No.5

学校勤務始まる


 
 まだ時差ボケも覚めやらぬ到着4日目より、本格的な学校勤務が始まった。毎朝7時45分、ダイアンの車で、或いは、バーバラの車にピックアップされて学校に向かう。4月とはいえ、ニューヨークの春はまだ浅い。少し分厚いかなと思いながら持参したウールのコートを、しばらくは手放せなかった。

 ニューヨーク州に於ける義務教育は、高校3年生に当たる12年生までで、幼稚園の年長組に当たるプレスクールを入れると、13年間、授業料、教科書代は無料とのこと。ピークスキル市には、小学校(プレスクール〜5年生)が4校、中学校(6年生〜8年生)が1校、そして、高校(9年生〜12年生)が1校あって、私は、このすべての学校、すべての学年で授業を持つことになった。

 それに加えて、5月からは、毎週木曜日夕、高校で日本語講座を持つことになったり、放課後、市外の先生向けにワークショップを開き、宣伝をしたこともあって、ウェスチェスター郡のいくつかの学校からお呼びがかかったりと、めまぐるしく忙しい日々が始まったわけである。

 しかし、何しろマンハッタンに近いという地の利がある。忙しいだけの毎日ではない。毎週、何かワクワクすることが待っている。例えば、1週目の木曜日には、放課後バーバラの運転する車で、ロックフェラーセンターへ。自由の女神とエンパイヤーステートメントビルを見ながらワインで乾杯!その後、イタリアンレストランへ。2週目4年生の子どもたちとメトロポリタンオペラへ。3週目、もう一人のホストティーチャー、ケイと、メトロポリタンミュージアムの中で行われたコンサートへ。4週目、高校生たちと、ブロードウェイのミス・サイゴンを観に。かくして、カルチャーショックの日々は続くのであった。