#80 森本貴幸を使いきれない人間のどこが名将なのか ![]()
岡田武史は結局のところ、ひとつのことしか指示していない。守備をかため、奪ったボールを本田圭佑に供給する。それだけだ。かつてのJ2札幌と同じ。違うのはエメルソンが放棄した守備を本田に強いたことだ。おそらくは、守備をする代わりに中村俊輔をベンチに置いて本田を先発させることを約束したのだろう。一方、森本貴幸は守備を放棄した。守備が苦手な内田篤人ともども、南アフリカW杯でピッチに立つことはなかった。それはそれで仕方がない。代表監督は彼なのだ。ただ、ひとつだけ岡田武史は間違いを犯した。決勝トーナメントのパラグアイ戦で延長戦に入ったとき、彼は森本貴幸をピッチに送り込むべきだったのだ。本田圭佑はたった4戦ながら自分のスタイルを譲った。森本貴幸は自分のスタイルを貫いた。あとは、本田圭佑が中田英寿のようなキャリアの終え方をしないように願うだけだ。(2010.07)
#79 チームキャプテン川口能活
この号が発売されている頃、南アフリカW杯の真っ最中。日本代表メンバー23人は次のとおり。■GK 川口能活(34=磐田)、楢崎正剛(34=名古屋)、川島永嗣(27=川崎F)■DF 中沢佑ニ(32=横浜)、田中マルクス闘莉王(29=名古屋)、駒野友一(28=磐田)、 岩政大樹(28= 鹿島)、今野泰幸(27 =東京)、長友佑都(23 =東京)、内田篤人(22=鹿島)■MF 中村俊輔(31=横浜)、稲本潤一(30=川崎F)、遠藤保仁(30=G大阪)、中村憲剛(29=川崎F)、松井大輔(28=グルノーブル(フランス)、阿部勇樹(28=浦和)、長谷部誠(26=ヴォルフスブルク)、本田圭佑(23=CSKAモスクワ ■FW 玉田圭司(30=名古屋)、大久保 嘉人(27=神戸)、矢野貴章(26=新潟)、岡崎慎司(24=清水)、森本貴幸(22=カターニャ) この日本代表選出でサプライズとなったのは第3ゴールキーパーの川口能活である。 能活は熱い男だ。マリノスの頃は、しばしば若い選手を誘って飲み行く(能活自身は下戸)こともあったという。そこで「犬の散歩があるから」と先輩の誘いを断ったのが、若き日の中村俊輔である。 俊輔は能活の友人である金子達仁(スポーツライター)の誘いで大相撲の二子山部屋の稽古を見学に行ったことがあった。その後、貴乃花と食事をすることになったのに、俊輔は「彼女と約束がありますから」といって、帰ってしまったそうだ。これに怒った金子達仁が「俊輔は信用しない」といってるらしい。信用しないって何を信用しないのだろう。そういえば、ジーコJAPANの時、合宿を抜け出してキャバクラに言ってた選手がいた。小笠原(31=鹿島)とか久保(33=北九州)とかね。ま、ユニフォームを脱いだら何してもいいじゃないか。サッカー選手はピッチ上で仕事をしてナンボなんだから。(2010.06)
#78 なぜ伸二を選ばない!?
この号が発売されている頃にはいよいよ日本代表メンバー23人が発表されている。われらが日本代表監督・岡田武史(53)は、4月にドイツにいるMF長谷部誠(26=フォルクスブルク)、フランスにいるMF松井大輔(28=グルノーブル)、ロシアにいるMF本田圭佑(23=CSKAモスクワ)を視察。この3人を「ボーダーラインの選手じゃない」と明言。事実上、内定した。あとの20人は誰になるのか!? それはそうと、ドイツボーフムから日本に戻った小野伸二(30)が元気だ。彼を中心にした清水も好調。彼の古巣・浦和もフィンケ(62)の戦術が浸透し、清水と首位を争っている。稲本潤一(30)も日本に帰って来て、F川崎で存在感を示している。そう、彼らは黄金の世代だ。99年の世界ユース選手権で準優勝したチームのメンバーを黄金の世代という。小野、稲本のほか、高原直泰(30=浦和)、播戸竜二(30=G大阪)・本山雅志(30=鹿島)といったメンバーがいる。 彼らが日本代表の主力になったとき、代表は強くなるだろうと誰もが思っていた。きっと、ボバン(41)やシューケル(42)がいた頃のクロアチア代表のように……。ただひとり、日本代表でがんばっているのは遠藤保仁(30)だけ。誰が黄金世代を殺したのか。トルシエ(55)か、ジーコ(57)か、それともオシム(68)か。違う。黄金の世代を殺したのは日本サッカー協会である。JFAは、世界大会で2位に輝いた才能たちをみすみす潰してしまった。99年以降、黄金の世代を中心にチーム作りを進めるべきだった。小野伸二はオランダやドイツでプレーし、フェイエノールトでは01―02年のUEFA杯を制覇した。稲本はイングランド、トルコ、ドイツ、フランスでプレーし、02年のW杯の日韓大会で2得点を挙げた。高原もアルゼンチンとドイツでプレーし、フランクフルトではシーズンに11得点を挙げた。ほんとうに、宝の山だったのだ。小野、稲本、高原のチームと長谷部、松井、本田のチーム。(2010.05)
#77 本田圭佑という最終兵器
オランダからモスクワに移籍した本田圭佑(23)が凄い。先の欧州CLの準々決勝でスペインの強豪セビリアを相手に決勝ゴールを決めて、モスクワをベスト8進出に導いたのだ。準々決勝の相手はインテル。本田はバルサのメッシ(22=スペイン代表)やインテルのエトー(29=カメルーン代表)と並んで世界的に「旬な選手」のひとりとなった。これは快挙だ。さて、9年ぶりにJリーグに復帰した中村俊輔(31=横浜M)にもそんなシーズンがあった。2006−07シーズンである。俊輔はセルティックで欧州CLに出場し、あのマンチェスターUからフリーキックでゴールを奪った。スコットランド・プレミア・リーグでもMVP、ベストイレブン、年間ベストゴールを獲得したほか、バロンドール(世界最優秀選手)にもノミネートされた。こんなふうに、サッカー選手のキャリアの中で、最も輝く時期がある。ベッカムにもジダンにもデルピエーロにもあった。ちょっと前まで、ネドベドとかロナウジーニョがそうだったでしょ。しかし、俊輔は今季移籍したエスパニョールでは、チームにうまくフィットできなかった。小野伸二(30=清水)もボーフムではベンチを温めることが多かったし、稲本潤一(30=川崎)もアーセナルでは出場なしである。そう、新しいチームにフィットするのは思いのほか難しいのだ。そんな中、オランダからシーズン途中でモスクワに移籍した本田は、ものの数試合でチームの王様に君臨してしまった。モスクワのすべての攻撃は本田を経由して行われる。王様たる所以である。ただ、ひとつにチームに王様は2人いらない。日本代表の話だ。 かつて、岡田武史(53)はキングカズ(43=横浜)の頭から王冠をひっぺがし、中田英寿(33)に与えた。「落ちるのはカズ。三浦カズ」果たして岡田武史は、俊輔の頭から王冠をひっぺがすことができるのか。それができれば、ベスト16も夢ではないかもしれない。(2010.04)
#76 オシム/ストイコビッチ体制を要望する
南アフリカW杯まであと3ヶ月となった。日本代表の強化試合は、4/7のセルビア戦(長居競技場)、5/24の韓国戦(埼玉スタジアム)、5/30のイングランド戦(オーストリア)、6/4のコートジボワール戦(スイス)の4試合。 しかし、日本代表の監督はまだ岡田武史(53)のままだ。彼は、日本代表監督を一刻も早く辞めるべきである。去る2/14の韓国戦(東アジア大会)で惨敗を喫して監督更迭が取りざたされたとき、JFAの犬飼会長(67)は「W杯本戦まで残り4ヶ月で代表監督を変えるのは得策ではない」などと発言した。何を寝ぼけたことを……(ま、岡田武史が代表監督じゃないと困る理由が犬飼にはあるんだろう。ナビスコ杯でフロンターレの選手の態度の悪さを怒って見せたときのように……)。W杯でたった3試合を戦うのに4ヶ月も準備期間があれば十分だろ。リーグ戦を1シーズンを戦うわけではないのだぞ。確かに日本代表の選手を1から知るには時間が足りない。ならば、よく知ってる監督なら十分に務まるということだ。最右翼は、やはり前監督のイビチャ・オシム(68)だろう。高齢であり、健康面にも不安はあるが、もともと代表はオシムのチームである。選手たちは彼の戦術も分かってる。何度もいうが、W杯はたった3試合である。さらにいえば、強化試合のイングランド戦とコートジボワール戦はオシムの住むオーストリアとその隣のスイスで行われるのだ。それが無理なら、彼の弟子である名古屋のストイコビッチ(44)を監督に据えて、オシムが総監督のようなオブザーバー的な立場でチームを見守ってくれてもいい。そっちの方がスポーンサー受けもいいぞ、犬飼会長。はたまた、鹿島のオリヴェイラ(59)にお願いしてもいい。バンクーバー五輪・女子カーリングでチーム青森がそのまま日本代表になったように、鹿島中心のチーム編成になることも目をつぶろう。犬飼会長、是非ご一考願いたい。(2010.03)
#75 岡田武史という男
以前にお伝えした川崎フロンターレの選手たちが昨季のナビスコ杯・表彰式で態度が悪かった事件だが、結局、川崎フロンターレが準優勝賞金の5000万円を川崎市に寄付することで落ち着いた。裏を読むと賞金を返還されると、税制上さまざまな問題が噴出するということじゃないかと思う。だったら、川崎フロンターレの来年のシード権を剥奪するか罰金を科せばよかったのだ。6月に迫ったW杯南アフリカ大会だが、5月には日本代表選手23人が発表される。だが、私は代表監督の岡田武史(53)の手腕を買っていない。なぜならば、彼はW杯本大会未勝利である。過去に2度ほど予選を勝ち抜いたに過ぎない。W杯本大会未勝利の監督が「べスト4入り」を目標にしているのだから、笑止千万である。98年のフランス大会でも、彼は「1勝1敗1分け」という珍妙な目標を立てた。それをいうなら、「勝ち点4以上」というべきだろう。「1勝1敗1分け」ということは「負けることが目標」というおばかなメッセージを世界に向けて発信してしまったことになる。百歩譲っても「1つは負けてもいいのだ」というイメージを選手たちに植え付けてしまったのだ。結果は3戦全敗。あのとき、岡田はMF中田英寿(32)を軸にチームを編成した。「FWは誰がいちばん使いやすい?」と岡田が訊き、中田が「城ですね」と答えたのを受けて、「エースは城!エースは城!」と発言してFW三浦和良(42)をメンバーから外してしまった。結果、城は舞いあがっちゃって『エースのJO』なんて本を書き、背番号「11」をつけたフランス大会では、小学生でも入るシュートを外して無得点。帰って来た成田空港でファンから水を浴びせられた。これが南米だったら撃たれてたよ、きっと。今回も岡田は中村俊輔(31)を中心にしたチーム編成を考えている。とすれば、俊輔が最も評価するFW大久保嘉人(27)を攻撃の軸に据えるに違いない。初戦は6/14。カメルーン戦。(2010.02)
#74 カメルーン・オランダ・デンマーク
いよいよW杯イヤー。南アフリカ大会で日本はE組に入り、6/14に対カメルーン
戦(ブルームフォンテーン)、6/19にオランダ戦(ダーバン)、6/24にデンマーク戦(ルステンブルク)が予定されている。岡田武史(53)日本代表監督はあくまでベスト4入りが目標だと強気の発言をしているが、3連敗もあり得る厳しいポッドに入った。ここで、組み合わせを確認しておこう。 ■A組/南アフリカ、メキシコ、ウルグアイ、フランス
■B組/アルゼンチン、ナイジェリア、韓国、ギリシャ ■C組/イングランド、アメリカ、アルジェリア、スロベニア
■D組/ドイツ、オーストラリア、セルビア、ガーナ ■E組/オランダ、デンマーク、日本、カメルーン
■F組/イタリア、パラグアイ、ニュージーランド、スロバキア ■G組/ブラジル、北朝鮮、コートジボワール、ポルトガル
■H組/スペイン、スイス、ホンジュラス、チリ 決勝は7/11、ヨハネスブルク。欧州チャンピオンズ・リーグも佳境に入った。以下、組み合わせ。■A組/ボルドー、バイエルン■B組/マンチェスターU、CSKAモスクワ■C組/Rマドリード、ACミラン■D組/チェルシー、FCポルト■E組/フィオレンティーナ、リヨン■F組/バルセロナ、インテル■G組/セビリア、シュツットガルト■H組/アーセナル、オリンピアコス■優勝候補は、やはり09年バロンドール(世界年間最優秀選手)のメッシ(22)、イブラヒモビッチ(28)、シャビ(29)、イニエスタ(25)といったタレントが揃うバルサだろう。これに、Rマドリード、ACミラン、アーセナル、バイエルンあたりが絡む展開か。ただ、W杯イヤーは選手のコンディション調整が難しい。こうした年は、かつてのリヨンやモナコのような思わぬ伏兵が決勝に残る可能性もある。(2010.01)
#73 川崎Fの首位陥落に思う
まずは、ナビスコ杯決勝のあとのセレモニーで川崎フロンターレの選手の態度が悪かったとして、リーグ・鬼武チェアマン(70)や川渕名誉会長(73)が激怒した件についてひとこと申しあげたい。この日、決勝を戦ったのはFC東京と川崎F。東京のFW平山相太(24)の決勝点などで東京が5年ぶりのナビスコ杯制覇となった。問題になったのは表彰セレモニ―で一部の選手が準優勝メダルを外し、表彰台にもたれかかった。これに激怒したJリーグ首脳。要するに「この不況の中、スポンサーのナビスコ様がこんなに大枚をはたいて下さっているのに、その態度は何だ!」ということだ。多分、貴賓席でビール飲んでタバコ吸いながら試合を見てたスポンサーのお偉いさんが、「何かね、あの選手の態度は!」といったんだろうさ。毎年毎年、ン千万円もくれてやってるの何なんだと。鬼武と川渕は「はいはい、けしからんことで御座いまする。あやつらはすぐに処分いたしまする」といったんだろう。筆者が川崎のサポーターだったとして、川崎の選手がニコニコしてFC東京の健闘を称えてたら、すぐにサポやめるね。負けてんのに悔しくね〜のかよ、と思う。ちなみに筆者は浦和レッズのサポーターである。2003年にレッズが初めてナビスコ杯を制した時のことは今でもよく覚えている。鹿島との決勝戦で、MFの山瀬(28=横浜)がヘディングで先制点を決め時、涙が出た。FWエメルソン(31)が3点目を取った時、また涙が出た。サポーターにとって優勝はそれほど嬉しいことだ。Jリーグ首脳のご両人だって、かつてはサッカー選手だった時期があったはずだ(覚えてないかもしれないけれどね)。だったら、悔しい気持ちを見せた選手を庇えよ。自分たちが不肖な後輩たちの代わりにスポンサーに謝れよ。後輩を責めるのはそれからだ。齢70歳を超えてこの程度なんだから人間の器が分かるってもの。川崎は、準優勝賞金の5000万円を返還するという。そんなことより、せっかく首位を走っていたJ1にも影響が出た。こっちの責任の方が大きいぞ。おい、鬼武健二、川渕三郎!(2009.12)
#72 南アフリカW杯予選!
先月お伝えした南アフリカW杯の南米予選だが、マラドーナ監督(48)率いるアルゼンチンがペルー戦(10/10)を2−1で下し、さらにウルグアイ戦(10/13)を1−0で勝利して、見事に南米予選4位で突破を決めた。マラドーナは「神のおかげだ」といっていたが、この男、ほんとうに神が見えるのかもしれない。5位になったウルグアイは、北中米カリブの4位とプレーオフにまわることになった。ということで、南米からはアルゼンチン(10大会連続15回目)に加えて、ブラジル(19大会連続19回目)、パラグアイ(4大会連続8回目)、チリ(3大会ぶり8回目)が出場を決めた。南アフリカW杯・予選のほかの地域を見てみよう。ヨーロッパは、オランダ(2大会連続9回目)、スペイン(9大会連続13回目)、イングランド(4大会連続13回目)、イタリア(13大会連続17回目)、デンマーク(2大会ぶり4回目)、ドイツ(15大会連続17回目)、セルビア(2大会連続11回目)、スイス(2大会連続9回目)、スロバキア(初出場)が本大会に駒を進めた。北中米カリブからは、メキシコ(5大会連続14回目)、アメリカ(6大会連続9回目)、ホンジュラス(7大会ぶり2回目)が出場。アフリカからは、開催国の南アフリカ(2大会ぶり3回目)をはじめ、ガーナ(2大会連続2回目)、コートジボワール(2大会連続2回目)が出場権を得ている。残りの出場権をかけて、熾烈を極めるプレーオフ。ヨーロッパは11/14と11/18に行われる。C・ロナウド(24)要するポルトガルはボスニア・ヘルツェゴビナと対戦。強豪フランスはアイルランドと対戦。ほかにも、ウクライナ―ギリシャ、ロシア―スロベニアの計4戦がある。大陸間プレーオフは、バーレーン―ニュージーランド(10/10、11/14)、ウルグアイ―コスタリカ(11/14、11/18)。ホーム&アウェイで行われるプレーオフ、最後の最後に笑うのは果たしてどのチームか!?(2009.11)
#71 白熱するリーガ・エスパニョーラ
世界最高リーグといえば、スペイン、リーガ・エスパニョーラだ。昨季はメッシ(22)、イニエスタ(25)、シャビ(29)を擁したバルセロナが優勝。UEFAチャンピオンズリーグとスペイン国王杯も制して3冠に輝いた。一方の雄、レアル・マドリードは、かつてジダン、フィーゴ、ロナウドといったスーパースターを集めて“ロス・ガラクティコス”(銀河軍団)を築いたペレス前会長が3年ぶりに会長職に復帰。さっそく、ACミランから07年FIFA年間最優秀選手賞と欧州バロンドール(年間最優秀選手賞)をダブル受賞したカカ(27)、マンチェスター・ユナイテッドから08年に同じ賞をダブル受賞したクリスティアーノ・ロナウド(24)を獲得。さらには、リヨンからベンゼマ(21)、バレンシアからアルビオル(24)といった若手を獲得。新銀河軍団の誕生を誕生させた。この2チームとも今季絶好調。両雄相まみえるエル・クラシコもさることながら、エスパニョールに移籍した中村俊輔(31)が、彼らと同じリーグでどう戦うのか楽しみだ。気になる南アフリカW杯の南米予選だが、マラドーナ監督(48)率いるアルゼンチンがパラグアイに0−1で敗れ、本大会の自動出場圏内(4位)から5位に転落。国内メディアがこぞって解任報道を繰り返す中、マラドーナ監督は、不仲とされているメッシ(バルセロナ)と会談を持つためにヨーロッパへ出向いたり、ベテランFWクレスポ(34=ジェノア)に声をかけたりとジタバタしてる。この号が出るころには、ペルー戦(10/10)、ウルグアイ戦(10/13)を終えて最終成績が出ているはず。もし、4位以内なら自動的に出場権をゲット。5位なら、北中米カリブの4位とプレーオフを戦うことになる。万が一、この2試合に連敗すると、予選敗退が決定してしまう。アルゼンチンのいないW杯なんて、ものすごく味気ない。4位のエクアドルの結果(コロンビア戦とチリ戦)にもよるが、神の手でも何でも使って(?)、マラドーナ監督の神通力で予選突破を果たしてしてほしいものだ。(2009.10)
#70 本田、開幕4試合連続ゴール!!
先月号で紹介したオランダ1部リーグのMF本田圭佑(23=VVV)が開幕4試合連続ゴールを決めた。欧州主要リーグで日本人の3試合連続ゴールは奥寺、尾崎、中村、小野、平山、高原、森本に続いて8人目。ただ、4試合連続ゴールとなると日本人初である。1000万ユーロ(約13億円)という高額な移籍金がネックになってオフでの移籍は実現しなかったが、シーズン・インした現在、アヤックスやPFVアイントホーヘン、フェイエノールトというオランダのクラブをはじめ、リヴァプール、CSKAモスクワ、パリSG、マラガも興味を示している。本田自身は移籍するにしてもオランダに残りたいという意向だが、どのクラブが“悪魔の左足”を持つ男、本田圭佑を手に入れるのか興味深いところだ。Jリーグに目を転じてみると、鹿島が独走態勢に入った。浦和は泥沼の6連敗で失速。開幕当初は、新監督のフィンケ(61)がMF山田直輝(19)やFW原口元気(18)といったユース世代の選手をトップで起用し、その采配が功を奏して首位を走っていた。しかし、DF闘莉王(28)やMF阿部(28)と一緒に山田まで代表に取られ、その山田が代表戦で怪我を負って帰って来るなどチームバランスを乱された。ビッグクラブの宿命といえばそれまでだが、フロントもよく考えてほしいものだ。別の意味でフロントが頭を痛めているのが、ガンバ大阪だ。FWレアンドロがカタールの金満クラブから狙われているのだ。レアンドロにオファーを出しているのは強豪アルサード。かつては浦和のエメルソン(30)を強奪していったあのクラブだ。今回の移籍が成立すれば、ガンバ大阪は07年マグノ・アウベス、08年バレーに続いて、3年連続でエースを失うことになる。リーグ初制覇した05年オフにもMVPに輝いたアラウージョが、ブラジル名門・クルゼイロに電撃的に移籍している。やはり、日本人ストライカーをきちっと育てるべきなのだ。これはガンバ大阪だけではなく、Jリーグ全体が抱える問題である。そこへ、イタリアでプレーするFW森本(21=カターニャ)がセリエA開幕戦でゴールというニュース。日本代表の2トップは森本と指宿(19=ジローナ)に任せることにしょう。(2009.09)
#69 09−10シーズンが開幕!!
大分のシャムスカ監督(43)がとうとう解任された。7/12のジュビロ磐田戦で14連敗目を喫してはフロントも黙っているわけにはいかなかったのだ。サポーターが歓喜した昨季のナビスコ杯優勝が夢のようである。崩壊のきっかけは九州石油ドームの芝の養生が失敗したという、ほんの些細なことだった。だが、この劣悪なピッチのせいで、攻撃陣の中心であるFW高松(27)とMF金崎(20)、スリーバックの要たるDF深谷(27)がケガで戦線離脱。今季はベストメンバーを組むことができなかった。大分は、決してレッズのように選手層が厚いわけでも潤沢な資金を持つわけでもない。シャムスカが現有勢力の特徴をうまく掴み、粘り強くディフェンスを固めて、相手チームよりも多く走り回っても結果は出なかった。中心選手が2〜3人離脱しただけでチームは崩れてしまうのだ。後任はポポビッチ(42)。オーストリアのグラーツで前日本代表監督のオシムの指導を受けた男だ。オシム譲りのハードなトレーニングで最下位脱出を図りたいとことだが、果たしてどうなるか。さて、いよいよ欧州で09−10シーズンが開幕する。注目なのは、カカ(27=ミラン→レアル・マドリー)、C・ロナルド(24=マンチェスターU→レアル・マドリー)、アビオル(23=バレンシア→レアル・マドリー)、中村俊輔(31=セルティック→エスパニョール)といった世界的な選手がこぞって集まったリーガ・エスパニョーラ(スペイン1部リーグ)である。それから、サンテティエンヌで出場機会に恵まれずグルノーブルに移籍したMF松井大輔(28)やMF稲本潤一(29=レンヌ)がプレ−するフランス1部リーグ、昨季はリーグ優勝に貢献したMF長谷部誠(25=ヴォルフスブルグ)やMF小野伸二(29=ボーフム)のいるブンデス・リーガ(ドイツ1部リーグ)にも注目したい。さらには、セリエAのFW森本貴幸(21=カターニャ)、スコットランドプレミアリーグのMF水野晃樹(23=セルティック)、ポルトガル1部リーグのMF相馬崇人(27=マリティモ)など海外でプレーする日本人選手の活躍にも期待したい。また、1000万ユーロ(約13億円)という高額な移籍金がネックになっているMF本田圭佑(23=VVV)は、今季どこのユニフォームを着るのだろうか。トルコのガラタサライ!? あるいは、カタールの金満クラブ!?それとも、VVVに残留!?(2009.07)
#68 長谷部のフォルクスブルク、本田のVVVフェンローが優勝!
先月号で紹介したMF本田圭佑(23)が10番を背負ってプレーするVVVフェンローが見事にオランダ2部リーグを制した。あわせてリーグMVPも獲得。彼のもとには、来季のV奪還を睨んで名門PSVアイントホーフェンからオファーが届いている。優勝請負人になれるのか、本田!
MF長谷部誠(25)とFW大久保嘉人(27)の所属するフォルクスブルクもブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)で初優勝を飾った。あの強豪バイエルン・ミュンヘンに競り勝っての美酒である。ドイツでの優勝を経験した日本人選手としては、奥寺康彦(57)が名門1FCケルンで優勝した77−78年のシーズン以来の快挙。長谷部のポジションは左サイドやや下がり目のMF。ゲームを演出する“レジスタ”(ミランのピルロが代表的)というより汗をかいてなんぼの“ボランチ”である。ほんとに、あの細い体で大型ドイツ人選手を相手によくぞ戦った。そんな長谷部を尻目に、レッズの先輩でもある天才MF小野伸二(29=ボーフム)は同じドイツの地で輝きを失っている。ドイツで活躍中のMF稲本潤一(29=フランクフルト)がジュニア時代、小野少年のプレーを見て「彼にはかなわない」と思いボランチに転向したという逸話があるくらいに、小野は輝いていた。天才はどうしてしまったのか。99年、日本ユース代表は、世界ユースで準優勝を果たした。この時のメンバーにはMF稲本、FW高原直泰(29=浦和)、MF本山雅志(29=鹿島)らがいた。いわゆる“黄金世代”だ。小野は主将としてこのチームを率いた。文字通り、世界2位のチームは伸二のチームだったのだ。しかし、同じ年のシドニー五輪アジア1次予選・フィリピン戦で小野は“悪質な後方からのカニばさみタックル”を受けて左ひざ靱帯断裂の負傷を負い、即入院。この傷が、小野伸二から天才の輝きを奪ってしまった。大差でリードするゲームの後半に、わざわざ伸二にプレーさせる必要があったのか。主力選手はなるべく交代させ、ケガのリスクを回避すべきではなかったか。ちなみに、このゲームで日本代表を指揮していたのは、02年の日韓共催W杯でMF中村俊輔(31)を代表落ちさせたあのフィリップ・トルシエ(54)である。(2009.06)
#67 フィンケが浦和を変えた
浦和レッズが生まれ変わった。昨季、無冠に終わったおかげでドイツ人監督のフィンケ(61)のもと、キャンプからじっくりチームを仕上げることができたのだ。今季の特徴は、4−4−2のシステム。これで、阿部(27)がDFラインから中盤に戻り鈴木啓太(27)とWボランチを形成。ケガから復帰した三都主(31)も、馴れた左サイドバックのポジションで水を得た魚のように走り回っている。そして、ユースチームでじっくりと育てたMF山田直輝(18)やFW原口元気(17)がナビスコ杯に先発出場。原口は、名古屋戦でJ1史上6番目の年少初ゴールを決めた。彼はアディダス・ジャパンと個人スポンサー契約(新人としては異例)を結ぶなど、将来の日本代表のエースとして期待されている逸材だ。若手の台頭は浦和だけではない。セリエAでプレーするFW森本貴幸(20=カターニャ)は海外生活6シーズン目に入った。身長193センチの身長を生かした大型FWとして期待されているのは元柏ユースのFW指宿洋史(17=ジローナ)だ。現在スペイン2部リーグでプレー。彼らに、オランダ2部リーグで「10番」をつけてプレーしているMF本田圭佑(23=VVVフェンロー)やMF中村俊輔(30)とともにスコットランドでプレーしているMF水野晃樹(23=セルティック)らが加われば、近い将来、史上最強の日本代表ができる。もちろん、2014年のW杯には、現在ドイツでプレーしているFW大久保(26=フォルクスブルク)やMF長谷部(26=フォルクスブルク)あたりがベテランとなって彼らを支える立場になるわけだが、心配なのはDFライン。闘莉王(27=浦和)にはまだまだ元気にがんばってもらうが、もう一枚、クレバーで高さのある、フィジカルの強い若手センターバックがほしいところだ。それと、もうひとつ。こうした、若いうちから海外のクラブでのプレーを経験している選手をコントロールするためには、これまでのような体育会系な代表監督ではダメ。中田英寿(32)のような欧州のモダンサッカーを皮膚感覚で知る男が必要だ。本当に。(2009.05)
#66 ACLの1次リーグスタート!
今季も、ACLの1次リーグがスタートした。Jリーグからは名古屋、G大阪、鹿島の3チームがACLに進んだ。E組に入った名古屋は北京国安(中国)、ニューカッスル(豪)、蔚山(韓国)と、F組のG大阪は山東(中国)、FCソウル(韓国)、スリウィジャヤ(インドネシア)と、G組の鹿島は水原(韓国)、上海申花(中国)、シンガポール・アムード・フォース(シンガポール)とそれぞれ戦う。各組2位以内に入った計16チームが決勝トーナメントに進む。 Jリーグの3チームが入っている組には中東勢がいない。これにより、アウェイで戦う際について回った「長時間のフライトによるストレス」も回避されたわけだ。浦和、G大阪に続き、是非今季もJのチームの優勝を期待したい。さて、注目のW杯アジア最終予選だが、バーレーン(3/28)を1−0で下し、予選突破まであと1勝と迫った。振り返れば、中村俊輔(30=セルティック)のラッキーなFKによる1点を守り切ったゲーム。後半終了間際は、CKのチャンスにもゴール前に選手が上がらず、見方同士でパスを回しあういわゆる「キープ」に入って逃げ切った。日本代表といえば、意思統一が中途半端で「キープ」に入ってるのに勝手に攻め上がる選手がいて、相手にカウンターを食らうような幼いチームだった。その日本代表が「キープ」ができるようになったのだと歓心した人も多いはず。ただ、ゲームを冷静に分析すると、決して楽観はできない。「こんな試合じゃだめだ!」ゲーム終了後、闘莉王(27=浦和)がそういったように、たまたま勝てただけ。俊輔のFKにしても、相手DFにボールが当たってコースが変化した結果の得点。どフリーを外した内田篤人(19=鹿島)を筆頭にシュートの精度が悪すぎる。特に、田中(26=浦和)、玉田(28=名古屋)、大久保(26=フォルクスブルク)の3人は死ぬ気でシュート練習をせよ。さもなくば、W杯ベスト4なんて夢のまた夢だ。(2009.04)
#65 かつてのチリ代表がお手本
ちょっと前の日本代表―オーストラリア代表戦(2/11)を見て確信したことがある。日本代表のあるべきスタイルだ。それはずばり、短いパス回しを基本にコンパクトに守るサッカーである。前線はイングランド代表ルーニー(23)のように小柄ながらDFラインの裏をつくいやらしいFW。大久保(26=フォルクスブルク)であり、田中(26=浦和)であり、玉田(28=名古屋)である。セットプレーの際は、DFラインから闘莉王(27=浦和)と中澤(31=横浜M)が攻撃参加するから、日本代表にはイタリア代表のトニ(32)のような長身FWは要らないのだ。あるいは、サモラーノ(42)とサラス(34)の2トップ(ササ・コンビね)を擁していたかつてのチリ代表がお手本といってもいい。ともかくW杯予選は残り4試合。3/28に迫ったバーレーン戦(ホーム)で、勝ち点3を取ることが先決である。Jリーグがいよいよ開幕した。注目は、昨季よもやの無冠に終わった浦和である。ポルトガルに移籍したMF相馬(27)がチームを離れる際、「我々が引き留めるべき選手とは考えていない」と発言したフィンケ新監督(61)。かつてはドイツのフライブルクという弱小クラブをブンデスリーガに昇格・定着させたフィンケの手腕やいかに!? 昨季、アジアCLを制してマンチェスターUとノーガードの打ち合いを演じ、今年元旦の天皇杯も制してわが世の春を謳歌しているG大阪の首を狙うのは、惜しくもリーグ2位に終わった川崎F、MF小笠原(30)が復活した鹿島、ストイコビッチ監督(45)の戦術が浸透しつつある名古屋あたりか。J2から昇格した広島と山形は正反対のチーム。広島はGK下田(33)をはじめ、MFの森崎兄弟(27)、MF柏木(21)、FW佐藤寿人(26)などJ2降格の際もチームを離れなかったサムライたちが健在なのに対し、山形には有名選手がほとんどいない。まずは、J1のスピードについていけるかが課題だろう。(2009.03)
#64 欧州CLも佳境に
いよいよ佳境を迎えた欧州CL。決勝トーナメントの組み合わせをここで確認してみたい。●チェルシー(イングランド)−ユヴェントス(イタリア)●ビャレアル(スペイン)−パナシナイコス(ギリシャ)●スポルティング(ポルトガル)−バイエルン(ドイツ)●アトレチコ・マドリード(スペイン)−ポルト(ポルトガル)●リヨン(フランス)−バルセロナ(スペイン)●レアル・マドリード(スペイン)―リヴァプール(イングランド)●アーセナル(イングランド)−ローマ(イタリア)●インテル(イタリア)―マンチェスターU(イングランド)ホーム&アウェイ方式で行われる決勝T一回戦は、2/24、25と3/10、11の予定。残念ながら欧州CLへの出場はないが、UEFA杯の決勝Tには2人の日本人選手が出場する。長谷部誠(24)が所属するフォルクスブルク(ドイツ)は一回戦でパリ・サンジェルマン(フランス)、松井大輔(27)が所属するサンテテェエンヌ(フランス)はオリンピアコス(ギリシャ)とそれぞれ対戦する。国内に目を転じると、思い出すのはFIFAクラブワールド杯・プ準決勝。G大阪はマンチェスターUを相手にノーガードの激しい打ち合いを演じた(3−5)。知将・西野朗(53)にはアトランタ五輪での苦い思い出がある。予選リーグでブラジルを1−0で破った(マイアミの奇跡)ものの守備的な戦術に中田英寿(31)や前園真聖(35)らが激しく反発。10数年後、西野はG大阪を超攻撃的なチームに変えた。マンチェのGKファンデルサールを相手にコロコロPKを決める遠藤(28)を見て、中田や前園はどう思っただろうか。さて、今季からJ1下位3チームとJ2上位3チームが自動的に昇降格するため、最後の入れ替え戦となった昨年末の磐田―仙台戦。第1戦(ユアテックスタジアム仙台)は1−1で引き分け、第2戦(ヤマハスタジアム)は2−1で磐田が勝利したため、磐田のJ1残留が決まった。第2戦のロスタイム、これが決まれば仙台が昇格というシュートを磐田のGK川口(33)が顔面で止めるというドラマチックな結末。古豪東京Vは、またもJ2降格となってしまった。(2009.01)
#63 IFAクラブワールドカップ
去る12/11からスタートしているFIFAクラブワールドカップJAPANも、この号が出る頃にはちょうど準決勝。ということで、遅ればせながら出場チームを紹介してみよう。マンチェスター・ユナイテッド(UEFA)、ガンバ大阪(ACF)、アルアハリ(CAF)、アデレード(AFC)、パチューカ(CONCACAF)、リガ・デ・キト(CONMEBOL)、ワイタケレ(OFC)の7チーム。優勝候補はといえば、やはりシードで準決勝から登場する欧州王者のマンチェスター・ユナイテッドと南米王者のリガ・デ・キトだ。G大阪はアデレードとワイタケレの勝者と対戦してこれに勝てば、12/18にマンチェと対戦できる。昨季、この大会でACミランと対戦した浦和の再現なるか!?
さて、W杯アジア予選・カタール戦を圧勝(3−0)した日本代表。これで解任の噂も吹き飛ばた岡田武史監督(52)だが、気になるのは中村俊輔(30)の試合後のコメント。「みんなオシムさんのいうことがやっと理解できてきた」おいおい、監督は誰だ!?
うがった見方をすれば「これはオシムじゃないとW杯は勝てないですよ」という俊輔のメッセージであり、さらにいえば多くの代表選手の総意と考えていい。岡田武史という男は、自分のことを「岡ちゃん」と呼んだ選手は二度と代表には呼ばない。そんな頑固者でありプライドの高い男が俊輔のメッセージをどう受け止めるかに注目したい。続いて、欧州組の近況。ドイツ・ブンデスリーガは長谷部(24)のヴォルフスブルクは8位、稲本(29)のフランクフルトは12位、小野(29)のボーフムは16位。フランスのエール・ディビジは松井(27)の所属するサンテティエンヌが最下位(20位)。森本(20)のプレーするイタリア・セリエAでは、彼が所属するカターニャは7位と健闘中。俊輔と水野(23)のセルティックはスコットランド・プレミアリーグの首位を、本田(22)の所属するVVVもオランダ2部リーグの首位をそれぞれ独走中!(2008.12)
#62 カタール戦に進退!?
あのアルゼンチンの英雄、ディエゴ・マラドーナ(47)がアルゼンチン代表監督になるというニュースには驚いた。いくら英雄だとはいえ、監督経験のない人物が、いきなり代表監督とは……。W杯南米予選でアルゼンチンはパラグアイ、ブラジルに次ぐ3位。上位4チームが出場権を獲得する(4位チームは北中米カリブ海地区4位とのプレーオフに回る)ため、W杯でのマラドーナの雄姿を見ることができる可能性は大。まずは、ブラジル代表ドゥンガ監督(45)との顔合わせが楽しみである。アルゼンチン―ブラジル戦は09年の9/5です。さて、日本代表のW杯アジア予選・カタール戦(アウェイ)が、11/19(水)に迫っている。アウェイという厳しい環境ではあるが、欧州でプレーする中村俊輔(30)や長谷部誠(24)、松井大輔(27)らの移動時間が少ない中東での開催は不幸中の幸いだ。カタール代表には、元・浦和で得点王にも輝き、その後カタールのクラブに移籍してカタール国籍を取得したあのエメルソン(29)もいるが、彼はU−20ブラジル代表での代表キャップがあるため、FIFA規定によりカタール代表としてプレーすることはできない。エメが相手チームにいたら、それこそ一大事だった。ただ、よもやこのゲームで負けるようなことがあったら、岡田監督電撃解任もあり得る。カタール戦のあとは、年明けの2/11(水)のオーストラリア戦(ホーム)、3/28(土)のバーレーン戦(ホーム)まで時間が空くため、新しい監督でチームをフィットさせる余裕があるのだ。そこで密かに囁かれているのは、オシム(67)総監督+ストイコビッチ(43)監督というプランだ。オシム総監督というのは、当然彼の健康に配慮してのこと。愛弟子ストイコビッチならばオシムの意向を十分にくみ取ることができる。何よりも、一緒にプレイしたことがあり、ストイコビッチに対するリスペクトも大きい選手が日本代表には多いのだ。そのほか、鹿島のオリヴェイラ監督(57)や大分のシャムスカ監督(43)の名前が挙がっているが、負ければ即クビ。サッカーチーム、とりわけ代表チームの監督は思いのほかタイトな職業である。(2008.11)
#61 古豪・ジュビロ磐田、降格の危機
まずは、Jリーグの2チームがベスト4に残ったACL(アジア・チャンピオンズ・リーグ)から。前年度王者の浦和を準決勝で下したG大阪がアジア・チャンピオンに輝いた。さて、この時期になるとJのサポーターたちを悩ませるキーワードはずばり「J2降格」である。 レギュレーションを確認しておくと、J1の17位と18位のチームはJ2に自動降格。逆にJ2の1位と2位のチームは自動昇格。そして、J1の16位とJ2の3位がホーム&アウェイ方式の入れ替え戦を戦う。この場合、第2戦はJ1のチームのホームゲームになるというアドヴァンテージはあるものの崖っぷち感は否めない。そして、名門・ジュビロ磐田もJ2降格圏内の崖っぷちに今いる。古豪たる浦和や東京VもJ2落ちを経験しているが、90年代には鹿島と並んでJを牽引していた磐田に何が起こったのか!?かつては、JリーグのMVPを4人(ドゥンガ、中山、藤田、高原)、得点王も3人(中山が2回、高原1回)輩出した名門チーム・磐田の凋落は、山本昌邦(50)を監督に迎えた時から始まった。03年と04年のゼロックス・スーパーカップ優勝を除けば、磐田は03年の天皇杯優勝以来、タイトルから遠ざかっている。そう、山本こそ磐田から勝つイメージを遠ざけてしまった張本人なのだ。山本に続くアジウソン(40)、内山篤(59)と監督にも恵まれず、とうとうあの元・日本代表監督ハンス・オフト(61)を招聘した。オフトは応急処置だとして、やはり黄金時代に指揮を執った桑原隆(60)を呼び戻すべきだろう。ともかくJ1残留が目下の課題。代表チームの正GK川口(33)をJ2でプレイさせてはいけない。さて、J2は広島がぶっちぎりの優勝を果たし1年でJ1復帰。残りの椅子を、湘南、山形、仙台、鳥栖で争う。C大阪は残念ながら来期もJ2濃厚……。(2008.10)
#60 アルゼンチンが北京五輪を制す
ブラジルがまたも五輪の金メダルを逃した。優勝したのはライバルのアルゼンチン。北京でメッシ(21)やリケルメ(30)がキレキレのパフォーマンスを披露している傍らで、ブラジル代表ロナウジーニョ(28)は明らかにコンディション不良。ぼろぼろだった。結局、ロマーリオ(42)もそうだったけど、ロナウド(31)もロナウジーニョも、一度大金を手にしたブラジル人は、もうあくせくサッカーなんかしたくないのだ。さて、いよいよW杯アジア最終予選がスタートした。9/6(土)にアウェイで初戦バーレーン戦を戦っている日本代表は、10/9(土)のキリンチャレンジ杯(ウルグアイ戦)をはさみ、一気に7連戦に突入する。各グループ2位が自動的に出場権を獲得、グループ3位同士が大陸間プレーオフ出場(ラスト1)をかけて戦うこの予選、日本代表の日程を確認してみたい。●10/15(水) ウズベキスタン戦(H)●11/19(水) カタール(A)■2009年●2/11(水) オーストラリア(H)●3/28(土) バーレーン(H)●6/6(土) ウズベキスタン(A)●6/10(水) カタール(H)●6/17(水) オーストラリア(A)そして、初戦のバーレーン戦で召集されたメンバーは次の通り。■GK 川口能活(32=磐田)/楢崎正剛
(32=名古屋)/西川周作(22=大分)■DF 中澤佑二(30=横浜M)/高木和道(27=清水)/田中マルクス闘莉王27=浦和)/駒野友一(27=磐田)/阿部勇樹(26=浦和)/長友佑都(21=東京)■MF 中村俊輔(30=セルティック)/稲本潤一(28=フランクフルト)/遠藤保仁(28=ガンバ大阪)/中村憲剛(27=川崎)/松井大輔(27=サンテティエンヌ)/今野泰幸(25=東京)/長谷部誠(24=ヴォルフスブルク)■FW 玉田圭司(28=名古屋)/巻誠一郎(28=千葉)/佐藤寿人(26=広島)/田中達也(25=浦和)。加油! 日本!!(2008.09)
#59 南アフリカへの道
南アフリカW杯アジア3次予選で、日本代表は3勝1敗1分けの勝ち点11でグループリーグを1位で通過。最終予選に進出した。アジアに与えられた本戦出場枠は「4」または「5」。南アフリカ行きのチケットを争って、いよいよ9月から最終予選が始まる。ここまで勝ち残っているのは、オーストラリア、カタール、日本、バーレーン、韓国、北朝鮮、サウジアラビア、ウズベキスタン、イラン、UAEの10チーム。各国がそれぞれ5チームずつ2つのリーグに分かれ、各リーグ2位までに入れば自動的にW杯本戦出場権を獲得。そして、各リーグ3位同士がプレーオフを行い、さらにその勝者がオセアニア地区1位との大陸間プレーオフにまわる。リーグ戦で最低でも3位に食い込めば首の皮一枚つながるわけだが、ま、2位以内に入ってすっきり南アフリカへ行ってほしい。さて、熱戦が繰り広げられた「ユーロ2008」。ダークホースとなったのは、あのヒディング(61)率いるロシアである。準々決勝ではヒディングの母国オランダを破ってしまった。ファンバステン監督(43)も「なぜ負けたのか分からない」と苦笑いする結果となったが、ヒディングはすげー監督なのではないか!? 98年のW杯フランス大会ではオランダ代表を率いて4位、02年にはW杯日韓大会で韓国代表で4位、06年のW杯ドイツ大会ではオーストラリア代表でベスト16への導いた。あのオシム(67)をも軽くしのぐ実績である。そんなヒディングに日本代表をまかせてみたい気もするが、元・韓国代表監督を迎えるだけの度量が日本サッカー協会にあるのか。あるとはとても思えないが……。さて、先日、サッカーの王様・ペレ(67)が車上で強盗に遭った。相手がペレだと気づいた何人かは金品を盗まずに立ち去ったという。ペレから金を盗むことは、ブラジル人にとって教会からマリア像を盗むことと同じなのだ。ひるがえって、わが日本では、長嶋茂雄宅に泥棒が入ったというニュースをたまに聞く(ちゃんとアコムしてなかったのか)。そういえば南米では大事な場面でPKを外したり、OGをしてしまった選手の家が燃やされたり、家族が嫌がらせを受けたりする。日本では城彰二(33)が空港で水をかけられたことがあったが、せいぜいその程度。まだまだ強豪国ではないということか。(2008.07)
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