老人イジメの夏井明男・デマ名誉毀損事件

昭和61年(1986年)2月


ウソはフグ汁である。その場限りでたたりがなければこれほどうまいものはない。しかし、あたったら最後、苦しい血も吐かねばならぬ。

by夏目激石


 デマが流されるとそれを払拭するのは並大抵のことではない。夏井明男の2回目の日野市議選挙の時、ある年配の市民から「夏井さん、アナタは悪いことをしているそうですね」と電話があった。

 聞いてみると「許せないお年寄りイジメ。夏井明男は、老人がもらっている『健康管理手当て』を削ろうとしている」という中傷ビラがまかれていた。投票日の2週間前、日本共産党の「明るい日野2月号」というチラシだった。

 最初は数行ぐらいの文章だったが、すぐ後に2倍ぐらいの大きさの2回目のチラシが出た。さらに選挙直前に「老人イジメの夏井明男」との文字がデカデカと載った3回目のチラシがばらまかれた。

 これが夏井明男が、日野市議会で日本共産党と戦う出発点となった事件である。

 彼らが根拠にしたのは、介護保険制度がない時代の昭和問年9月初日に夏井が議会で行なった、「これからは高齢化社会を迎える。それに備えて施設を作るなどさまざまな施策を急ぐ必要がある。その時代に年収や健康状態も問わずに一律に現金給付をするというのはいかがなものか」という発言である。

 日野市は昭和40年代から70歳以上の方に健康管理手当て、老人見舞金という助成を出していた。その健康管理手当てを6000円から1万円に引き上げるのに対して、「高齢化社会に備えるにはビジョンが必要。優先課題があるのでは」という主旨の発言だった。

 それは5分強の夏井の発言全体を聞けば明らかなことだった。その一文、「一律1万円支給はどうか」との文章を取り上げての悪質なデマ・中傷チラシだった。

 夏井は、その中傷にもめげず、2月の市議選に当選。その直後、3月の議会でこのことを20分以上にわたって追究した。

 しかし、デマであるが故に、日本共産党は、ヤジは飛ばせても、ここでも反論は一切できなかった。

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<夏井の目>
 当時は、まだ介護保険制度のない時代で、私もさまざまな方から身内の介護の相談を受けて、悩みながら解決に奔走していました。なのにそんなビラをまかれた。これも訴えれば明らかに名誉毀損です。国会には名誉毀損の免責特権があります。警察の介入を避けるためです。しかし、都道府県議会、市町村議会にはその免責特権はありません。でも地方議会にも言論の府としての良心があります。それで議会は成り立っています。ウソデマチラシは、その根幹を破壊する行為です。厳しく言えば、根拠のない名誉毀損のチラシの配付は、犯罪をばらまいているのと同じです。絶対にあってはならないことです。

<根拠のない共産党のレッテル張り>
 日本共産党は、選挙でも「国民の敵」「15万市民の敵」とすぐにレッテルを張り相手を攻撃する。これは戦前の軍国主義やヒトラーと向じ手法だ。根拠のないレッテルを考え、敵だと騒ぎ、市民にイメージを植え付け、相手の意見や主張を封印し、世論を操作する。暴力に近い行為である。さらに名誉毀損や侮辱罪に当てはまるレッテル張りをすることも多い。民主主義の基本は対話と言論である。それを封じる行為、人権を無視するよな行為は決して許されるものではない。