〜1993年、あなたは何をしていましたか?〜

 
     想 い 出 甲 子 園




1993年夏 甲子園


第75回記念選抜大会の観戦記です。
かなりいい加減なんですが(苦笑)。


第一日目 開幕(1回戦)  〜開幕・熱戦のひぶたが切って落とされた〜


開幕戦:京都西7−2佐野日大

開幕第一試合。京都西が佐野日大・中村投手のカーブをとらえて、
ホームランなどで点を取り圧勝。佐野日大は、春に出場したにもか
かわらず、浮き足だっていたように思われる。行きしなの電車で、
佐野日大の応援の人(学校の先生と父兄さん)とお話できて、とて
も楽しかったのに…。


宇和島東5−1三重・海星

初戦一番の好カード。宇和島東・平井投手と三重海星・広田投手は、
プロ注目の本格派投手。また、共に選抜では初戦敗退のため、雪辱
に燃えたはず。平井投手は心身ともに成長したところを見せ、9安
打されながら13もの三振を奪った広田投手は、「スピードもコン
トロールもなかった」と振り返るように調子がよくなかった。本来
の投球が出来なかったのが残念。これからも野球を続けるそうなの
で、今度こそ勝てるようにがんばって欲しいなと思った。


堀越1−0西条農業

打撃戦と思われたこの試合。堀越・平山、西条農業・此本投手は共
に好投し、スクイズによる1点のみ。西農は、平山投手に抑えら
れ、強打の実力を発揮出来なかった。共に守備は良く、無失策試合
を記録した。堀越・桑原、西農・小田両監督の「師弟対決」は、「師」
の桑原監督に軍配が上がった。




第二日目(1回戦) 〜好投手、続々登場〜


桐生第一4−2光

光が一度は逆転したものの、桐生第一打線が、後半小刻みに点を加
え再逆転。桐生第一の好投手・渡辺投手が後を抑え、夏初勝利。光
は、予選大会は雨で順延し、甲子園行きを決めたのが、開幕5日前
という不運のあり、調整不足だったとも伝えられた。

この年、広島カープの抑えのエース・津田恒美投手が、脳腫瘍のた
め亡くなったが、彼の高校時代(山口・南陽工業)の監督が、光高
校・坂本監督だった。


修徳2−0岡山南

大会屈指の好投手・岡山南・山根投手と修徳打線の対決が注目され
たこの試合。山根投手は、調子が悪くピンチの連続だったが、うま
く抑えることができた。修徳は相手エラーと犠飛で少ないチャンス
をものにして、2点を取った。修徳・高橋投手も尻上がりに調子を
上げ、岡山南を完封した。


鹿児島商工4x−3東濃実業(9回逆転サヨナラ)

東濃実業が先制すれば、その裏に鹿商工が追いつくという展開。6
回に東濃実業が1点勝ち越して迎えた9回裏、春8強の鹿商工は福
岡選手の二塁打などで二死二三塁。ここで、代打・永田選手が逆転
サヨナラヒット!鹿商工の感激のひとしお。東濃実業ナインが座り
込んでうなだれていた姿が、印象に残った。ちなみに、永田選手は
控え投手。

鹿商工は、福岡ー田村のバッテリーで翌年の夏には、準優勝に輝い
た。


育英14−4秋田経法大付

「3年前(育英・戎、秋田経法・中川の投げ合い)の再戦」と注目
された初戦屈指の好カードは、育英のうまい攻めばかりが目立った。
育英が、四球や盗塁で秋田経法大付・小野投手をKO。「強打」
と評された育英だが、スクイズを使ったの大量得点。それにして
も、意外な展開。「1点でも多く。1点が怖い」という日下監督の
采配が花咲いた。投げては、井上・松本両投手が、秋田経法大付を
4点に抑えた。秋田経法大付のバッテリーは2年生。素質はあるの
で、来年はこれを機に大きく飛躍して欲しいと思う。育英・西内く
んの怪我、大丈夫かなあ?

秋田経法大付・小野投手を甲子園で見るのは、結局これで最後になっ
てしまった。育英のセンターを守る大村選手は、その後近鉄に入団。
そして、アルプススタンドにどこかに当時1年生だった阪神・藤本
選手もいたはず。




第三日目(1回戦) 〜勝利と敗北の明暗〜


智弁和歌山2x−1東北(延長12回)

2回智弁和歌山は、エース有木選手のホームランで1点を先制。東
北は、土壇場9回に只野選手のタイムリーで同点に追いつき、大会
初の延長戦に。12回裏、智弁が途中から代わった松野投手のヒッ
トでサヨナラ勝ち。智弁は、念願の甲子園初勝利を手中にした。東
北は宮城大会で楽勝したのが災いしたのか、接戦をモノに出来な
かった。168球力投の佐藤投手、お疲れさまでした…。

智弁和歌山は、翌春の選抜では初優勝を果たし、今や優勝3回・準
優勝1回(2002年現在)の強豪校に成長した。


旭川大5−1福井商業

福井商業、初回にイージーゴロをエラーしたのが響いて、ノーヒッ
トで1点を先制される。その後、1点を返して同点となるが、旭川
大・向井原監督が「こんなに決まってもいいのだろうか」と振り返っ
たようにのびのび野球で追加点を入れた。北北海道勢8年ぶりの勝
利!

旭川大高・向井原監督は、この大会後に勇退が決まっていた。


近大付属9−1青森山田

序盤は、近大付・奥野、青森山田・松沢両投手が好投し、無安打無
失点。試合が動いたのは、4回から。バントヒットを足がかりに、
近大付が2点を先制し、5回にはホームラン。青森山田はその5
回に2つの内野安打とタイムリーで1点返すが、エラーが絡んで大
量失点。近大付・上野選手にはホームランが出た。両校は一度練習
試合をしており、そのときは0−23で近大付の大勝だったことを
思うと、青森山田の成長ぶりが見える。

青森山田・五十嵐監督は、当時20代半ばの若い監督だった。一
時は同校を離れ、日大でコーチをしていたが、今春(2002)から
部長として再び同校の指導にあたっている。近大付の選手から2
人が後にプロに進む。投手・金城選手は横浜に入団。首位打者と
新人王を獲る活躍ぶり。控えキャッチャーの藤井選手も大学を経て、
大阪近鉄に入団。近大付のムードメーカー・岑選手を少し前テレビ
で見た。今は野球をやっていないようだ。


甲府工業4−2金沢

共に2年生エースを盛り立てる似たもの同士チーム。甲府工業はエ
ラーで出たランナーを勝負強いバッティングで得点にした。金沢も
5回には連打で2点を入れたが、尻上がりに良くなっていく甲府
工業・山村投手を攻めきれず、春夏連続して初戦の壁は破れなかっ
た。

金沢の2年生エース・中野投手は、翌春の選抜大会で完全試合
を達成。金沢のショート・高須選手と甲府工業・山村投手は、現在
大阪近鉄に在籍している。




第四日目(1回戦) 〜ガッツポーズがgoodさっ!ホームランの魅力〜


横浜商大6−1浦添商業

序盤、緊張で硬くなった浦添商業ナインに横浜商大打線が襲いかかっ
た。横浜商大には、ホームランが出て、エース・福田投手の会心の
投球。浦添商業ナインは9回に相手エラーを誘って、意地の1点を
入れたが、反撃のそこまで。県大会準々決勝で沖水を破った実力を
甲子園で発揮することが出来なかった。


郡山2−1享栄

郡山・大内投手、享栄・谷川投手は、大会屈指の好投手。共にチー
ムの中心打者。1点を先行された郡山は、享栄・谷川投手に対して、
6回まで無安打。しかし、7回に大内投手に初ヒットが出ると、盗
塁し、同点に追いついた。9回表に郡山が決勝点を入れ、裏を大内
投手がピシャリと締め、「甲子園初戦無敗神話」を守りきった。

享栄・福留宏紀選手は、オリックスに入団。郡山の甲子園初戦無敗
神話、今は崩れている。

長崎日大3−2松商学園(延長12回)

1点を先行された長崎日大は、4回に中村隼選手のホームランで同
点に追いつくと、6回には無死満塁から押し出しの四球で逆転。そ
の後、大会でも珍しいトリプルプレーで、追加点を奪えなかった。
松商は、9回裏、粘って同点にし、今大会2度目の延長戦へ。12
回表、長崎日大・鮎川主将の犠打で決勝点。松商、またも初戦突破
ならず(>_<)。

長崎日大・中村隼人選手は、大学→社会人を経て、日本ハムに入団。
松商学園・辻選手も同様に大阪近鉄に入団した。


新潟明訓3−1松江第一

共に初勝利を狙った一戦。鋭い打球を放つ両チームの打線はチャン
スを作るが、盗塁失敗などでモノに出来ず。先制は、新潟明訓。地
方大会から通してラッキーボーイの高山選手にホームランが出た。
その後、強打・松江第一は1点を返し同点に。土井投手に代えて、
一塁を守っていた山内選手がマウンドに上がったが、投げ込み不
足でコントロールが定まらず、押し出しと暴投で2点を失う。その
後、新潟明訓・渡部投手が抑え、新潟勢実に9年ぶりのV!明訓ナ
インの試合中の笑顔がナイス!とても楽しそうに野球をしていた。
ピンチをしのいだ渡部くんのガッツポーズもナイスです♪松江第一
は、継投が悪い方に出てしまった。これが、「勝負のあや」…。

松江第一は、現在「開星」と校名を改めている。




第五日目(1,2回戦) 〜常総、強さを見せつけた!〜 │


常総学院11−1鳥栖商業

立ち上がり、「独特の雰囲気に飲み込まれてしまった」という鳥栖
商業・2年生エース・牛島投手を常総打線が攻めた。初回に3点
を取ったあと、3回には圓城寺選手のランニングホームラン、根本
選手のツーランホームランが飛び出し、一気に突き放しにかかった。
守っては、堅守を誇っていた鳥栖商が次々とエラー。1点を取った
ものの、結果は完敗。初出場の鳥栖商業に対して、3季連続の常総。
「大舞台での経験」が大きくものを言った形となった。牛島くん
を始めとする1,2年生たち、来年こそ、甲子園で勝利を!

常総のキャプテン・金子選手は、現在日本ハムに在籍。


小林西4x−3学法石川(9回逆転サヨナラ)

両校エースの不調から点の取り合いとなった。6回、学法石川は、
荒井選手のホームランで3−2と勝ち越し。しかし、小林西は9回
二死の土壇場で連続四球を選び、エースで4番の笹山選手に打席が
回ってきた。「カーブを狙っていた」という笹山選手の打球は、レ
フト前に。これが逆転サヨナラ打となり、小林西は初出場初勝利。
学法石川は「あと一人」で勝利を逃した。

学法石川・柳沢監督は、その後監督を退かれ、総監督となられてい
ましたが、1999年に亡くなられました。ご冥福をお祈りして…合掌。


2回戦

高知商業4−2掛川西

「強打対決。投手の継投が試合を左右する」と言われた試合。先制
したのは、高知商業。県大会では不調だった崇武選手の活躍などで、
4点を先制。掛川西は、終盤にようやく高知商業・佐々木投手を捕
らえ、2点を返した。9回表も太田選手の二塁打で同点のチャンス
を作ったが、高知商業のリリーフ投手・吉本投手の気迫の前に次打
者が見逃し三振に倒れ、ゲームセット。掛川西の熱心な(すごかっ
た)応援も及ばず。

高知商業・谷脇監督とショートの谷脇選手は、親子。




第六日目(2回戦) 〜勢いに乗ったら止まらない!!大差ゲーム多し〜

東海大四4−3東福岡

東海大四が東福岡・前田投手をうまく攻略し、1点を先制。東福岡
は、1年生坂本選手の活躍で逆転するが、東海大四が再び逆転。東
福岡は、9回裏に1点を返し3−4とするが、反撃もここまで。東海
大四は、エース・安井投手が10奪三振を奪う好投で、南北海道久
しぶりの勝利!


鳥取西11−1不二越工業

序盤、硬さからエラーなどが出た不二越工業から、春夏連続出場の
鳥取西が一気に7点を取った。鳥取西・長谷川投手は、本調子では
なかったものの、高めの球に伸びがあった。1失点完投勝ち。不
二越工業は、自慢の打撃が不発。


春日部共栄12−0近江兄弟社

地力で勝る春日部共栄が、初出場の近江兄弟社をKOして、2度目
の夏にして甲子園初勝利。近江兄弟社は再三ランナーを出すが、好
投する春日部共栄・土肥投手の前に得点出来ず。近江兄弟社は、滋
賀大会で怪我をした山梶選手と甲子園で一緒にプレーしたいとがん
ばってきた。代打に出た山梶選手もきっとそんあみんなの気持ちが
うれしかっただろうと思う。土肥投手は、予想通り好投手だった
(埼玉大会でノーヒットノーランを達成)。

春日部共栄・土肥投手は、西武に在籍。同校は決勝戦で育英と対
戦することになるのだが、組み合わせ抽選で残り2枚のクジのうち、
もう1枚を選んでいれば、初戦の相手が育英になっていたことが、
後の某雑誌の座談会で発覚。


市立船橋2−0三本松

久々に「高校野球を見た!」という感じの好ゲーム。春にも出場
した市立船橋・小笠原は威力が増した速球を武器に力強い投球、三
本松・高田投手は制球力のいいすばらしい投球で引き締まった投手
戦。守備にもファインプレーが出た。8回裏、市立船橋はラッキー
なヒットから3本のヒットで2点を取り、勝負を決めた。個人的に
は、派手ではないが、キャッチャーの構えた通り正確なボールを投
げる高田投手の投球が印象的だった。

市立船橋・小笠原投手は、中日に在籍。 │




第七日目(2回戦・終戦記念日) 〜雨の中のゲーム、奇跡が起こった!〜

日大山形6−3大分工業

雨が気になる中盤、大分工・立川投手は制球難に陥り、3点を取
られる。しかし、大分工もその後、日大山形・管投手を攻め、一気
に同点に。ここで、日大山形はエース長岡投手を投入。後続を断っ
た。その後、日大山形は立ち直った大分工・立川投手からうまい
ヒットを打ち、決勝点。9回表には、佐竹選手にバックスクリーン
に飛び込むホームラン。裏もナイスリリーフの長岡投手が抑えて、
日大山形、去年に続いて初戦を突破。大分工は、ピッチャー・立川
くんを始め、終始笑顔だった。「好感の持てるチーム」とゲスト
の人が褒めていたけど、私もそう思った。

大分工・内川監督と横浜・内川選手は親子。


徳島商業8x−7久慈商業(9回サヨナラ)

久々に見た「大逆転劇」。初出場・久慈商業がのびのびプレーし
ていたのに対して、伝統校・徳島商業はどことなく落ち着きがな
く、ずるずると点差が広がった。みんな元気がなかった。ところが、
ビッグイニングとなった8回にようやく1点を挙げると、久慈商業・
宇部投手の疲れと打線の積極性があいまって。あっという間に同点
に。結局、9回も勢いに乗った徳島商業が、主将・藤岡選手の外野
の片隅で羽を休ませていたスズメもびっくりの左中間ヒットで、ほ
とんど奇跡に近いサヨナラ勝ち。久慈商業は、最後の最後で「甲子
園の魔物」に襲われてしまった。初勝利は難しい。「終戦記念日ジ
ンクス」が久慈商業の前に大きく立ちはだかった。それにしても、
これが地方大会なら、徳島商業のコールド負けだっただろうと思う
と、試合規定のあり方を考えてしまう。

徳島商業・川上投手は、明治大学を経て、中日に入団。新人王を獲
得した。控え投手・加藤投手ものちに日本ハムに入団。


智弁和歌山5−2城北

元京商の監督である勝山監督率いる城北の戦いぶりに注目された。
そんな城北は失策が絡んで、「50%の調子」の楠投手は4点を取ら
れる。しかし、城北はいつも笑顔の豊後選手のファインプレー
の後、智弁和歌山・楠投手を攻め、2点を入れる。結局、智弁和歌
山の継投策の前に追加点が奪えず、9回表にダメ井押し点を入れ
られ、城北、初出場初勝利ならず。

城北と智弁和歌山、共に先発投手は「楠」投手。その上、実況のア
ナウンサーも「楠」さんだった…。


横浜商大10−0新潟明訓

地力に勝る横浜商大は、新潟明訓・渡部投手の球を捕らえ、雨で守
りにくい野手のエラーもあり、大量リード。新潟明訓は、横浜商大・
福田投手の小気味よい投球の前にランナーを出しても得点出来ず、
完敗。新潟明訓は、新潟勢に久しぶりの勝利をもたらせし、みんな
楽しそうにプレーしていたのが印象的。キャッチャー・西野く
んがピッチャー・渡部くんの肩に手を回しつつ、にこにこしてみんな
に指示を与えていた姿がとてもナイス。いい選手だなと思った。




第八日目(2回戦) 〜“夏”の底で波乱あり〜

修徳2−0甲府工業

引き締まった投手戦。4回に修徳打線は、甲府工業・山村投手から
ワンチャンスで2点を先制した。投げては、「調子がいい」という
エース・高橋投手が、甲府工打線を2安打に抑え、二塁も踏ませな
い完封。甲府工業は、打てないのがすべてだった。しかし、エース・
山村投手を始め2年生の多いチーム。来年につながるだろう。


育英11−3旭川大

1点を先制された育英は、その裏、旭川大・東原投手の制球難
をつき、積極的な走塁で3点を取り逆転に成功。その後、育英は地
力を発揮し、2本のホームランを含む13安打で、旭川大に大勝
した。

翌日の新聞で、育英の相手投手攻略法は、相手野手の守備位置に
あったと知り、当時の私はものすごくびっくりした。


小林西4−1長崎日大

小林西は、この夏調子を落としている長崎日大・中村隼投手から
効率よく点を取った。長崎日大も同点に追いついたものの、エー
スが本調子でない上、正捕手・渡選手、主将・鮎川選手を怪我で欠
いているという苦しい状況で戦っていた。エースで4番対決は、小
林西・笹山投手に軍配が上がった。


桐生第一7ー2宇和島東

宇和島東・平井投手、桐生第一・渡辺投手の投げ合いが予想された
この試合、桐生第一は「積極的にいく」という福田監督の策が功を
奏して、立ち上がりが今ひとつだった平井投手を攻略することに成
功。一方の渡辺投手は好投し、明暗が分かれる形となった。9回裏、
宇和島東は、橋本選手がプロ顔負けの打球をかっ飛ばしホームラン。
その後も1点を返したが、反撃もそれまで。打者としての平井投手
は、1,2回戦と四球を挟んで、8連続三振に「最低です」と一言。




第九日目(2回戦) 〜好カード目白押し〜


京都西4−2郡山

京都西が1点を先制した4回、郡山は堀井選手の超ファインプレー
で試合の流れをたぐり寄せ、相手エラーを絡めて逆転に成功。しか
し、握力を落としていたエース・大内投手は8回表にランナーを一
塁に置き、京都西・青山選手のホームランを浴びた。9回にもスク
イズで1点を追加された。

このあと、京都勢は選抜出場をかけた近畿大会でことごとく郡山に
やられることになる。まさかこれがきっかけ??


常総学院4−1近大付属

優勝候補同士の対決。常総は3回、二塁走者が刺されイヤなムード
が漂ったが、エース・倉選手の一撃で2点を先制。5回には好投し
ていた近大付・金城投手はくずれ、守備にもエラーは出て、常総が
追加点を加えた。近大付は、8回に二塁打と犠打、犠飛で1点を返
すのがやっと。常総・倉投手の危なげない投球がモノをいったよう
だ。近大付の速球派・金城投手はまだ2年生。これからです。観客
は今大会最高の5万3000人。近大付のラストバッターの打ち上げ
てしまった瞬間の笑顔が印象的。

金城投手、当時は注目されてたピッチャーでした。野手挑戦は、プ
ロに入ってからのようですね。


鹿児島商工3−0堀越(8回降雨コールドゲーム)

試合はともかく、雨がすごかった、すごかった。1回目の中断は
5,6分ほどで、天気もすぐに回復したけど、8回表、鹿商工の
攻撃の時には本降りに、外野や内野にいた人は、スタンド前に避難。
球場に降った雨は流れてしまう始末。それでも、両校の応援は続い
た。大変だっただろう。けど、楽しそうだった。雷まで鳴る始末に、
結局、4時前にアンパイアの人が「ゲームセット」を宣告。8回降
雨コールドゲームとなった。堀越としては、「あと2回あれば、逆
転可能だ」と思っていただけに、無情の雨。鹿商工は勝ちながらも
二度目の校歌を歌うことは出来なかった。




第十日目(3回戦) 〜雨よ、いい加減にしてくれっ!〜


修徳4x−3東海大四(延長12回)

予定より5時間遅れで始まったこの試合は、見応のある好ゲーム。
5回、東海大四は、2試合連続完封の修徳・高橋投手から先制点を
奪う。しかし、修徳も連続スクイズで、逆転に成功。修徳1点のリー
ドで迎えた9回表、東海大四は、代打・戸島選手のヒットなど逆転。
ところがところが、その裏、粘る修徳は、高橋投手に代えて出た代
打・根本選手のスリーベースからまたもスクイズで同点。そのまま
延長に入り、12回裏、修徳はリリーフで好投していた梅原選手の
ヒットでサヨナラ勝ち。東海大四・安井くんのこれまでのオーバー
なほどの喜び方が印象的。そんな安井くん、負けてしまって泣い
ていたけど、それをなぐさめている大脇くんにもジーンときた。
安井くんは、監督からの言葉もあってピンチになると、空を見上げ
ていた。サヨナラになる直前もその例にもれず空を見上げていたが
「曇っていて灰色だった」とちょっとがっくり。


鹿児島商工4−0常総学院(4回表、降雨ノーゲーム)

鹿商工は、常総・倉投手の立ち上がりを攻め、3−0とした。その
後、雨のため手の滑った倉投手の悪送球でランナーが三塁に行き、
1点を追加。ここで、雨が激しくなってきたため、試合が中断され
た。それでも、昨日と同様、両校応援団は元気に声を張り上げ、試
合再開を待った。しかし、願い届かず、ノーゲームに。鹿商工はリー
ドしていただけにがっくり。逆に常総は命拾い。鹿商工・中井選手
もバッティングが光っていた。それにしても、夏なのに雨ばっかり…。
イヤになるよ。早く晴れ晴れとした甲子園がみたいな。




第十一日目(3回戦) 〜「1点」をめぐる好ゲーム〜


春日部共栄3x−2日大山形(延長10回)

春日部共栄が1点先制して迎えた7回表、これまで土肥投手にノー
ヒットに抑えられていた日大山形は、3番・佐山選手の2試合連続
ホームランが初ヒットとなり、同点に。その後、動揺を隠せない土
肥投手からもう1点をもぎ取り、逆転。しかし、春日部共栄もすぐ
さま同点に追いつき、試合は延長戦に。10回裏、力投する日大山
形・長岡投手の158球目がレフトの頭を越えて、サヨナラ…。
座り込んでいる長岡投手の姿がすごく印象に残っている。山形勢初
の8強入りならず。

>座り込んでいる長岡投手の姿
当時書いていたコラムのノートに、このときの写真を切り抜いて張っ
てあります。今でも見るたびに胸がいっぱいになります。


育英5−4横浜商大

前半は投手戦、後半は打撃戦と「男子校つぶし合いカード」は、
見応えのある好ゲームとなった。先制は横浜商大。しかし、育英は
横浜商大・福田投手の制球難につけいり、すぐさま逆転。しかしま
た、横浜商大・浅場選手の2試合連毒のホームランで同点。そのあ
と、育英は2点を追加してダメ押しかと思われたが、その裏、横浜
商大は4連打とスクイズなどまたまた同点に。しかし、育英は8回
に、一死三塁からスクイズで決勝点をあげ、2年生松本投手が
ナイスリリーフを見せ、54年ぶり(夏は)の8強入りを果たした。
6回に側頭部に死球を受けた西内くん、状態が心配されましたが、
ジョークが出るくらいだったので、大丈夫でしょう…。


京都西2−1鳥取西

「west対決」は、1点を争う好ゲームに。 戦前は、京都西有
利と言われていたのが、鳥取西・長谷川投手の見事な投球が冴え渡
り、打っても先制のタイムリー。京都西、苦しみました。しかし7
回表、スクイズをはずして勢いに乗る京都西は、その上にヒットと
エラーで同点とし、8回裏にも疲れから制球の甘くなった長谷川投
手からもう1点を取り、逆転。鳥取西は、5回からリリーフした京
都西・細谷投手が打てずに惜敗。


常総学院1−0鹿児島商工

昨日、雨で流れたゲームは、投打ともにハイレベルなナイスゲーム。
「さすが、優勝候補同士!」って感じ。鹿商工・福岡投手がピンチ
を三振で切り抜ければ、常総・倉投手は安定した投球を展開。バッ
クのファインプレ見物。決勝点が入ったのは、7回裏。二塁打のラ
ンナーをバントで送って、代打・島田選手に一塁強襲のタイムリー
ヒットが飛びだした。鹿商工は、9回2死から中井選手のツーベー
スで粘った。ここで、カウント1−1から、初戦の東濃実業戦で、
逆転サヨナラ打を放った永田選手が登場。「奇跡よ、再び…」を願っ
た鹿商工だが、あえなく三振。ゲームセット…。鹿商工、昨日は
「幻の勝利」となってしまった。試合終了後、永田くんが泣いてい
る福岡くんをそっと抱き寄せて、慰めてあげていたのには、感動した。




第十二日目(3回戦) 〜ベスト8へ、…熱戦〜


小林西5−4高知商業

小林西は、初回、高知商・佐々木投手の乱調につけこみ、ツーアウ
ト満塁のチャンスを作り、変わった東投手から連続四死球を選び、
2点を先制。その後も小林西打線は、東投手を攻め、2回までで5
点。これで小林日の楽勝かと思われたが、5回、高知商業は、相手
エラーを足がかりに3点を返し、7回には2つのエラーで1点差に
詰め寄り、押せ押せムード。しかし、小林西は、監督が「全幅の信
頼を置いている」という投打の中心・笹山選手が踏ん張り、初出場
でベスト8進出。次は東の横綱・常総学院との対決。


市立船橋11−6桐生第一

市立船橋・小笠原、桐生第一・渡辺両投手の投げ合いかと思われた
が、小笠原投手は制球難、渡辺投手は持病の腰痛に苦しみ、試合は
打撃戦に。逆転に次ぐ、逆転を演じた両チームだが、突き放したの
は、市立船橋。技ありのヒットと足を絡めて、大量11点。桐生第
一は思わぬ大差敗戦となった。


徳島商業2−1智弁和歌山

徳島商業は、智弁和歌山・有木の立ち上がりを攻め、死球のランナー
を送って、ワンヒットで1点。2回は、ランナーを三塁に置いて、
駿足・横手選手に内野安打でもう1点。その後、徳島商業・川上投
手、智弁和歌山・有木投手の力投で、投手戦に。結局、智弁和歌山
は、7回に1点を返したが及ばず。初のベスト8入りはならなかっ
た。徳島商業・川上投手は、2回戦の7失点という汚名を晴らすナ
イスピッチング♪だった。




第十三日目(準々決勝) 〜晴れたフィールドは一番いいっ!〜 │


育英8−1修徳

序盤から、育英はいつもながらのうまい攻撃でリードを奪った。
修徳は、本塁打1本だけで、育英・井上投手の好投に押し切られ
た。 結局、井上投手は、初完投勝利、しかも無四球。


常総6−3小林西(延長10回)

3−1、常総リードで迎えた9回裏、小林西は、二死ながら満塁と
常総・倉投手を攻め、中村選手のレフト線ツーベースで、一気に同
点に!逆転を狙ったランナーは、本塁封殺。延長10回表、常総は
無死一二塁から、4番・根本選手がセンターオーバーのツーベース
ヒットで2点勝ち越し。さらにもう1点を追加し、その裏を倉投手
が抑えた。初出場の小林西は、「さわやか旋風」を起こして甲子園
を後にした。


市立船橋8−3京都西

序盤から、市立船橋は、京都西・細谷投手の連戦の疲れをつき、
大量8点を奪う攻撃を見せた。一方、京都西は意表をついた市立船
橋先発の中山投手の投球術の前に7回までわずか1安打に抑えら
れていた。しかし、8−0となった7回表、四球→ボークから、
岡崎選手の2ランとタイムリーで3点を返した。流れは一気に京都
西へ。しかし、市立船橋は中山投手を中心にふんばって、初の
4強入りを決めた。


春日部共栄11−4徳島商業

前半は、春日部共栄・土肥投手、徳島商業・川上投手の両投手の投
げ合い。しかし、徳島商業が集中打で4点を先制すると、その後すぐ
春日部共栄も4点を返した。その後は春日部共栄のペースで試合は
進んでいく。徳島商業の変わったピッチャー陣を打ち込み、7点
を追加した。徳島商業・川上投手は降板後三塁を守った。春日部共
栄・土肥投手は、打っても5−5の大活躍♪





1993年夏の甲子園・NICEGAME・ベスト10 


1,徳島商業8x−7久慈商業

2,智弁和歌山2x−1東北(延長12回)

3,鹿児島商工4x−3東濃実業

4,常総学院6−3小林西(延長10回)

5,長崎日大3−2松商学園

6,常総学院1−0鹿児島商工

7,修徳4x−3東海大四(延長12回)

8,春日部共栄3x−2日大山形(延長10回)

9,新潟明訓3−1松江第一

10.市立船橋2−0三本松