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美しい家

ケイの家

 ダイアンの家は、サミットアベニューにある。名前の通り高台で、近くには、ロングビューアベニューや、リバービューアベニューといった通りがある。遠くハドソンリバーの景観を楽しめる町の一等地で、美しい家が多く、散歩をしながら、こういった家々を眺めるのも、なかなか楽しいものであった。どの家にも、大きな煙突がついていて、なるほど、サンタさんが、たやすく入ってこられる訳だな納得した。

 もう一人のホストティーチャー、ケイの家は、ロングビューアベニューにあり、古い石造りの美しい家であった。ピークスキルで育った50歳半ばのアーティストの夫ボブが、子どもの頃から憧れていた家で、11年前に売りに出ていることをを知り、飛びついたとのことである。何度も食事に呼ばれたり、この翌年(1997年)再度ピークスキルを訪れたとき、3泊させていただいたが、ケイのセンスの良さに加えて、広大なアメリカの風土の中に、古いヨーロッパ文化が溶け合っているライフスタイルは、なかなか興味深いものであった。広い敷地の中には、小さな石造りのアトリエがあったり、あづまやがあったり、木々の間をリスが飛び移ったりしている。そんな様子を眺めながら、特にお金持ちでなくても、少し努力すればこんな家に住めるアメリカという国は、やはり豊かな国なのだなと感じ入った。

 どこの家庭を訪れても、家の中は、じつに美しく飾り付けられ、整頓されている。いつ行っても、あるべきものが定位置にあり、整然とした様は素晴らしい。 家の中をこの様に美しく保てる秘密の一つは、地下室の存在にあると思うのだが。どこの家にも、大きな地下室があり、ここに使っていない家具類、子どものおもちゃ、衣類、食料品、冷凍庫、洗濯機、乾燥機、物干し等々、あらゆる生活に必要な諸々が収納されている。地下室があれば、家をきれいに片付けられるのに・・・と、なんでも地下室のないせいにしているのが、最近の私なのである。