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ニューヨークの学校



 どこの学校に行っても羨ましいのが、教室の広さである。机の並んでいる主スペースに加えて、カーペット敷きのお話を聞くコーナー、作りつけの本棚、流しに水飲み場、上着や持ち物を掛ける小部屋、低学年の教室にはトイレもついている。その上、1学級の子どもの人数は20人前後と少ない。

 ピークスキルは、市であるが、これが市外のビレッジ(村)になると、設備はもっとよい。同じ公立でも、地域によって、学校の設備、コンピューターの数から、先生の人数、学力のレベルまで違うというのには、驚いた。これは、地区の教育費が、該当地区の固定資産税によって大きく賄われているためである。個人住宅を持つ人から、スクールタックスとシティタックスという名目で徴収される税金がそれである。市は、どこの市でも、低所得者用の高層アパートや、賃貸アパートを持っている。一方、村は、いずこを見ても美しい個人住宅ばかりである。これが、それぞれの地区の学校に反映されるという事実に、いささか複雑な思いを抱いた。

 さて、教室の子どもたち、予想に反して、とてもおとなしい。しんとして先生の話を聞いている。そして、先生といえば、これまた予想に反して、とても厳しい。ほんの小さなおしゃべりでも注意する。人の話を静かに聞くこと、自分の考えをきちんと述べるということは、学校だけでなく、家庭で厳しくしつけられる。その後、9月半ばからステイした家にには、5歳のダイアンがいたが、食事中、両親の話にくびを突っ込もうものなら、ビシっと注意されていた。しかし、最近は、共稼ぎや離婚率の高さなどで、家庭が不安定になり、しつけがおろそかになっていると、嘆かれる先生も少なくなかった。

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