新築物件増改築・再生つぶやきますだの巣ますだのま
 
左京区の家
 
 30代のご夫婦が、旦那さまの実家をリフォームします。母屋・離れ・茶室のある大きなお屋敷で、数寄屋大工さんが意匠をこらした面白い建物です。
ですが古い家であること、高齢のお父さんがお住まいだったことなどの理由でとにかく荷物が多く、荷物の処分と工事とを同時に考えなければいけませんでした。(壁が見えず調査できない部屋もありました)  調査と計画にじっくり時間をかけて、無事24年1月に着工しました。 調査前の写真を交えて工事の様子を紹介していこうと思います。
表から見る。植木が大きくなって二階だけ見えています
裏の道から見る。手前が離れ、奥の2階建が母屋です。
ご夫婦が離れに住む予定。
母屋の玄関。
離れを庭から見る。
妻の杉皮の傷みがひどいので改修します。
屋根裏・床下の状態は良好。
離れの勝手口。
庇の裏に杉皮を貼ったり、凝り性の大工さんだったようです。
離れの座敷では竿縁が杉と皮つきの桜と交互になっていたり、あちこちで遊び心が見られます。
離れの水場にあった流司台。
右側はタイルの中に木の引き出しが4杯。
中にはレトロな石鹸箱などが入っていました。かわいいです。
 古い物好きのご夫婦により修理して使うことになりました。
リフォームなので地鎮祭は室内で行いました。
『どこでするんでしょうねぇ?』とのんびりしていたらまだ片付いていないこちらのお部屋を指定されたのであわてて片付けました。
ですが祭壇の前には真っ赤なドレス。
お若い神主さん、動じずに勤め上げて下さいました。
敷地の角々でお清めをします。
ご夫婦と旦那さまのお兄さん、増田と大工の神ノ河さんとでお酒やお塩でお清めしながら敷地を廻っていきます。

翌日より工事が始まりました。工事の様子は後日UPします
 2/3 近くの吉田神社では節分祭がにぎやか。
現場は解体作業が順調に進んでいました。
キッチンになる部屋の天井をとったところ
座敷の南側にあった水回りを撤去したら
太陽の光が届くようになりました。
ぽかぽか気持のよいリビングになりそうです。
材木が搬入されています。
水場だった部屋は洗面脱衣室になります。
浴室 浴槽と床タイルを撤去したところ。
 開口部だったところを壁にしたり、
壁だったところを開口部にしたり、木造は自由自在です。

現場に行ってみたら図面とバンバン変わってました。
職人さんと相談しながらああでもない、こうでもないと
一番いい答えを導いていくのも楽しいものです。
最後まで楽しく改修できたらいいですね。
 2/24  現場は着々と進んでます。すべての部屋の床が貼られ、壁も少しずつ補修されています。洗面脱衣室の壁にも杉の腰板が貼られていました。扉は浴室に使うもの。
 対面キッチン 腰壁の骨組み。これでずいぶんと部屋の雰囲気がわかるようになってきました。
 キッチンからリビングを見る
南側にあった建物を減築した事で日差しが届くようになりました。
気持のいいリビングになりそうです。
 新しく勝手口ができる場所 枠ができています。
外部のトタンは外して、焼杉板を貼ります。
 3/3 現場に行くと大工さんが嬉しそう。部屋の中の合板と、外壁の鉄板をはがすと中から窓が出てきたそうです。多分、寒かったので塞がれたんでしょうね。 竹が作る影が美しいです。
 もちろん、復活させますがこのまま外側に障子を付けたのでは寒いのは確実。。。冬の仕舞い検討しなければなりません。
 中庭の梅もほころび始めました。離れのキッチンからも母屋のキッチンからもこの梅が見えます。
 玄関になるところ。改修前も勝手口として使われていたのですが、その前は床の間だったようで天井に網代が貼られています。何度も増改築が加えられた家では痕跡を探すのも面白いものです。
 3/12 キッチンのカウンターができていました。思いがけず安価にできてにんまり。床は古色を塗るのですがカウンターをどこまで塗るか悩みどころです。
 最初は壁になるはずだった箇所。出窓っぽくしたらええんちゃうん?と現場で盛り上がり、大工さんが面白い棚板と建具を見つけてきてくれました。現場は生もの、どんどん変わっていってます。
 玄関の扉も古いものを見つけてきました。
施主さんのこだわりはスイッチプレートに及び、同級生の電気屋さんが廃業した電気屋さんからナショナルのスイッチプレートを見つけてきてくれました。
 みんなが古いものを面白がって楽しんでいる現場です。4月下旬には引越しの予定。
 3/19 キッチンが入り、キッチン背後の棚も付きました。お手持ちのゴミ箱ワゴンに合わせて大工さんに作ってもらいました。 奥の扉の右側には調味料棚を埋め込んでいます。
 元々は床の間だったと思われる勝手口。変木の落とし掛けは残して、靴箱を作ることになりました。元々納戸の窓に使われていたガラス障子に合わせて大工さんが作ってくれました。玄関から納戸と廊下と二方向に上がれます。
 外壁も徐々に貼り始めています。焼杉板です。
元々あった水回りを撤去したため、屋根も補修が必要です。
軒を伸ばして板金で仕上げます。
   3/24  この日は植木屋さんが4人で表の庭を剪定。
育ちすぎていたモクレンもあっという間にすっきり。南側にありながら陽がほとんど差さなかったお庭でしたが明るくなりました。トラック山盛りに切った枝が積まれてました。植木屋さんのお仕事、見ていて本当に気持ち良かったです。
 3/30 寒くて寒くて寒かった冬もようやく過ぎて、中庭の梅が花をつけました。玄関に立つと、小さな出窓の向こうに花が見えます。
この梅も少し育ちすぎているので、切り縮めて部屋の中から花が見られるようにする予定。職人技ですね。
 
 きれいになった道路側のお庭。隣の屋根の向こうに大文字が見えていました。今までは木の陰になってたんですね。
 木製建具はどうしても気密が良くないので、建具を二重にする事になりました。当初の設計では外側にアルミサッシを付ける事になっていましたが雰囲気重視で木製建具に。金額UPが気がかりでしたが、古い建具を探してきてむしろコストダウンになりました。
 4/5 庇は板金屋さんの仕事です。防水シートの上にガルバリウム鋼板を貼ります
 完成後。下に映っているふわふわしたものは断熱材
 リビングの窓にも庇を新設
 中庭の庇も付きました。
 4/21 床の杉材に柿渋を2回塗り、荏油を塗って仕上げます。
 

キッチンの壁にはタナクリーム(漆喰ペースト)を塗りました。

 奥様のご両親がお手伝いに来て下さり、3人で油拭き
元々洗面脱衣室だった部屋をトイレに改修しました。
左側の元々建具があった部分は枠だけ残して飾棚に。
新しく作った窓は古い建具をはめました。


腰壁のタイルは10mm角のタイルをランダムに混ぜたもの。
奥様がタイルを混ぜるシュミレーションをメーカーのHPで行い、
そのまま製作してもらいました。床は杉板に柿渋塗。
 浴室には大文字!!
元々は扉があった部分を閉じて、タイルを貼っています。
既存のタイルとはいっそ違うものにしよう、という事でモザイクアートに挑戦しました。山の部分は私(渡辺)が、京都タワー・平安神宮の鳥居・八坂の塔は奥様の考えた合作です。楽しい製作過程でした。

鏡はご夫婦が骨董市で見つけてこられたもの。
銭湯にある、店の宣伝が入ったような古いもの・・・とずっと探しておられたのですがなかなか見つからず、市販のもので我慢しようかと諦めかけたときに見つかったそうです。
 5/14 離れの工事がほぼ終わったところで、雨漏りが気になっていた茶室に掛かりました。足元の地盤が緩んで、手前側に下がっていました。長らくブルーシートで雨を防いでいましたが、梅雨時期の心配もあり母屋の前に着工しました。
 妻側が崩れつつありました。
住まわれていない建物や部屋は雨漏り等の被害に気付くのが遅くなり、傷みが進んでしまう事が多いです。
 今回の工事では耐震性を高めるために、土を降ろすことにしました。
建物全体を軽くしてから下がってしまった足元を改修します。
 土を降ろした状態。野地板、垂木も傷んでいるのでとり替えることに。
 足元をジャッキアップして水平にします。
 茶室の内部 雨漏りが壁を伝っています。
この部分も補修します。 伝統木造のすごい所はこんな風に傷んでしまってもいくらでも補修できる点だと思います。
 こちらは庭に増築されていた4帖ほどの部屋です。
内部をすべて解体して、水回りを新設します。

 合板で覆われていた天井をめくったところ
 廊下の壁・天井を覆っていたベニヤ板を外すと中から階段の形跡が出てきました。元々はどんな間取りだったのでしょうか?

 この廊下は昼までの電気がないと真っ暗でしたが、壁が白くなっただけでずいぶん印象が変わりました。気持のよい水回りにしたいと思います。
 5/30 元々あったキッチンを撤去して、みんなでワイワイ使えるキッチンにします。小さな部屋に区切られていましたが、壁と天井を取ったので随分広くなりました。なんだかおしゃれな空間になるんじゃ?と期待が高まります。
 垂木に天井を貼り、梁を見せることになりました。天井が高く気持のいい部屋になりそうです。
 6/15 ご夫婦が離れに引っ越してもうすぐ2カ月。
引越後の離れを撮らせて頂きました。beforeと比べてみて下さい。
柿渋2回+荏油の床もいい色になってきました
 寝室からリビングとキッチンをみる
椅子は元々応接間にあったもの。貼り替えてもらいました。
カウンターとPCコーナー
いろんな椅子がかわいいです。 
 キッチン
 キッチンからリビングをみる。中庭の緑がきれいです。
玄関に入ったところ 前の扉をあけるとリビングです 
建具は古建具屋さんで購入したもの。 
 工事中 

 既存の流し台も補修、タイルを貼り足して再利用 

左側の白いタイルが新しい部分
どんな風に再生できるだろうかと悩ましくもあったのですが、職人さんが上手にきれいにしてくれました。
 
 6/30 母屋の廊下 奥の窓は元々の窓、手前は出入り口だったところを窓にしました。大工さんが古い建具を見つけてきてくれました。
 上の窓を部屋の中から見る。内側にはカウンターを設けました。
窓を開けると中庭が見えます。夜はしっぽり飲めそうですね。
 カウンターの右側にはキッチン。こちらは天版のみを発注。
水栓金具、ガスコンロはインターネットで探しました。
 天版を支える壁には施主が自分でタイルを貼る予定。
ステンレスの天版は新潟のメーカーに発注しました。シンクとガスの位置、みぞの有無などかなり細かく指定が出来て良かったです。
また使いたいと思います。
 もともとは窓際がキッチンでしたが、キッチンの奥の出窓は手が届きにくく使いにくかったそう。手前に奥行きの浅い棚を設置、出窓の奥行きを利用して家電を置けるようにしました。
土を降ろして耐震改修を行っていた茶室の屋根も完成。
建築主が雨のたびに心配していた雨漏りもこれで安心です。
建築主のお友達がキッチンのタイルを貼ってくれました。
角のタイルを割り付けるために100個以上割ってくれた吉賀さんも、ありがとうございました。
 渋いタイル。この家の雰囲気に良く合っています
こちらは奥様が貼ったタイル。白の中にご自分で違う色をちりばめたそうです。 ランダムな感じがとても可愛いです。
洗面洗濯室。左側の壁をくりぬいて外の物干し場に出られるようにする予定なのですが。 まだ物干し場が出来ていないので^^;

だんだんと出来上がっていきます。
   


 




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