2001年1月27〜28日
埼玉県中学高校強化合宿(狭山智光山体育館にて)

 大雪の降る中、熊田先生をお迎えして、県内の中学・高校の強化指定選手
と指導者に対する強化合宿+指導者研修会が行われました。
 今回は、YONEX熊田道場でおなじみの熊田章甫先生を迎えての合宿で、
どちらかというと、指導者研修会の色が濃く、選手(特に中学生)にとっては、
講義が多かった分だけ、少しものたりないようでした。
 内容としては、前衛のポジション取りが中心で、選手の位置の悪さ(なんと
なくポジションを取っている)と、基礎的技術の低さを指摘され、高校生をモデル
にするはずが、モデルにならずにそちらの矯正が中心になってしまいました。
 講習内容は、勘とか経験に頼らないで、できるだけ理論的に、視覚で確認
できるポイントを指示して、わかりやすく説明していました。
 細かい講義の内容については、企業秘密の部分が多く、残念ながら掲載
出来ない部分があります。(埼玉県強化のために活用させていただきます)。
 親の付き添いで行ったはずだったのですが、しっかりトレーナーをしてきました。
 初日は「じゃあお願いします」といきなり言われたもので、さすがに厳しく、
思ったことの半分も表現できず、ちょっとヘコんでしまいました。
〜指導内容の一部〜
 ボレーについて
 ポジショニングの基本(目で見て理解しやすいように)
 ・1/3理論(コートを3分割してポジション取りを考える)
 相手後衛の位置によって、ネットを前衛の範囲(3,7m)、後衛の範囲(3,7m)、
死角(3,7m)に分けて展開していく。
 その基本位置から「攻める」「守る」を判断し、後衛のストロークタイミングに
併せてポーチに入る。
 後衛の基礎的練習 
 後衛は、常にボールと相手前衛が視野に入った状態で打つことを考える。
 前衛の動きを出来るだけ最後まで見て、反対方向へ打つ練習等)
 +高いロブが確実に打てるように
  ※後衛も前衛の練習が必要(前衛の立場に立って考えてみる事と、ゲームの
  中では、前衛と後衛の区別はない)
  等

 2001年1月17日(水)

第1回アミノ酸スポーツ医科学研究会

〜会長挨拶(小林寛道・東大教授)〜
 疲労回復、免疫力の低下防止、筋・腱の故障に対する回復の促進、体調
維持等を目的とした食生活の改善の中で、栄養+∂(アミノ酸等)の補給は、
トップアスリートだけでなく、広い意味でのスポーツ愛好家、身体障害者、生活
習慣病の予防、高齢者スポーツのコンディショニングなど広い範囲に活用でき
ます。
 21世紀のスポーツパフォーマンス向上を目指し、「アミノ酸」の効果について
の基礎的な研究を進める。
 という名の下に「味の素」の協力(アミノバイタルの宣伝活動だと思います)
で、上記の研究会が発足しました。
(と言うような感じの挨拶がありました。)

〜記念講演〜
1 筋肉と遺伝子、アミノ酸の関係について(丸山公明:明大教授)
 遺伝子とタンパク質のつながりについてを説明し(ゲノムが・・・・・)、遺伝子
操作により、オリンピックアスリーツが作れるのか?等の話をしましたが、
ちょっと聞く手側(すいません私です)の知識不足で、理解できませんでした。
2 アミノ酸と栄養生理(馬渡一徳:味の素研究所)
 アミノ酸摂取の効果
 ・骨格筋の増量
 ・運動エネルギーの保持(運動持久力増加効果:BCAA)
 ・感染(風邪等)に対する抵抗力の改善
があげられる。
 特に興味深かったのは、アミノ酸の生理機能は、肝細胞に直接効くとのこと
 特に、グルタミンとアラニンは、事前摂取によりアルコールの分解に効果が
認められる(きっと二日酔いに効果があります!)とのことでした。
 酒を飲む前にアミノバイタル(か味の素)をお試しあれ!
3 筋肉の疲労回復とアミノ酸について(小林寛道:東大教授)
 アミノ酸の摂取により、筋疲労の回復が早くなる。特に
 ・日頃栄養状態のあまりよくない者
 ・運動の経験の少ない者
に効果が良く現れる(らしい)。
通常回復に2〜3日かかるが、摂取により1日過ぎると回復にはいっていく。
4 高齢者のアミノ酸補給について(杉田正明:三重大教授)
 高齢者の健康状況改善のため(脳卒中の死亡率が高かった)、朝夕に
アミノ酸(アミノバイタル)を摂取させると、血中のコレステロールが低下した。
 生活習慣病に対して、アミノ酸は効果がある(ただし、適度な運動の継続だと
より高い結果が得られた)。
 食生活の改善(アミノ酸の摂取等)+適度な運動の継続は、生活習慣病の
予防に多大な効果がある。
とのことでした。
 講演時間が短く、質疑応答も無いまま会が終了してしまい、ちょっと物足り
ない会でした。(でも、アミノバイタルはしっかり頂いてまいりました!)
 トレーナー養成の研修会でも、アミノバイタルは筋繊維(及び腱)の補修に
効果があると言っていたので、筋肉・靱帯等を故障している人は、試してみる
と良いでしょう。

2001年1月14日(土)

平成12年度日本体育協会公認アスレティックトレーナー研修会

                                品川プリンスホテルにて

「ACL(前十字靱帯)損傷に対する最近の知見−非接触性損傷を中心として」

                                   福林 徹(東京大学)

 スポーツ外傷における、非接触性の前十字靱帯損傷についての知見という題
で講演がありました。
〜内容〜
 前十字靱帯(ACL)損傷
発生頻度  10万人あたり 38〜50人(1年間)
 スポーツ別
 スキー     70/10万人/1日
 アメフト    60/10万人/1日
※トップアスリートに多い(復帰に半年以上かかる、100%に戻りにくい)
※女子の比率は男子の3倍
 原因
 1 コートサーフェースの問題
 2 技術(フォーム等)
 3 解剖学的な問題(notch、width、tibial shope)
 4 女性ホルモンの関与
 5 筋力と筋協調性
※特に女子に多いのは、上記の原因の中でも筋協調性に問題がある。
 大腿四頭筋(クアドラセプス)と大腿二頭筋(ハムストリングス)の比の差
(伸筋と屈筋の力の発揮の比がおかしくなっている)によって部分的に強い力
が加わって、ACLが断裂してしまう。
 これは危険を察知したとき(ジャンプでの体勢の崩れ、切り返しでの外反姿勢
など)に、大腿四頭筋のみに火事場の馬鹿力が働くためと思われる。
 ACL損傷の予防法
 予防のためには、拮抗筋の同時収縮が必要になる。
1 大腿四頭筋(伸筋)と大腿二頭筋(屈筋)の協調性の向上
2 神経筋反応を考慮したplyometric系のアジリティ・ドリル
3 正しいジャンプや切り返し動作の習得
4 ?(間に合いませんでした)
 治療法
1 保存療法
  筋力と反応性でカバーする。
2 保存的治癒療法
  ファンクショナル・ブレース頭を用いて適切なトレーニングで、損傷靱帯の
治療を図る。
3 手術療法
  一時的縫合、B−T−B(膝蓋靱帯)での再建、ST/G(半腱様筋)での再建
  ※日本では、ST/G再建がメジャーだそうです。 
その他
 ACL損傷での神経筋の役割
 腱側に比べて患側の筋出力の低下
 →筋力が戻っても、患側に何らかの抑制がかかっているため、反応性に問題
  がある。
 ※ハムストリングス系の反応時間に遅れ→戻らない
 筋力だけでなく、神経系もあわせたリハビリが必要
 →加圧式トレーニングが有効?
〜シンポジウム〜
 「シドニーオリンピックにおけるトレーナー活動」と題して、本部トレーナーの
蒲田氏(横浜スポーツ医科学センター)、陸上トレーナーの岩本氏(ミズノ)、
シンクロトレーナーの白木氏(筑波大)、テニストレーナーの村木氏から、
シドニーオリンピックのトレーナー活動についての報告がありました。