表紙に戻るこの声明(案)は、会員と賛同者の意見を参考にして、訂正・補強されることがあります。
2003年8月16日
尼崎産業高校の教育を考える会
代 表 大村 えみ子
尼産と東高の統合に反対し、市高審答申の具体化中止と
尼産の教育条件整備を求める声明(案)
8月1日付の新聞報道によれば、尼崎市教育委員会の付属機関である尼崎市立高等学校教育審議会は「市立全日制高等学校の今後のあり方について」との諮問に対し「尼産と東高の統廃合」「尼崎学区への複数志願制導入」を主な内容として答申している。
答申では「尼産と東高の統廃合」の理由として、全国的な少子化傾向と県立高校の学級数基準を示し、教育環境充実のため資源の効果的な投資や活用を図る方途を見出すことが必要であり、そのため、特色づくりの観点からも、発展的統合を行い適正な規模を確保すべきであるとしている。
尼崎産業高校は1987年からの中学卒業生の急減に対して9学級390人から6学級240人に入学定員を減少させている。ところが1996年、一方的に機械科1学級減を押しつけられた。このとき「学校」「考える会」などから「中学卒業生の希望が多い中で、学級減は学校教育活動に支障があり、学ぶ権利を奪うものである。」と指摘、学級減撤回の要求に対し市教育委員会は「苦渋の選択である。」と答弁したが、尼崎市議会はこれを否定し、「市教育委員会においては、尼崎の教育の将来への確かな展望を持ち、学校関係者や議会とも十分に意思疎通を図り、このような事態を引き起こすことのないよう厳重に申し入れるものである。(1996年12月13日、尼崎市議会 文教委員会意見より)」との意見を採択している。
審議会委員の一人であるPTA連合会会長から私見として「尼産は特色があり、統合の必要性ない」との意見が出されたように(職員一同からの二度にわたる市高審への要望書でも明らか)、現在、産業高校では200人の入学定員の中、創意工夫を重ね特色ある「商工総合教育」を実践している。また、ある新聞では「社会が求める人材が変化している」と、求人がないとも取れる記事があったが、毎年100%の内定率を誇っている。
すでに適正規模を確保し、更なる発展を目指す産業高校にとって「発展的統合」の正当な理由はなく、ただ、中学卒業生徒の学ぶ権利を奪う結果にしかならない。国・県が進める教育改革(リストラ=特色を強制し、入試制度の改悪から学校間格差をつくることで底辺校を廃校とする)を市立高校に持ち込み、学校現場や中学卒業生、市民、企業の期待に反する「統合」に反対する。
「複数志願制導入」は、進路に目標を持ち純粋に産業高校を希望する中学卒業生を混乱させ受験戦争に巻き込むだけでなく、不本意入学を増やすことになる。また、複数志願は単独選抜の亜流でしかなく、尼崎全体の教育を歪める結果となることは明らかである。
「答申」内容には、市民・学校現場の意見が反映されているとはいえない。むしろ、答申資料11の「答申に反映されなかった少数意見等の要旨」にこそ、答申に取り上げるべき内容がある。市教育委員会には、「答申」を破棄し、その具体化を中止することを強く求める。また、「考える会」がこれまで要望してきた産業高校在校生のための教育条件整備(施設の改修、修学保障の充実)についても引き続き要望するものである。