助け助けられ 


 外に出ると凍てつく空気。建物の裏手には美しい庭が続いている・・・らしいのだが、冬季は閉鎖されている。別の扉から外に出ると、庭の片隅に木造の小さな教会がある。説明書きによると、アンドレ修道士専用の祈りの場だったようである。扉をそっと押すと・・・開いた。
 ほんとうに小さな礼拝堂である。聖家族と架上のキリストが狭い壁一杯に並んでいる。その前に粗末なパイプ椅子が12脚。周囲の壁は寒さよけのビニールシートで覆われている。火の気のないこの礼拝堂ではモントリオールの冬の寒さは尋常ではないであろう。それにしてもほっとする空間だ。パイプ椅子に腰掛け、しばし聖家族を見つめる。



アンドレ修道士の小さな礼拝堂


 地図を見ながら出口へ向かう。出口はゆるい上りスロープになっている。車椅子に乗った大柄なご婦人が私に
「助けてくれない?」
 と声をかけてきた。
「車輪部分を私が回すからうしろから押して欲しいの」
 欧米人ばかりが行き交う中で私はとても異質。声をかけてくれて嬉しいなぁ♪うしろから押すと、スロープはかなりきつい・・し、かなり重い。到着したのは彼女の車のそば。振り向いた彼女はひと言、
「ミリオン感謝!」
 こちらこそだ。私にも誰かの助けをさせてくださった神に感謝♪

 目の前のカリヨンが高らかに鳴る。時刻はちょうど正午。それを聴きながら、凍った階段をそろりそろり下りる。この身障者にも健常者にもキケンな階段とスロープは、2005年には整備されるらしい。ビジターセンターなんかも建てられ、駐車場も広くなるそうな。整備される前の状態を体験できたってのも、よかったかもね。                             
To be continued.....


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