− DVDを映画館のように1 −




世間では、大画面テレビが安くなってきました。ほんの数年前ほど前は70-80万円もしていた30-40インチテレビが、今は半額です。家電量販店では、オリンピックやサッカー目当てでどんどん売れているそうです。だがしかし...世の中、皆お金持ちではありません(トホホ)。

でもALWAYS 三丁目の夕日を映画館で13回見た(2006/05/12現在)者としては、一平君のように待ちに待ったDVDを小さなブラウン管テレビでみるのは忍びない。やはり映画は、映画館の大画面、音響、雰囲気で見てやりたいです。ましてや今回のDVDは、「映画館泣き笑い音声」が収録されているではないですか(収録に参加された方のレポート)。うーん、何とかならんか?

そこでなるべく少ない投資で、DVDを映画館のように大迫力で見るにはどうしたらいいか、考えてみました。同じようなことを考えている三丁目ファンのあなたに、少しでも参考になれば幸いです。なお純粋なオーディオファンの方向けの内容ではありませんので、悪しからず。



1:昭和のころの我が家の音楽・映画ライフ

子供のころ、当時流行ったラジカセを買ってもらえませんでした。もちろんレコードも買えないのでFMラジオをエアチェック(懐かしい)するためテープレコーダーに接続して録音し、うるさいと怒られるのでヘッドフォンを繋げて寂しいオーディオライフを過ごしていました。そのころの私の夢は、大人になったら最高のHi-Fiセットを購入し、地下室か完全防音室を作り、思う存分大音響で音楽を楽しめるような家に住みたい、と思ったものです。結局未だに実現できませんが。

またそのころは当然ビデオなどありませんので、映画ファンでもあった私は白黒テレビの「○曜映画劇場」なんていうのが楽しみでした。サヨナラ・サヨナラの淀川長治さんの解説を聞くと、映画通になったような気がしてうれしかったです(TBSラジオ、月曜夜8時のラジオ名画劇場もよく聞きました 合掌)。好きな映画の放送の際には、上記のカセットテープレコーダーをテレビのイヤホンジャックに繋ぎ音声を録音し、音だけで楽しんだものです。当時のテレビはイヤホンジャックが二つあり、一つはケーブルを挿してもスピーカー音声が切れなかったのです。Line出力などない時代でしたので、私のような使い方が多かったのでしょう。

また映画ファンといっても、映画館には1年に1回ディズニーの映画などに連れて行ってもらった程度でした。(その後デパートに行き、親の買い物に付き合ったご褒美にお好み食堂のお子様ランチをたべ、屋上の遊園地で遊んで帰りました)これは1年に何度もない大イベントで、その他の映画は全部テレビです。家で好きな映画を見る事が、夢でした。



2:ホームシアター構築作戦計画始動!

さて前置きが長くなりましたが、ALWAYS 三丁目の夕日のDVDを映画館のように見てみたい、と思いその実現のためホームシアター製品について調べてみました。
  1. 大画面テレビ(液晶やプラズマ等の薄型テレビ)
     まず我が家の経済状態では無理。現在のブラウン管テレビが7年目なので、まだもう少し使えるはず(2011年まで時間もある)。もう少し待ては、地上デジタルチューナー付き、フルハイビジョンのテレビがもっと安くなるはず。8万円を切ったら、考えましょう。また大画面といってもせいぜい畳1枚程度。映画館のような、もっと大きな画面で見られないものか。

  2. プロジェクター
     パソコン、ビデオ等の映像出力を接続し、映写機のようにしてスクリーン上に投影します。仕事で時々プレゼンテーションの際にプロジェクターを使いますが、7年前に購入した時、80数万円ほどしたはずです。ところがここ数年かなり安くなり、家庭用では10万円を切ったものが出たことは知っていました。

  3. サラウンドシステム
     入力されてた音声を、劇場、ホール、スタジアムなどの残響効果をリアルタイムで加工処理し、マルチチャンネルのスピーカーを使って、自宅があたかも映画館のような音響特性であるような音声を出力します。さらに現在の新作映画のDVDは、ドルビー社の5.1チャンネルデジタルサラウンドシステムに対応したマルチチャンネル音響システムを使用しているのが普通なので、ドルビー対応のサラウンドシステムであれば、中央、前左右、後ろ左右、さらに重低音と映画館と同じ5.1チャンネルの立体音響を家庭で再生することができます。最も安い物は1万円弱からあります。

まず先立つものがありません。無い物は無い!。そこでまずコスト第一条件で、プロジェクターとサラウンドシステム、さらにすでにあるノートパソコンを利用して、ホームシアター構築作戦計画を始動することにし、調査を開始しました。



3:プロジェクターについて

1:動作原理

現在市販されている一般的なプロジェクターの動作原理は、以下の2種類があります。
  1. 液晶(LCD)式
    ランプから出た光を特定の波長の光だけを透過させる鏡を使って赤、緑、青の三色に分け、それぞれの色専用の液晶によって画像化された光をプリズムで再び一緒にして、投影します。

    • メリット
        機種が多く選びすい
        目に優しい
        価格が比較的安い

    • デメリット
        液晶が高熱にさらされるため、DLPに比べ寿命が短い(色が褪せてくる)
        同じ画像を投影していると焼きつきが発生しやすい
        特に暗いシーンでコントラストが低い
        動きの速い映像についていけないことがある 応答速度はmsec単位
        格子模様が見えることがある
        構造上、DLPに比べ筐体が大きい

  2. DLP式 (Digital Light Processing)
    米テキサスインスツルメンツ社の技術で、DMD(Digital Micromirror Device)という基板上に微細な無数の稼動する鏡を貼り付け、信号によってその鏡が動作し反射光をON・OFFするチップを使います。そのチップに向け、ランプから出た光に対し、カラーホイールを回転させ赤・青・緑のフィルターのある瞬間の色に合わせた画像をDMDチップにて瞬時に反射させます。それを毎秒数千回も行うことによって、フルカラーの画像が投影されます。

    • メリット
        コントラストが高い
        黒がくっきりする
        構造上、筐体が小型化しやすい
        速い動作にも対応する 応答速度はμsec単位

    • デメリット
        画像が動く時、レインボーノイズという色ずれが出る場合がある
        液晶に比べやや目が疲れやすい
        テキサス・インスツルメンツ独自技術なので、価格がやや高い
        冷却ファン音+カラーホイール動作音でややうるさい

新しいモデルの場合には、問題点は改善されてきているそうなので、購入前にショールーム等で実際によく画像を確認したほうがよさそうです。


2:投影サイズ

投影サイズは、プロジェクターとスクリーンの距離、および使用されているレンズ焦点距離によってきまります。右の図は家庭用のおよそ20mmレンズのプロジェクターの、投影サイズと距離の比較の目安です。

高価なものは焦点距離を可変ズームできるものもありますが、固定の場合も多くその場合投影サイズの変更のためにはプロジェクター設置位置を変える必要があります。なお我が家の場合、六畳間の短い一辺サイズ(1間半)のスクリーンに投影する場合、長い方の一辺強の距離が必要です。


3,明るさの単位

カタログをみると、ルーメンという単位で表示されています。流通しているものは大体600から2000ルーメンくらいが主流となります。これは用途によって、要求される明るさが異なるためです。

プロジェクターの主用途として、ビジネス用(会議やプレゼンなど)とホームシアター用があります。
  • ビジネス用は、持ち運びが多く、よって投影環境が一定せず、明るい部屋での使用もあり、さらには数十人単位を対象とした広い投影サイズ、文字をくっきり見せるため、1000から3000ルーメンという明るさと高コントラストが必要となります。

  • ホームシアター用では、リビングルームなどの比較的狭い使用場所で、一定の場所で使用され、遮光された暗い環境が期待できるなどのため、映画館程度の画像であれば500から800ルーメン、テレビのような明るい画像のためなら1000ルーメン程度があれば、とりあえず大丈夫なようです。


4:ランプの寿命

中古品を購入の際には、ランプの使用時間の確認をお勧めします。プロジェクター用のランプは超高圧水銀ランプを使用したものが多く、その寿命は1000時間程度が多いようです。

高圧水銀灯、ガラス管内の高圧水銀蒸気中のアーク放電により発生する光放射を利用した光源で、そのデメリットを改善したプロジェクター用の超高圧水銀ランプは一つで5万円程度と非常に高価です。そのため多くのプロジェクターには、使用開始後のトータル使用時間が自動で記録されており、オプションメニューなどから確認できるようになっています。使用歴の長い物は、近々高価なランプ交換が必要となるので注意してください。



5:スクリーンについて

投影するためのスクリーンは別売りです。ピンからキリまで色々とあるようです。
  • マット(白のつや消し)
     つやがないため光が散乱し、どの角度からでもそれなりに画像が見えます。ただし反射効率はよくなく、画面はやや暗くなります。

  • パール
     鏡のようによく光を反射するタイプです。プロジェクターの光軸上から見たり、天井貼り付け型プロジェクターを使用する場合に使われます。

  • ビーズ
     微細な粉状のガラス玉がシート上に敷き詰められており、交通安全用反射テープのように光が来た方向に反射します。プロジェクタの真後ろから見る場合には、周りの光(照明、壁・天井の反射光)の影響を受けにくく、はっきりした画像となります。ただし光が拡散されないため、反射される一方向以外の人には画像がよく見えません。
なお反射効率が良いものは、高価となります。



6:その他
  • 解像度
     通常は1024X768ドット程度が普通です。ビジネス用はこのようなパソコン対応の4:3の比率が多く、シネマスコープの場合上下に黒い筋が入ります。なおホームシアター用は横長の映像信号が入ると、自動的にシネスコ用16:9に変更されるものがあります。

  • 台形補正機能
     スクリーンの中心の垂直線上にプロジェクターの光軸が無い場合、画面は台形にゆがみます。これを電気的に補正する機能です。

  • 上下を変える機能
     天井に貼り付けて使う場合、画像も上下を変える必要があります。

  • リモコン
     通常の使用方法のほかに、天井に貼り付ける場合は必要となります。なおプレゼン用に、レーザーポインター付きリモコンや、マウス機能付きリモコンがあるモデルもあります。

  • 画像を裏返す機能
     通常は使用者とプロジェクターは、スクリーンに対面しますが、この機能があればスクリーンの裏側からプロジェクターを投影できます。展示会やディスプレーなどの用途に使用できます。

  • 内蔵メモリー
     ビジネスやディスプレーのため、パソコンなしで使用できるよう、画像をメモリーに記録しておく機能。なお画像といっても紙芝居的な使い方だけで、家庭用には必要ありません。

  • 映像入力方法
     1.ピンプラグ 2.S端子 3.パソコン用のアナログモニター用端子(D-Sub9ピン) 4.パソコンのデジタルモニター用のDVI端子などがあります。この他にもあるようですが、これだけあればとりあえず問題ないでしょう。

  • 冷却ファン回転数調整機能
     ファン動作音はかなりうるさいものです。このため高熱でない時には、自動的にファン回転数を下げて騒音を低減させる機能です。


7:補足

最近の映画館ではDLPプロジェクターを利用した、デジタル映写システムを採用するところが出てきました。そのためフィルムの映写ではつきものの、キズやほこりなどが完全になくなることになります。またフィルム固体のばらつきや経年劣化が無くなり、DLPによる高コントラストで鮮やかな画像が提供されます。また映像がデータにて伝送できるため、最新の映画もネットワーク経由にて瞬時に映画館に配信することができます。



4:サラウンドシステムについて

前で発生した音は、後ろまで伝わるには時間がかかり、さらに後ろの壁に反射しエコーとなって戻ってきます。さらに環境の構造、材質、大きさによって残響も変わってきます。これは劇場、ホール、スタジアムなどより、ある程度のパターンがあり、これを電子的に処理するのがDSP(Digital Signal Proseser)で、前後左右のスピーカーによって遅延、残響、エコーなどを加えられた音を聞くと、その場にいるような雰囲気が味わえます。

さらに最近の映画では、ドルビー社によるデジタル5.1チャンネル、マルチトラックサウンドシステムが普通となり、DVDでもこのドルビーデジタル音声が付属しているものが多くなりました。このドルビー5.1チャンネルシステムを、対応しているサウンドシステムを通すと、映画館と同じマルチチャンネルでの音響システムが自宅に再現されます。これに先のDSPによる残響処理を加えると、あたかも映画館にいるかのような臨場感あふれる音場が再現されます。

これを一まとめにしたのが、いわゆるサラウンドシステムです。これもピンからキリまでありますが、プロジェクターのように動作原理が異なるといったようなことはありません。


1,機能
  • ドルビーデジタル
     音源を10分の1程度に圧縮記録し、左右メインスピーカー、センタースピーカー、リアスピーカー左右、サブウーハー(低音)の5.1チャンネル(サブウーハーを0.1)を、独立して録音するドルビー社の規格。新しい映画のDVDにはほとんどドルビーデジタルが入っている。リアにセンタースピーカーを追加し6.1チャンネルの「ドルビーデジタルEX」というのもある。

  • ドルビープロロジック
     以前の2chでの音源から、擬似的に前方センターとリア音源を作り出し、4chとする規格。リア音源はモノラルとなります。またリアもステレオとする「ドルビープロロジックU」という規格もあります。これらはサラウンドシステム側のみの処理となるため、例えばVHSビデオ、CD、カセットといった2チャンネルステレオでも、擬似的なマルチトラックサウンドを楽しむことができます。

  • AAC
     テレビのBSデジタルや地上波デジタルハイビジョン放送での5.1チャンネルマルチトラック規格。すでに映画やスポーツ中継等の一部は、この立体音響規格で放送されている。

  • DTS、DTS-ES
     アメリカのデジタルシアターシステム社による規格で、ドルビーよりも圧縮比が低いので、音がよいとされています。しかしドルビーに比べ、採用されているケースが少ないようです。


2,サラウンドシステムを選ぶポイント
  • AAC
     現在のほとんどのモデルに上記の「ドルビーデジタル」、「DTS」は搭載されているので、ポイントとしては、BSデジタル/地上波デジタル放送用の「AAC」機能でしょう。2011年には地上波テレビもすべてデジタルになりますので、AAC対応機のほうがお徳ではないでしょうか。

  • スピーカー
     近所の安売り店ドンキホーテでは、台湾製無名メーカーのサラウンドシステムが8900円で売っていました。しかしネットでの情報だと、やはり安物はそれなりで、特にスピーカーにビビリ音が出ることがあるそうです。できれば店頭で確認したいものです。

  • DVDプレーヤー一体型サラウンドアンプ
     これもドンキ店頭の中国製ですが、サラウンドアンプがDVDプレーヤーと一体になって9800円というがありました。これも迷ったのですが、すでにDVDレコーダーやノードパソコンがあるし、将来地上波デジタルテレビを買ったとき邪魔なると思いやめました。


3.接続方法

購入時に心配だったのが、ノートパソコンの音声出力がヘッドホン用のミニプラグしかなかったことです。プロジェクター使用の都合でDVD再生にノートパソコンを使用したかったため、これをサラウンドシステムに接続して、ドルビーデジタルで再生できるのか、というのが心配でした。だめだった場合は光出力のあるDVDレコーダーがありましたが、結論から言えば問題ありませんでした。

サラウンドシステムには、何種類かの音声入力があり、我が家のモデルでは光ケーブルから、アナログピンジャックまで選択が可能でした。そこでヘッドフォン用のミニプラグとステレオアナログピンジャックのケーブル(余裕をみて5メートルにしました)を購入接続し、パソコンのDVD再生ソフトを5.1ch出力に設定したところ、音質はともかくとりあえず問題なく動作しています。


−DVDを映画館のように 2− へ続く




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