〜1993年、あなたは何をしていましたか?〜
想 い 出 甲 子 園

22世紀に伝えたい
私の心の名言です。
このまま世に大きく出ることなく埋もれていくのはあまりにももったいない!
…というわけで、勝手ではありますが、掲載させていただきました。
ご了承ください。
広いグランドの中に
まだ真っ白なユニフォームを着た
あなたがいる
何よりも野球が好きで
泥まみれになるまで練習してた
どんなにつらくても
いつもいつも
一生懸命がんばっていたあなたが
とても輝いてみえた
私は
汗と涙とどろにまみれた
そんなあなたが
大好きです
1991年8月7日放送「甲子園への道」より
〜1992年の君へ〜
照りつける日ざしがまぶしい
真夏のスタジアム
ボールを追いかけて走る背中に
いま 女神がほほえんでいる
大きく深呼吸して
夢を胸いっぱいに吸い込んで
二度とないこの季節を
瞳にたくさん焼きつけてね
あの日流した汗も
グランドに落とした涙も
いつか今よりもっと大人になったとき
きっと君の中で
見えない大きなパワーに変わるから
見上げた空を青さを
確かめるように光るヘルメット
この空の向こうに
君が夢見た甲子園があるの
君が信じた未来があるの
泥だらけの白いユニフォーム
ベースの上から熱い気持ちが伝わってくる
まっくろに日焼けした笑顔に
いま 女神がほほえんでいる
夏がほほえんでいる
「甲子園の星」107号 須田明子さんの作品
〜ここで観ている〜
ここで観ている
あのひとの鼓動をうつして
ここで観ているしかないのだけれど
ときどき きみはうつむくね
ひとつのあやまちに
うなだれるような
耐えきれないような
祈っているような
そのくせ たくらんでいるような
褐色のうなじをじりじりと焦がして
それから不意に見上げるね
逆光でその表情は確かめられなかったけど
黄金色に溶けた光に
とてもせつなく
淋しくふちどられた
のどぼとけを
ゆっくり上下させて
すべてを口にして
叫んでる
きみが指差すその先をたどると
静止する雲ひとつさえ
こみあげてくるもの
汚れたユニフォームと
真っ白いユニフォームが
すれ違う
そんな光景さえ
目が痛くて
1992年『Number』に掲載された白石公子さんの作品
目をつぶって地図を開き
そっと指を落としてみよう
何度繰り返してもきっと
その指の先には
土ぼこりの舞うグランドがあり
甲子園を夢見る少年達がいる
「絶対行こうぜ」
が、合言葉だったけど
本当はユメだと思ってた
今、ボクらがここにいるのは
決して約束ではなく
小さな偶然のつみかさねなんだろう
黒土と芝生のにおいがして
風邪がやわらかだった
どんなに激しくぶつかりあっても
グランドはやわらかだった
唐突にボクらの夏がおわる
ボクらがいつまでも
17歳ではいられないように
思い出以上の何をもらったのか
ボクにはまだわからない
いろんなことがあったけど…
とにかく17歳の夏
ボクは、そこに―――いた。
いつからだろう
この夏に終わりがあるのを知ったのは
それでも憧れの土の上を
少しでも長く走りたくて
みんなと過ごす夏を
一秒でも伸ばしたくて
僕達は早すぎる夢を追っていたのかもしれません
信じていたのは
白いボールと仲間の笑顔
空は暗かったかもしれません
雨は冷たかったかもしれません
でも、君たちが「夏」でした
たった一度の思い出の夏
それは間違いなく君たちのものなのです
1993年「熱闘甲子園」最終回放送分より