていないかのように。しかしその心の動きも、もがきも、本人にとってどんなに大事なことであろうと、大きな時間の流れの中では一つの風景でしかない。

大きなうねりの中の小さな点のようなちっぽけな存在。そして醜いものを心の底に隠した存在。それでも生きていく存在。

自分の存在がどんなものか、その事実を認識した上でさらりと、次のシーンに向かう主人公は人が持つことのできるひとすじの光の象徴だ。パンドラが開けた箱の中に最後に残されたもののような。疾走した後の爽快感、読後のさわやかさはここにある。そして、それでも世界は回る。

具体的な映画や音楽のタイトルが現実感を補強する。マイケルやコロンボといったユニークなキャラクターを使って話を軽くし、疾走感を高めているのもいい。

気になるのは、作者自ら「衝動で書いた」と書いていること。ある程度言いたいことは書いてしまったのではないか、と心配だ。ぜひ今後も書き続けて欲しい。

〜以上、Realize専用掲示板に書き込んだ内容をそのまま使わせてもらいました。

 

影絵の夜
(酔生夢死)

THU

 

最初は「屋上」を紹介しようと思ったが、こっちの方が味わいが好きかも知れないのでこっちに変更。淡々と、ある男と少年の「裏山でのふれあい」が語られる。懐かしい場所でふと交差する男と少年の運命の糸は、ゆっくりと静かに新たな運命を織り上げる。夜空の星がきらめくのも、男が林の中で見つけたものも、こんなに静かな気持ちで見ていられるのは、みんなそれらが淡々と、静寂の中に現れるものだからだ。

それから、妙にこの男に共感してしまうのは、私が死に損ねた大人になってしまった、ということなのかもしれない。大人とは、死ねなかった子供である。

 

アリとゾウ
(cafe Monmartre)

バビロン

 

小さいアリと大きなゾウ。この二組は敵同士だ。話が進むにつれてスケールが大きくなり、戦い方も戦争になってくる。そして、アリもゾウも、なんとも人間臭くて魅力的なやつらなのだ。

なぜこの二組が争わなければならないのかはよくわからない。しかし、どこかでそう運命付けられているかのように戦い続けている。戦い続ける運命は悲しいのだろうか、と考えた時、この二組にとっては意外と悲しくはないのかもしれない。宿命のライバルとはそういう関係なのかもしれない。そんなアリとゾウがちょっと羨ましくもある。

赤っぴのページ(本館)ではバビロン氏の長編/超時空メルヘン・ババジ君が読めます。

 

悪態日記
(バリゾウゴン)

ときえ

 

悪態文学とでも言うべきか。ていうか、文章に読ませる力がちゃんとあるので、ただ悪口とか垂れ流してるだけじゃないとこがすごい。毎日のネタの拾い方も面白い。赤裸々文学。女として尊敬。

 

僕の日記
(絶望の世界)

pikochu-

 

Read Me!のデイリーランキングでも常に上位の作品。インターネットに日々接しているそこのアナタ、こんなところを覗いている時点ですでに「僕の日記」の住人です。まさにweb上でこそ展開できる物語。本屋に並ぶ紙の媒体ではここまで臨場感が出るかどうか…。とにかく、繋いでいるなら是非パソコンの画面でご一読を。

ちなみに私は思わず一晩で読んでしまいました。それくらい怖い中毒性があります。現在は続編が執筆されているようですがまだ読んでいません。

 

※Web文学なるものがあるのかどうか知らないが、
 面白ければOKだ。ただ、画面でまず見るわけだから、
 レイアウトって結構重要なんス。味気なくてもつまんないし…
 そういう意味でもこれらは大変良くできている!