ガス化溶融炉
 

ガス化溶融炉

ガス化溶融炉について
出雲市のガス化溶融炉のトラブル
ガス化溶融炉の情報公開
出雲市のガス化溶融炉のトラブル続報
松江市にガス化溶融炉?
松江市への公開質問状
シンポジウム「大型焼却炉と使い捨て社会を考える」
松江市への要望書
津川敬氏講演要旨
松江市のガス化溶融炉もトラブル
環境問題


ガス化溶融炉について
「ごみを高温(1300〜1500℃)で溶融するのでダイオキシンは完全に分解され、余熱利用で発電や温水の供給もできる」とうたったガス化溶融炉は、ごみ処理新技術として、1997年厚生省の出した「2002年12月1日までにごみ焼却工場からのダイオキシン排出濃度を大幅に減らす」にパニック状態だった自治体にとっては、救いの神でした。ガス化溶融炉は今や全国で稼働中または建設中ですが、多くの問題を抱えていることもあきらかになっています。

1999年に出雲でガス化溶融炉の建設が急浮上した時倉塚かおりに相談されしまたが、利権もからむわたしたちの手に余る問題だったこともあって、結局は出雲市の共産党の議員さんに津川敬さんのガス化溶融炉って何なんだ!を届けただけでした。当時の出雲市の焼却炉はダイオキシンをまき散らしており、ガス化溶融炉の方がまだましではないかと思ったこともありましたが、今考えると高額で技術的に未完成なガス化溶融炉の建設ではなく、他の自治体のように当時の焼却炉にフィルターなどのダイオキシン除去システムをつけるという対応を取るべきだったのです。

出雲市のガス化溶融炉はわたしたちの予想をはるかに越えた技術的な問題を抱え、引き渡し前から2005年10月現在に至るまでずっとトラブルが続いていますが、トラブル解決の経費をメーカーが負担することで済まされています。メーカーも、広域事務組合も、出雲市も、なんの責任もとらないばかりか、市民に対して詫びの一言もいっていません。そのうえ、出雲市の惨状を目の当たりにしながら、2005年には隣接の松江市までが溶融炉(ガス化溶融炉か、ストーカー炉+灰溶融炉)の建設計画と、「2009年供用を目指して2006年度着工」のスケジュールを公表しました。

わたしたちは、次々とでてくる大量のごみを燃やしてその熱で発電することはごみ問題の先送りで、なんの解決にもならないと考えています。溶融で分解されたダイオキシンは温度を下げる過程で再生成され、公害防止装置のバグフィルターの飛灰やごみを溶融した後できるスラグに残存し、結局は土に還って環境を汚染することになります。今、わたしたちがしなくてはならないのは、大型のごみ処理施設の建設ではなく、大量生産・大量消費・大量廃棄・大量燃焼の使い捨て社会の仕組みを変え、ごみをださない暮らしに切り替えていくことです。今や、ごみ問題は、将来のわたしたちの子どもや孫に残す環境の破壊を心配する段階ではなく、わたしたち自身の命が脅かされている、せっぱ詰まった問題です。今すぐ、みんなで知恵を絞って、できることから始めないと間に合いません。ひとりでも多くの方にこのことを知っていただき、共にできることから始めていただきたいと願っています。

  目次
    出雲市のガス化溶融炉
    日立のニュースリリース
    当時指摘されていた問題点
    排ガス中のダイオキシン濃度・単位はng-TEQ/m3N(1998年 厚生省)


出雲市のガス化溶融炉

出雲市の紹介はこちら

施設名出雲エネルギーセンター
所在地出雲市芦渡町
管理団体出雲市外6市町広域事務組合
理事会代表理事西尾出雲市長
設計施行日立製作所・バブコック日立共同企業体
処理能力218t/日(109t/日×2)
排ガス処理0.001ng-TEQ/m3N以下
建設費約92億円

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日立のニュースリリース

日立のニュースリリースより転載

■ 受注施設の概要

2001年3月7日

出雲市外6市町広域事務組合からキルン式ガス化溶融システムを受注


 日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&CEO:久野勝邦/以下、日立)とバブコック日立株式会社(取締役社長:二宮敏/以下、BHK)は、このたび、出雲市外6市町広域事務組合より、キルン式ガス化溶融システムを約89億円で受注しました。
 今回の受注は、日本で初めての都市ごみ炭化燃料化施設として、糸魚川地域広域行政組合から日立金属株式会社と共同で受注した施設に続き、二件目になります。

 ガス化溶融炉システムは、ダイオキシンの発生の低減、焼却残さの減容化、廃棄物の再資源化、ゴミエネルギーの有効活用による総CO2抑制等に有効であり、従来型の焼却炉が抱えていた問題が解決できる次世代型廃棄物処理システムとして注目されています。

 今回受注したシステムは、キルン式のガス化炉と旋回溶融炉を中心に構成したものです。ガス化炉は、フランスのTHIDE(ティド)社の技術を導入し、旋回溶融炉は、日立の石炭ガス化燃料プラント技術をベースに開発します。
 システムの特徴は、次の通りです。

■今回受注したキルン式ガス化溶融炉の特徴
(1)ごみ熱量の有効活用
ガス化炉でごみを蒸焼きにし発生する熱分解ガスは、乾燥炉、ガス化炉、蒸気過熱器の熱源として利用します。また、炭状残さ(チャー)は溶融炉で燃焼させ、灰分を溶融スラグ化します。さらに、溶融炉排ガスにより、蒸気を発生させ、高効率発電を実現します。
(2)運転の安定性向上
[1]ガス化炉の前段に乾燥機を採用したことにより、ガス化炉の長さを約二分の一に短縮、水分量の一定化を実現し、運転の安定性を向上させました。
[2]溶融炉は、熱分解ガスを使わず炭状残さ(チャー)のみの単独燃焼溶融方式であるため、ごみ性状の影響を受けません。
(3)金属のリサイクルが可能
ガス化炉では、金属類が酸化されないので、そのまま回収してリサイクルが行えます。
(4)ダイオキシン類を抑制
施設の排ガスは、完全燃焼と充分な処理により、安全なガスとして排出します。 ダイオキシン類の濃度は、0.01ng-TEQ/m3以下を保証します。
(1)施設名称(仮称)出雲エネルギーセンター
(2)施設規模218t/日(24時間連続運転)
(同広域圏内の都市ごみの他、近隣の自治体より圧縮梱包したごみを受け入れる。)
発電規模 約2,800kW(余剰電力は中国電力に売電の予定)
(3)設置場所島根県出雲市芦渡町地内
(4)竣工2003年3月
(5)受注金額約89億円(消費税含)
■THIDE(ティド)社の概要
(1)会社名THIDE ENVIRONNEMENT SA
(ティド 環境 株式会社)
(2)所在地フランス パリ市郊外
(3)代表取締役Lavigne Delville(ラビニュ デルビル)
(4)事業内容キルン式炭化システムによる廃棄物処理施設の建設。

以 上



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当時指摘されていた問題点

新しい情報についてはシンポジウム「大型焼却炉と使い捨て社会を考える」
「シンポジウム・講演会報告」をご参照ください。

 
  • 期限があったため、技術の信頼性や安全性の検証も、事故を未然に防ぐリスク管理の十分な検討もされないまま実用化されてしまった。(1998年のドイツのバイエルン州フュルトの溶融炉のガス漏れ事故は有名だが、この炉の製造には三井造船も関わっている。)

  • 建設単価が高い。通常の焼却炉はごみ1トン当り平均約5000万円、ガス化溶融炉は開発コストがかさんだこともあって7000万〜9000万円。

  • 今の技術ではダイオキシンを分解するのに十分な高温を維持できないので、バグフィルタ−で固体の、触媒反応塔で気体のダイオキシンを捕える必要があり、運転コストもかさむ。

  • 高温を維持するためある程度のカロリ−のごみが必要。ごみの分別が進み、焼却するごみを減量できれば不用な技術。


ご参考に
  • ガス化溶融炉って何なんだ!
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    排ガス中のダイオキシン濃度・単位はng-TEQ/m3N
    (1998年 厚生省資料より)


     平田  17  佐田  0.71  弥栄  3.3  三隅  6.7 津和野 3.7 
    西ノ島 5.0  大田  11 安来1 2.6 安来2 3.0 宍道・斐川 9.6 
    仁多・横田 3.0  益田  3.7 赤来  15  江津  23  島後  1.4 
     出雲  25  飯石  22 松江南 0.13 松江北1 0.49 松江北2 0.48 
     邑智  0.34  浜田  5.5       

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