【アクアの日常あるいは平穏な日々・街の宝物】

新しく友達になったアリスちゃんと一緒に、宝の地図を探す灯里ちゃんと藍華ちゃん。
歩くたびに意外な街の発見があります。そして3つ目の宝箱の場所に着いたのですが・・・

第3宝箱<殺人小道に潜むのは ピカピカ目玉のまっくろ黒猫>

アリス「ここが殺人小道です」
灯里「本当に、細くて不気味な道だね」
黒猫「にゃーん」ごろごろ
藍華「あ、黒猫!灯里、つかまえて!」
灯里「え?」
黒猫「にゃ?」

黒猫「ふーっ!にゃにゃにゃーっ!」ばりばりばり
灯里「つかまえるって・・・いたたたっ!藍華ちゃん、そっち行った!」
アリス「あのー」
藍華「任せて!ぎゃあああっ!こいつ、かみやがった!にゃろめー!」
アリス「あのー、先輩方ー」

藍華「はあ、はあ・・・やっとおとなしくなったわ」
灯里「手足がひっかき傷だらけだよー。ところで藍華ちゃん。ネコ捕まえて、どうするの?」
藍華「あれ?そういえば、どこに宝箱があるんだろ」
アリス「おとりこみ中大変申しわけございませんが、黒猫って、この像のことではありませんか?」
藍華・灯里「・・・へ?」

灯里「ああ、安心したー。見つからなかったら、お腹を開くしかないかと思ったよー」あははは
藍華「あんた、さりげなく恐ろしい冗談を言うわね・・・それにしても無駄な労力を使ったもんだわ」
灯里「よーし。じゃあ次、開いてみよう!」


第4宝箱<ドジっ子娘が夜な夜な通う 井戸は番町皿屋敷>

アリス「・・・」orz
藍華「これ、小道とか書いてないわよ?」
灯里「番町皿屋敷の話って、ネオヴェネツィアでも有名なのかな」
アリス「私にでっかい心当たりがあります。先輩方、ついてきてください」どーん
藍華・灯里「?」

藍華「あれ?ここオレンジぷらねっとの裏じゃないの?」
アリス「はい、そしてここが問題の井戸です」
灯里「どうして、ここが番町皿屋敷なの?」
アリス「私の同室の先輩が大変なうっかり魔で、毎晩のように皿を割って、ここに捨てに来るんです」
灯里「そうなんだ。でもこれ、結構深いよ」

アリス「大丈夫です。半分以上埋まってますので。もう1月くらいで満杯になりますが、今は会社が第8井戸を掘削中です」
灯里「第8って・・・もう6本も埋まったの?」
藍華「それもすごいけど、会社は井戸を掘る前に割れない食器を導入すべきじゃないでしょーか」
アリス「私が降りて探しますので、先輩方は邪魔が入らないように、上で見張っていてください」

灯里「アリスちゃーん、どーおー?」
アリス「結構深いです。下の方みたいで、掘り返すのが大変です」
藍華「すさまじい皿の量ね。これって1万年後に貝塚みたいに発掘されるんじゃないかしら」
アリス「あ、あった!」
藍華「え、本当?がんばって、後輩ちゃん!」

アテナ「あら、見かけない方ですね。何か用ですか?」
灯里「え?いえその、用というか何というか・・・」
藍華(後輩ちゃん、人が来た!ちょっと静かにしていて!)
アリス「え?どうかしました?今から上がりますので」
藍華(ダメ!隠れていて!)
アテナ「誰か、いるのかしら」
藍華「べ、別に。それよりオレンジぷらねっとの方ですよね。井戸に何か用でも?」

アテナ「ええ、昼なのにお皿を割ってしまって・・・50枚」
灯里「50枚?!」
アテナ「あやうく今月の最高記録を更新するところだったわ」
藍華(最高記録じゃないのかーっ??)
アテナ「だから、早く捨てないと」
灯里・藍華「うわーっ!ストップストップ!」
ざざざあああああーーーーっ。

アリス「・・・」
アテナ「では、さようなら。あら、アリスちゃん。どうしたの、頭が血だらけよ」
アリス「先輩。後でゆーっくり話がありますので」
アテナ「??」


第5宝箱<後輩指導は厳しいけれど 部屋に秘密のすわの姫様>

藍華「・・・」orz
灯里「これも、小道とか広場とかのヒントがないよ?」
アリス「それにこれ、何の姫様でしょう」
藍華「あたしにばっちり心当たりがあるわ。ついてきて」どーん
灯里・アリス「?」

アリス「ここ、姫屋の寮ですよね」
藍華「私の先輩の部屋よ。この中に間違いない」
灯里「ふうん。ところで、すわの姫様って、なあに?」
藍華「そのうちイヤでもわかるわよ。今は不在みたいね・・・カギも開いている。今のうちに片付けちゃおう」

晃「すわーっ!何泥棒みたいに入ってきてるんだあっ!」
藍華「ぎゃぴーっ!いたんですか、晃さん!」
アリス「あの、初めまして。実は私たち、こういう箱を探しているんですけど」

晃「箱?ああ、ひょっとして、この箱かな」
アリス「あ!それです!間違いありません!」
晃「この箱が、どうかしたか?舟協会の大事な会議の、メモ入れにしているんだが」
アリス「ちょっと失礼します。すぐに、すみますので」
晃「あー、その箱は、今は開けたらダメだ。返しなさい」
アリス「え?」

藍華「晃さんは私が押さえているわ!早く中の紙を読んで、後輩ちゃん!」
晃「よ、読むだと?そ、それだけは、絶対にやめろっ!」
アリス「合点です!えーと・・・あー話長。うざーっ。コイツの裏通り名、説教タヌキ腹オヤジに決定。ハゲハゲハゲハゲ・・・って何ですかこのメモ?」
晃「きゃああああっ!」
藍華「・・・」

灯里「あれ?底にもう一枚、紙が入ってるよ?」
アリス「あ、本当だ。こっちが本命か!」
藍華「早く箱ごと持ってきて!逃げるわよ!」
晃「待て藍華っ!それだけは外に持ち出すなーっ!」

アリス「はあ、はあ・・・なんとか、まきましたね。宝箱も無事ですし」
藍華「そうね・・・でも私帰ったら、きっと殺されるわ」どーん
灯里「ねーねー、そんなことはどうでもいいから、素敵な次の地図を早く見ようよ!」
藍華「あんた他人事だと思って気楽よね・・・」


第6宝箱<きょうも晩酌あらあら娘 酔うと取り出す魔法の火酒>

灯里「・・・」orz
アリス「なんでしょうね?見当もつきません」
藍華「ちょっと!さっきから何で関係者の周辺ばかりなのよ!」
アリス「先輩方・・・ひょっとして、心当たりが?」
藍華「大ありよ。後輩ちゃん、ついてくるといいわ」

昼下がりのARIAカンパニー。
藍華「アリシアさん!突然ですが、お酒でも飲みませんか?」
アリシア「どうしたの、3人とも?それにお酒って・・・私は今、仕事中なのよ」
アリス「そこをなんとか。冷たい缶ビールを買ってきました」よいしょ
アリシア「え?そんな気が利く・・・じゃなかった、しかたないわね。でもグラス1杯だけよ」

・・・時は過ぎ、酒は回り。
アリシア「うーん、きょうは飲んだわー」ひっく
藍華「1時間でビール22本か・・・」
灯里「アリシアさん。勧めた私が言うのも何ですが、仕事は大丈夫なんですか?」

アリシア「確かに日々の仕事は大切だけど、たまにはビールを飲むのも立派な仕事じゃないかしら」
3人娘(んなわけねーだろ)
アリシア「そーゆー罪悪感がでちゃうくらい、のんびりできちゃうのがビールの魅力でしょ?」
3人娘(ビールのせいにするなよっ!)

アリス「あの…そろそろとっておきのお酒、いきませんか?」
アリシア「そうねー。じゃあ開けちゃいますか。秘密のお酒」
3人娘「そうこなくっちゃ!」
ごそごそ。
アリシア「じゃーん」
アリス「あ、その箱!」
アリシア「なーに?お酒じゃなくて箱に興味があるの?」

アリス「はい!その箱、中身を見せていただけますか?」
アリシア「あらあら、こんなに人を飲ませておいて、箱だけ持っていく気?少しはつきあいなさいよー」ひっく
藍華「つきあうと言っても・・・未成年ですから」
アリシア「大丈夫よ、とーっても美味しい桃のカクテル。3%くらいだから、安心して飲めるわよ?」
灯里「・・・じゃあ、一口だけなら」
アリシア「お猪口1杯だけね」
ぐいっ。

アリシア「あ、でもワンポイントアドバイス。桃が3でアルコールが97よ」うふふ
3人「ぶーーーっ!」
藍華「遅せーよっ!ていうか、わざとだろっ・・・ああ、燃える!のどが焼けるように熱いわっ!」
灯里「回る・・・世界がぐるぐる回って・・・私はその輪っかの一番外なんれすね・・・」
アリス「れっかいれっかい・・・お子ちゃまれすから・・・れろれろ」
ばたーん。

・・・1時間後。
灯里「うーん・・・あれ?アリシアさん、仕事に行ったみたい」
藍華「あー、頭いた・・・アリシアさん、さすがのプロ意識というか、聞きしに勝るウワバミというか・・・それより私、そろそろパスしたいんだけど」
アリス「私もです・・・なんか宝箱というより、パンドラの箱を開けまくってる気がしてきたのですが」
灯里「えー、ここまで来たんだから、最後までがんばろうよ!きっと素敵な宝箱が見つかるよ」
藍華「あんた、立ち直り早いわね・・・じゃあ、読むわよ」


第7宝箱<地球から来た桃髪娘 ベッドの下に恥ずかしい本>

灯里「ぎゃーーっ!!」
藍華「おおおっし、なんか猛烈にやる気出てきたー!絶対に最後まで行くわよー!」
アリス「先輩、私もでっかい燃えてきました!すぐ上の階ですから、ガサ入れしましょう!」
灯里「やーめーてーーっ!」

どんどんどん!
藍華「灯里、今さら籠城する気?無駄な抵抗はやめて、部屋に入れなさい」
灯里「絶ー対っ、開けない!あ、宝箱見つかったよ!次の宝箱に・・・」
藍華「そんなことは、どうでもよろしい。さっさとドアを開けなさい」
灯里「どうでもいいのかよっ!」

アリス「藍華せんぱーい。天窓から侵入に成功しましたあ。あっ、ベッドの下の本見っけ!」
灯里「はへはへはへーっ!」
藍華「ナイス、後輩ちゃん!さ、内側からドアを開けて頂戴」
灯里「あーん。もうお嫁にいけないよー」

藍華「あ、見て後輩ちゃん!この過激なグラビア本!」
アリス「こ、これは・・・噂のボーイズ・ラブっていう世界でしょうか?」
藍華「そうよそうよ!うわっ・・・イケメンマッチョな男達の恥ずかしい姿!」
灯里「はへーーっ!」
アリス「藍華先輩、こっちは尻出しです・・・ほとんどモロですよ」
藍華「見て見て、この男同士からみ合ってる写真!」
アリス「きゃーきゃーきゃー!でっかい見てられません!」

灯里「もう返してよー!私の月刊大相撲ダイジェストー」ふえーん
藍華「あんた、隠れ相撲ファンだったの?」
灯里「いいじゃない!素敵な日本の伝統神事なんだから!」
アリス「あー、つまんね。期待してソンした」
灯里「そんなことより、次!次読むからね!」


第8宝箱<姫の令嬢過去の恥 なんでも知ってる教育係>


藍華「わ・・・私、そろそろ仕事に戻らないと」あはははは
灯里「藍華ちゃん、勝ち逃げ禁止!姫屋にレッツラゴー!」
アリス「灯里先輩、冴えてます。でっかい案内してください」
藍華「えー、勘弁してー!」

灯里「すみませーん。藍華ちゃんの教育係の方、いますか?」
おばあさん「はいはい、私が藍華お嬢様の教育係、大伯母のトメルベッキオ・E・グランチェスタですじゃ」
藍華「と、トメさん!余計なこと、言わないでよね!」

トメさん「藍華お嬢様の子供時代ですかの?とっても聡明で、親孝行なお子さまじゃったのお」
藍華「ええ、そうよ。いい子だったのよ、私」
灯里「親孝行とかはどーでもいいので、恥ずかしい話を教えてください」
藍華「話の方向を曲げるなよっ!」

トメさん「そういえば…おねしょだけは治らんかったのお」うっしっし
藍華「ぎゃぴーっ!トメさん、その話禁止!」
アリス「そうこなくっちゃー!あのー、いくつまで?」
トメさん「あれは10歳の誕生日だったかのう・・・夜、お化けが怖いと泣いて泣いて、翌朝見事なネオアドリア海が・・・」
藍華「お願い、もうやめてーっ」
灯里「あ、こんなところに宝箱が」
アリス「本当だ。クローバーの花壇の中にあるなんて」

藍華「今の話、絶対に他言禁止だからね」げっそり
アリス「いいですよー。じゃあそろそろ宝探し、やめましょうか」にっこり
藍華・灯里「いーえ。こうなったら、最後までやります」きっぱり
アリス「でっかい嫌な予感が・・・」


第9宝箱<スキップギャロップ馬車小道 空にきらきらお星様> 

アリス(・・・ほっ)
藍華「・・・」
灯里「・・・」
藍華「キターーーっ!後輩ちゃんの部屋に突撃ガサ入れよー!」
灯里「レッツラゴーっ!」
アリス「ちょっと待て!この文面のどこが私の部屋になるんだよ!」

どんどんどん!
アテナ「・・・はい?」
藍華「お邪魔します!アリスちゃんの持ち物検査に来ました!」
アテナ「え?・・・あ、どうぞ・・・」
アリス「アテナ先輩、あっさり騙されないでください!・・・ああ、先輩方、やめてください・・・」

灯里「あ!アリスちゃんの日記見っけ!」
アリス「ダメ!それだけは、絶対ダメーっ!」
藍華「なになに・・・3月2日。恋ってどんな味なのかな。やっぱりペパーミント味?私にもいつかでっかい白馬の王子様・・・って、白馬がでっかくてどうすんのよー、あはははは!」
アリス「いやーっ!返してーっ」
藍華「今いいところなのよ!離せーっ!」
アテナ「みなさん、お茶とケーキの用意ができましたよ・・・きゃーっ」
3人娘「あ」
どんがらがっしゃーん。

アテナ「ああ、カップとお皿で12枚・・・これで今月の最高記録タイだわ」
藍華「・・・あー。そういえば、宝箱はどうなったのかしら」
アリス「誤魔化すなよ!」

ちょいちょい。
灯里「あ、アリア社長!代わりに宝箱を見つけてくれたんですか?えらいえらい!」
社長「ぷいにゅー!」
藍華「すごいわね・・・どこで見つけたのかしら」
灯里「ね、それよりそろそろ上がりじゃない?次は10個目だよ」
藍華「そうね。期待して読むわ」


第10宝箱<20せいきのおわりに、悪のそしきがせかいせいふくにうごきだしました>


3人娘「・・・」orz
藍華「なによ、これ!確か300年前の日本映画になかった、こんなの?」
アリス「私もまだ第2章までしか見ていませんが、この手と目のマークに見覚えが・・」
灯里「でも子供の頃にみんなで考えた『よげんの書』が実現していくって、宝物みたいな素敵なお話だよねー」
藍華「素敵とかいうストーリーじゃねーだろっ!」

藍華「・・・ていうか、黒猫の後あたりからどうもおかしいんじゃないかって思うんだけど、私だけかしら」
灯里・アリス(今ごろ気づいたのか?)
灯里「そういえば、アリア社長。これ、どこからもってきたんですか?」
社長「・・・にゅ?」(汗)
3人娘「・・・」

藍華「社長か!全部社長の仕業ね!なんか関係者ばかりと思ったら、そういうことなのね!その糖尿病腹、きょうこそドラ焼きにしちゃるわ!」
社長「ぷいにゅーっ!」
灯里「ちょっと待って!ひょっとして社長、あの黒猫ちゃん・・・お友達?」
社長「にゅ、にゅー・・・」(泣)
藍華「そっか…それで私たちを困らせようとしたのね。ごめんなさい、謝るのはこっちだわ」

灯里ちゃんたちは最初の小道に戻り、黒猫さんに謝ることにしました。そして黒猫さんの案内で、無事本当の3番目の宝箱を見つけ、最後に心の宝物を得ることもできたのです・・・


その晩、オレンジぷらねっとの一室。
アテナ「・・・それで、箱は元に戻したの?」
アリス「はい、全部。またいつか、誰かがあの心の宝物を探して、発見してくれると思うんです」
アテナ「それは、とても素敵ね。アリスちゃん、いい先輩を見つけたわね」
アリス「はい・・・あれ?このポケットの紙、なんだろ?」

<喜劇小道を下ってみれば そこはお空の別世界>

アテナ「アリスちゃん、お茶入ったわよ」
アリス(・・・なぜ、この紙がここに?)
アテナ「アリス・・・ちゃん?」

アリス「あーーっ!戻す紙、全部恥ずかしい紙と間違えたーっ!!」
アテナ「きゃっ」
がっしゃーん。

アテナ、今月の最高記録を更新(84枚)。

(2009年3月)


●ぷに絵

なぜか毒がよく似合うアリシアさん。


●ぷに絵2

舟協会理事「あー、フェラーリ君。ちょっといいかね」

晃(・・・ぎくっ)

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