「想いが強ければ願いことは叶うよ」
「・・・・・・なに言ってるんだ、お前」
「叶わない願いはない。想いが強ければ強いほど、現実になる」
「・・・・・・だから?」
「・・・・だから、強く願ったほうが叶いやすい」
「・・・・別に俺、願いことねぇよ」
「そう?絶対あるって」
「ねえよ」
「寂しいね、アツシくん」
「寂しくない。普通だよ」
「そんなの普通じゃないよ」
「・・・・なんだよ、魔術師」
「願い事叶えるなら、強くそのことを想うんだ。そうすると叶う」
「俺には関係ない。なにも願い事ない」
「誰かの為に願い事するって方法もあるよ」
「誰も居ない。俺は自分自身の為に願い事する」
「それは自分の身体に流れている血だから?」
ショウゾウの胸倉を掴むアツシ
「二つの血が流れてるからそういうこと言うんでしょ?」
「・・・だから、関わりを持ちたくない」
「少しは否定しなよ」
「否定する理由がない」
少し笑うショウゾウ
「・・・なんだよ。なんかヘンか」
「二つの血持ってていいじゃん。ちゃんと両親の血受けついたんだから」
「だから・・・・・あんたみたいな天使とは交流持ちたくねぇ」
「両親の血、半分半分持ってるアツシは珍しいよね」
「・・・・・・」
「片親しか受けつかない天使たくさんいる」
「俺は両方受けついた。だから珍しいんだろ」
「でもね・・・」
「自分でも知ってるから言わなくていいっ!」
ショウゾウを殴ろうとした瞬間、ショウゾウは左手首を見せた
「・・・・っ!」
胸倉を離すアツシ
「・・・ふん」
立ち上がり歩き出すアツシ
「アツシくん、アツシくん」
振り返るアツシ
「・・・・・・・なに」
「早く”たいせつな人”見つけな」
「そんなの必要ねぇよ。・・・ずっといらない」
前を向き、歩き出すアツシ
「・・・知らないみたいだなぁ・・・」
『あの天使、下っ端のクセに力凄くない?』
『だから妙にムカつくんだよ、あいつ』
『あいつ、神の魂持ってるって聞いたんだよ。ありえないだろ』
『ありえない、ありえない』
『次、どうやって苛めようか。あいつ何も言わないからつまらないよな』
『あぁ。何か言えばこっちはやりがいあるっていうのに』
『じゃあさ、あいつ犯さない?』
『いいねーおもしろそうじゃん』
たまたま聞いていたアツシはなんとも思わなかった
その会話の内容は自分には関係ないからだ
彼は『絶対叶うことのない』願い事をした。結果は予想通りだった。
彼はあることを強く願った。強く想い、強く願った。
それを叶えるためにはあるものを犠牲にしないといけないということを彼は知らない。
76 願い事叶えるなら
この話はアツシがリョウに出会う前の話です。
・・・・なんか・・・うん。(???)