Final Fantasy VII における古典的資格の否定

序論

スクウェア(現、スクウェア・エニックス)が1997年に発表したゲーム、Final Fantasy VII (以下 FF VII) について述べる。

FF VII は、古典的資格を完全に否定する物語である。

主論

主要登場人物四名について、その資格を明らかにする。エアリス、クラウド、ルーファウスおよびセフィロスの四名である。また、FF VII において古代種(あるいはセトラ)とジェノバは、古典的物語における「神」に相当する。

まず、エアリスは明らかな古典的資格者である。エアリスの母親は古代種の子孫であり、父親は天才科学者である。さらにエアリスは、古典的資格に付随する「世界を救う為の実力(ホーリー)」を持っていた。が、セフィロスに殺される。古典的資格者の第一の否定である。

次に、クラウドは「資格を否定された人間」である。クラウドは当初、「ソルジャー1st」という資格を有しているかに見えた。この「ソルジャー1st」という資格は、古典的資格には及ばないものの、それなりの効力を持っている。よって、クラウドは冒険することが可能なのである。が、「ソルジャー1stである」というクラウドの記憶は偽りであった。物語後半において、クラウドは全くの無資格者あるいは落伍者だと明かされる。精神失調から回復したクラウドは、古典的資格に頼らず自己の意思のみで冒険を続ける、と決意する。これは、二重の意味での古典的資格の否定である。古典的資格を強制的に剥奪され、続いて、自分の意思で古典的資格を拒否するからである。

続いて、ルーファウスは古典的資格者である。ルーファウスは、世襲により「多国籍企業の若社長」という地位を得た。この資格の内容は、やや現代的である。ここでは「多国籍企業の若社長」という地位を古典的資格の範疇に含めるとする。ルーファウスは、ウェポンをシスターレイで倒そうとした。ルーファウスは古典的資格者の権利を行使して、世界を救おうとしたのである。しかし、ルーファウスはウェポンの前に敗れ去る。これは、古典的資格の否定である。

最後に、セフィロスは明らかな古典的資格の有資格者である。セフィロスはジェノバの遺伝子を持ち、父親が優秀な科学者であり、母体も優秀な科学者である。セフィロスはメテオで世界を変革しようとした。セフィロスは古典的資格者なので、その権利を持っている。しかし、無資格者のクラウドに殺される。ニブルヘイムでの事件を含めれば、クラウドは二度セフィロスを殺している。古典的資格者であるセフィロスは、無資格者に二度否定されるのである。

結論

スクウェアが古典的資格および古典的資格者を否定して訴えたかったことは、以下の通りである。

「冒険や変革は、古典的資格を有していなくても可能である」
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