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アメリカに行ったわけ

アキラ・ウェルカムパーティ (バーバラ宅)


 1996年4月、私は、単身ニューヨーク・ケネディ空港に降り立った。生まれて初めてのアメリカであった。若い日、アメリカ文学を学び、いつかアメリカに行きたい、文学や小説の舞台となった地をこの目で確かめて見たいという夢が、この年になってやっと叶えられたのである。その日から9ヶ月近くの間、ニューヨーク州ピークスキル市に住み、心優しい人々との出会いを重ね、一生の宝となる日々を過ごすことが出来た。 そこで得た数々の思い出の中から、いくつかをご紹介したいと思う。                                               
 そもそも、この度の渡米は、この日から遡ること1年半前、1994年10月インターンシップに応募したことで実現した。ストレスの多い現実から逃げ出したいという思いもあった。教師の経験と、いくばくかの英語力を携えて、気負わず出掛けたアメリカであったが、アメリカ人からも、アキラは、アドベンチュラスでインディペンデントな女性だと感心されたところを見ると、やはり、かなりの冒険であったに違いない。しかし、そのお陰で、こんなに素晴らしい経験が得られたのだから、人間、時には思い切りが必要なのではないかしら。一度しかない人生だもの。    

 というわけで、次々と襲いくるカルチャーショックに圧倒されながら、ハドソン・リバー沿いの美しい町ピークススキルでの私の生活が始まったわけである。

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