信じ合えれば、再び逢えるのだ、と教えられた




「誰が言ったやったけ?・・・・・まあいいや。金髪くんはどこ行った?」

龍神王に会ったらしいけど・・・・何の話をしたのかは知らないけども。


「あそこ広いからなぁ・・・・・」

あそこは迷子になる。
俺もそうだった。最初の頃はよく迷子になったもんだ。

「・・・・・今、金髪くんを一人にしちゃあ、あかんやろうなぁ・・・・・・」

方法はあるが、面倒なのでやめた。
というか、体力の無駄としか。










迷子だ
これは迷子だと確信した。

「ショウゾウさん、来ないかな・・・」

アツシなら、絶対来てくれそう。

「・・・・・でも、・・・・・・っ」

絶対来ない。直ぐ解る。
”あの話”がほんとであれば。


あんな冷たい眼は初めて見た
向けられることの無かった眼


遠い昔、彼は言った
『ウソはつかないけど意地悪はするよ』と


「あれ」はウソでも意地悪でも無かった









「逢いたい・・・・・」

自分を好きになってくれた彼に。
読書家で空想癖持ってて・・・・気付いたら寝てて。
そして、何よりも。












「リョウ?」

懐かしくて、聞き覚えのある声

「アツシ!」

「お前なんでこんなとこに居るわけ?」

「いや、ちょっと・・・・・」

「龍神王に用事あったの?」

「まあ、そんな感じ・・・・・」

「ふぅん。・・・・・・」

「ア、アツシは・・・・?」

「ん、俺?・・・・用事?」

「ようじ?」

「用事終わったから、かえるけど」















「あれ・・・」

呆れ顔のショウゾウ

「なんてことすんのかなぁ。・・・・夢を見させたいわけ?」

仕方ない。
ここに居よ。

「・・・・・同じやな、まったく」

この建物――屋敷は不思議な空間に包まれてるから。
幻を見させられる。




「傷が深くなるわな、やっと浅くなったと思いきや」
















「リョウもここに来るんだね、びっくりした」

「・・・アツシは、いつも・・・・」

「いつもって程じゃないな。・・・・」

「なんかおかしいで、アッちゃん・・・・っ」

「おかしくねぇよ。道を案内してるだけ」

「案内・・・・・?」

「迷ってたじゃん。だから」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

指を指すアツシ

「まっすぐ行けば出れる」

「ならアツシも・・」





























座り込んでいるショウゾウはリョウにひらひらと手を振り、笑顔で迎えた

「お帰り、金髪くん。遅かったねー」

「・・・・シ、来ましたか?」

「は?」

「・・・・なんでもないです・・・・・」

「・・・・・・・あの建物な、幻を見せられるねん。ひとつの想いが強ければ。それと・・・・心、精神が不安定であれば・・・」




「ゴメンな、金髪くん」

「いいえ・・・・」

「どうしてこの場でも『名前』を呼ばんか不思議やろ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「『火族』やから、呼べへん。・・・・・・縛り付けてまうから」

「・・・・アツシは?」

「あいつは、縛り付けたほうがええねん」

「どうして」

「言わんでも解るやろ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「どっか行ってまうと思って・・・・・な」

「・・・・・・・・・・・」

「でも、あいつは、」

「どうして、火族に・・・縛り、ついてるんですか」

「火族に生まれてきたからや。火族の証拠ある」

「そんなに・・・」

「珍しいなあ、金髪くんが反抗すんの」

「す、すいません・・・・・」

「ええよ」

「・・・・・・・・・」






『信じあえるならば、再びあの時間を返してください』




『信じ合えるならば、奇跡が起きる』







「・・・・・そんなこと、あんのかねぇ?」

ショウゾウは呟いた



昔、嫌でも解った。
信じても、何したっても。
望んだっても。
何も起きなかった。



最近で言えばアツシの件。









「悲願的って言われたら、その通りやな・・・・・・・」
004 信じ合えるならば
まとまりのない話・・・・・
まだ「定まってない未来の話」なのに。
050501up.