空港ビルを出るとすぐ、ホテルまでの送迎スタッフとご対面。小柄な若い女性で名はグエットさん。客は私らだけで、ワゴン車に乗り込みホテルへ向かう。
 グエットさんは細い小さな声の持ち主。かなりのベトナム訛りだが、きちんとした日本語をしゃべる。日本に行ったことはなく、大学で覚えたのだそうな。ドライバーはベトナム語オンリ〜で、ときおり助手席のグエットさんと、なにやら小声でしゃべる。徐々にわかったことだけれど、ベトナム人は総じて小声だと思う。
 私らが、到着直後の印象として大いに暑がると、
「今はスズシイ。昼間は38〜40度にナル」
 そうで・・・覚悟しておこう。

公道に出ると、いきなりすさまじい数のバイク!
「朝夕は特に出勤・退勤ですごいデス。18歳以上のひとりに1台バイクを持ちマス」
 とグエットさん。こんなにバイクが多いと交通事故も多いでしょ?と尋ねると、
「交通事故より公害(バイクの排気ガスと粉塵)で死ぬヒトのほうが多い。市内ではバイクはゆっくり走りマス。もし事故があっても死なナイ。だから道路はユックリ渡ってくだサイ」
 この “道路の渡り方”、 Steve はすぐ習得するが、私は最終日までビビることになる。

 虫のように大集合し、うごめき、車体をくねらせ蛇のように進むバイクの群れに、マジで身をすくませ驚愕しながらも、私は知っておきたいことをグエットさんに質問しまくる。道路移動の公共交通機関はバスだけみたいなので、まずはバス路線図が欲しい。ところが、
「バスはベトナム人でも難しい(路線図を理解し乗りこなすのが)からおススメできナイ」
 とグエットさん。
「シクロやバイクタクシーもイケマセン。騙されるし事件に巻き込まれマス。タクシー使ってくだサイ。一番安全。車体が白色か黄色の、メーター付きのタクシーなら安心デス」
 ただし、メーターが付いていても、無駄に遠回りして料金表示を上げる運転手がいるそうなので、要注意なのだそうだ。
 でも、ほとんどの場所には歩いて行けることに、私らはすぐに気づくことになる。現地の人は200m先の用事もバイクを使うらしい。私らの徒歩圏内と彼らの徒歩圏内の感覚には、かなり隔たりがある。



メット着用は義務


 空港からホテルまでは8km程度。めっちゃ近距離なのになかなか到着しない。ひしめきあうバイクに囲まれ、ちっともスピードが出ないのだ。
 基本的に信号機は少ない。その信号は、日本では雪国でしか見ない縦型、しかも上と下二ヶ所にシグナルがある。
「上はバイクのため、下は歩行者のため」
 なのだそうだ。上にひとつあれば、歩行者も見えると思うんだけど・・・

 結局40分以上かかって、ボンセン・アネックス・ホテル(通称ボンセン2)に到着。グエットさんとはここでお別れ。                                 
To be continued.... 


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