1、国の防災体制について
地震発生後の伝達順は、大体こんな感じになってるようです。
JRユレダス(地震波に対応、揺れる前にブレーキ)「3秒」
ナウキャスト(地震発生後、P波から割り出した地震の位置・大きさを段階的に速報する)「5〜10秒」
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気象庁「0分」(180の津波地震早期監視網ETOS⇒静止気象衛星ひまわり)
(600の震度観測計、3800の震度観測点、太平洋津波警報センター)
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震度速報(震度3以上)「2分後」
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津波予報「3分」
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内閣情報調査室(震度6弱、東京23区5強以上)、国土庁(震度4以上)
防衛庁(震度5弱)、海上保安庁(震度5弱)、警察庁・消防庁(震度4)
NHK等放送機関
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震源震度に関する情報、各地の震度「5分」
JRのユレダスは、地震波に反応して地震より先に新幹線を減速したり、停止するシステムのことです。
予知とは異なり、地震の初期検知による被害対策を目的としています。
ナウキャストも同様です。(「P波(縦波)」を検出し、「S波(横波)」に備えて被害を抑える)
このシステムは地震感知には約3秒の時間を要し、時速300kmの新幹線の緊急停止には約1分半かかります。
ナウキャストにおいても、発生情報に2、3秒、震源地・規模情報に5〜10秒、詳細情報・津波予報に30秒となっ
ており双方ともに時間との戦いです。
「このナウキャストの警報により、サイレンで大地震の襲来が知らされた。
鉄道・電車・自動車・工場の操業は、直ちにストップされ、ガスの元栓も止められる。
人々はまず火を消し、身近で安全な場所へ避難した。この避難は、年2.3回の訓練により大きな混乱もなかった。
全ては2.3分の出来事であった。」
これが、ナウキャストによる直前警報の理想像だと思われます。しかし、この直前通報は、内陸直下の地震には
使えません。海域で起こった地震であれば、広範囲の被害が予想されると同時に、海岸でも10秒程度の時間が
確保できるので、それを想定しての警報システムです。有効な地震が限定されることがこのシステムの欠点です
が、遠距離で被害を受ける地域は軟弱地盤、埋立地、干拓地、斜面の造成地とある程度限定されることと、
被害範囲の早期特定が救助対策に有効に活用されるであろうことから、被害対策として重要な役割を果たす
ことが期待されます。しかし震災の犠牲者の8〜9割は、家屋の倒壊による即死であることから、初動体制
を整えるだけでは人的被害を抑える抜本的解決には至りません。中〜長期予測の精緻化に基づく新築の耐震設計や、
要注意物件の補強工事施行による被害の軽減、家具固定の指導、地震予知研究も併せて進めていく必要があります。
参考HP・文献 s気象庁ホームページ
守屋喜久夫.古地図が教える地震危険地帯.日刊工業新聞社
神沼克伊他.地震と火山の100不思議.東京書籍株式会社