アルファロメオ156 2.0セレスピード(左ハンドル)

アルファロメオ156 2.0セレスピード(左ハンドル)・外装=赤

購入方法〜納車後私情インプレッション

【私】

会社員・男・33歳・旧東京都民・妻有り・子供無・B型



【車暦】

BMW320iと325iと、ここ10年根っからのドイツ車信仰主義者だった。ド
ライビングフィール最優先にて車選びを行なってきた。BMWは本当にいい車だっ
た。最近のラグジュアリー方向には疑問を感じる。



【156購入動機】

2000年11月、首都高速上にて325i自爆。ほぼ全損。代替車として、かねて
からデザインが気に入っていた156検討。



【購入までのプロセス】

アレーゼ(正規代理店)3店舗にて見積り。値引き率は5〜10%が相場。左ハンド
ルタイプということと、2001年度モデル導入の為、在庫処分を急いでいる情報を
掴み、時間をかけて強気で交渉を行なう。その結果、あるアレーゼから値引き64万
円+CDチェンジャーの回答。もちろん3年間の保証(1年通常保証・2年間追加保
証)付。さらに粘って借入金利1.9%(当時3.8%)。営業マンのボーナス年末
査定期間と在庫処分期との相乗効果でなかなかの条件を引き出した。

 【左ハンドル選択動機】

自動車原産国ハンドル位置にこだわりがあるから。そもそも原産国の設計段階におい
てメイン開発はその国ハンドル位置にしたがっているので、エンジンバランスや使い
勝手が良いはず。(BMにおいてはエンジンの傾きが左H用になっている。)

前の2台とも左ハンドルあって、慣れているから。

【交渉のポイント】

@突然ショールーム見学に行かず、事前に電話連絡をいれて店長クラス(決定権のあ
る人)を確認した上、その方と訪問日時の予約をする。(→相手には、購入意欲の高
い客がくる。と思わせる事ができ、またこちらも決定権者と直接交渉できるので結論
が早い。ただし交渉技に自信のない方は、相手に押し切られる危険性があるので、営
業マン慣れしている友人等に同席してもらうのがベスト。)



A購入意欲剥き出しでも構わないが、「別にこの店でなくても良い」姿勢を見せるこ
と。相手に詰め寄られた時は、「実は他店でも見積りを取っておりまして、お電話い
ただく度に、有利な条件をご提示いただくもので・・・。正直決めかねています。や
はり一番良い条件で購入したいですからね。」等その場で結論を出さないこと。競合
店の店名は言わないこと。(営業セミナーで、交流がある為、情報を共有化されてし
まい、こちらの有利に運ばないケースが多い。)国産車を同時検討しているとは決し
て言わない事。何故ならアルファ購入者はあまり国産車と比較検討しない。あえて言
うならフランス車。



B営業マンに対して、傲慢な態度や言葉使いには気をつけること。こちらの態度は、
腰が低いがしっかりとした自己判断のできる人という印象与えるように。いくら成績
重視のセールスマンでも不愉快な客には良い条件を提示しない。購入後もお付き合い
をするので、是非気をつけて節度ある強気な交渉を。



【納車時期・現走行距離】

発注後約2週間後納車(2000年12月中旬)・走行距離約8,000km(20
01年4月29日現在)



【今までのトラブルその他】  ※リコール対応車の為、セレスピード構造にいまの
ところ問題なし。

●納車時より運転席側ドアのチリが5mmほどズレている。→車体差はあるがよくある
こと。対処せず。

●納車時からダッシュボード廻りにタッチアップ個所発見(キズを隠す同色ペンキ塗
装を施す方法)。

→ディーラーからフィアットオートジャパンにクレーム申し立てをしてもらったが、
拒否され現在直接交渉を試みようとしている。

●1ヶ月点検時ガスケットよりエンジンオイル漏れ。→ガスケット取替えにより完
治。

マイナートラブル

助手席ドア下部より風が進入する。→ディーラークレーム対応。ドア廻りゴム類取替
え予定。

サンバイザー付近よりキシミ音。→ディーラークレーム対応。完治せず。…等いろい
ろある。

トラブル面の結論

内装や細かい部分については、気になる個所が多すぎて「別にどうでもいいや」と思
えてきた。イタリアの国民性からみれば「走りゃいいんだろ」的感覚なので、そのつ
もりで乗った方が気が楽。ドイツ車から乗り換えた私でさえそう思うのだから、国産
(特にトヨタ)から乗り換える方はショックを受けるだろう。これはディーラーより輸
入元のFAJに問題あり。電話での対応も悪く、品質管理にうるさい日本人に合わせ
た輸入時の検査を怠っているとしか思えない。今後の改善を望みたい。



【一言で156TSセレを表現】

美人でSEXも好き。ただし性格が悪い。自分の女にすると苦労しそう。

   解説《自慢の女で見せびらかしたり、SEXを楽しむ分なら良いが、惚れてし
まうとあれこれ気が多いので苦労する。》

実論《デザイン・操縦性は良いが、所有続けるといろいろマイナートラブルや機会の
耐久性等で苦労する。》



【燃費】

高速=11〜12Km/L   一般道=9 Km/L前後   

※     但し、エンジン音を聞きたいがために、つい1速低いギアを使ってしまうの
で、実際は−1Km/L位。



【デザイン】

好き嫌いは別として、やりすぎ感が楽しく、恐ろしく完成されたデザイン。私的だが
昔の美大関係の友人に意見を求めたところ、多くは「女性的な美しさの中にも、力強
さを感じる絶妙なデザイン力」と絶賛していた。デザインの玄人、素人問わず好印象
のめずらし形といえる。確かに見た目は良いが・・・・・



【注目度】

156は、日本導入から約4年経つかと思うが、いまだに都心通行中に隣の車から熱
い視線を感じたり、信号待ちをしていると、しげしげと観察されたり、突然、見ず知
らずの方に「どうですか?」と質問されたり、依然注目の高さがうかがえる。車の持
つオーラとアルファブランドをひしひしと感じてしまう。BM時代と比べて唯一の利
点でもある。



【エンジン】

車雑誌は良く書き過ぎ(広告車チューンでもしているのか?)。正直まあまあの出来
と言ったところ。無論国産2Lクラスとは比較にならない位、良く回り、レスポンス
も良いが、エンジン回転の表現手段(設定)が子供じみている。奥深さを感じず、
上っ面だけのわかり易さだけの味付け。BMやメルセデスの乗り換え組は雑誌を信用
すると拍子抜けする。アクセルを踏むとグワっと前に出ようとする下品さは、一昔前
のマークUのよう。雑誌の記事である主婦が「信号ダッシュで負けたことがない」との
コメントを読んだ事があるが、所詮このレベル。

しかし、回して楽しいエンジンには間違いなく、完成させたエンジンと言う気がしな
いのでいろいろチューンアップをしたくなる気持ちが良く分かる。高回転で回さない
と楽しくない。



【マフラー】

ノーマルはあまりにも車の個性を消し過ぎる位静か。この車でマフラーチェンジをし
ないのは、アルマーニのスーツを着て靴は流通センターの2000円の革靴という位
バランスが悪い。検討中の方は最初から交換前提に検討することが望ましい。私はア
ルファレーシング製に交換した。吹き上がりやサウンドはいくらか良くはなったが期
待した高音演出がダメ。費用からすれば(商品5.5万円位)まあまあか。



【ミッション】

セレスピードシステム(シーケンシャル)は油圧にてクラッチ操作を行なう為、この
オイルは定期的(メーカー側は2万Km毎の交換推奨)に交換が必要になる。今のと
ころ皆が期待する故障はない。操作性においては、細かい点に目をつぶれば、まあま
あの出来栄え。例えるとシフトアップは免許取って半年位の人が一生懸命やってる感
じ。一方シフトダウンはダブルクラッチ踏んだり楽しいギミック。面白くて、必要も
ないのについシフトダウン操作してしまう。欲を言えば、純粋なマニュアルとは違う
ので細かいクラッチ操作ができないのがもどかしい。オートマ免許の方、また我が家
のような妻がオートマ免許の方にはおすすめ。メーカーに望む改良点は、渋滞時ス
トップ&ゴーのギクシャク感解消とスムーズなシフトアップ。



【操作性】

ギアアップダウンのメイン操作はシフトノブと思って間違えない。ハンドルに付いて
いるボタンは操作性悪し。今年はF−1タイプ同様のハンドル裏の羽根型レバー操作
システムになるという。私は換えられる物なら換えたい。

ハンドリングはFF車にしては良い。クイック反応のハンドリングは長距離乗ると疲
れるという面もあるが、ちょっと切ると鼻先が敏感に反応する、とても楽しい操縦感
覚。その反面小回りはまるで利かない。ハンドルへのキックバックも激しい。200Km
/hを超えるスピードは苦手なよう。そこそこのスピード(120〜160Km位)で
走行する前提でつくられたようだ。



【サスペンション】

左ハンドルは右ハンドルの「なんちゃってスポーツサス」ではなくイタリア本国仕様
のやんわりした味付け。車高も右ハンドルに比べると約2cm高い。ゆったりとした足
回りも悪くなかったが、どうも見た目の腰高感が気に入らずスプリングにアルファ
レーシング製(商品38000円位)を組み込む。その結果、車高は約3cmダウンし、
スタイルは良くなったが、通常走行においてはゴツゴツし、カーブでは期待に反しあ
まりシャープに曲がらなかった。当たり前か。



【ボディー剛性】

良くなったと言われるが、それは所詮昔のアルファと比較しての話。現代ヨーロッパ
車の中では下レベル。私なりに言えば7年落ちのBMくらい。剛性は期待しない方が
賢明。



【ブレーキ】

昔試乗した、右ハンドルはブレーキホースにかかる油圧のせいかとってもスポンジ
−。左ハンドルは制限速度内では過度に敏感反応するのに、高速走行時緊急停車を試
みると制動距離が長い。スポーツカーではなくファミリーカークラスのレベル。皆が
ブレーキシステム交換を薦めるのは正論。



【エクステリア】

これまたマニア受けする巧みなデザイン。左ハンドルでは、メーター類はホワイト、
シート地はベルベット等やや右ハンドルとは異なる。ただし質感はそもそもその概念
を持たない国民性に期待するのが間違い。イタリア人はこれで良しと思っているの
で、乗る方も同様の理解が必要。



【居住性】

運転席、助手席のヘッドクリアランス等は快適だが、サポート性はない。長時間の運
転時は決まって腰痛になる。後部座席は175cm以上の方は頭がリアウィンドーにぶつ
かるため、腰をずらしだらしない着座を余儀なくされる。はなっからそんな事はどー
でもいい、とデザイナーは考えたはず。大の男を4人も座らせないような優しい配
慮。女性なら問題なし。これも計算か。



【ヘッドライトやテールランプの問題】

ヘッドライトは夜間、恐ろしいくらい前面を照らさない。夜は暗くてボディーライン
が美しく見えないので、あまり乗らないで、というデザイナーのメッセージを感じる
ようになってきた。それにしても安全面問題あり。同様テールランプも左右の端一箇
所づづ申し訳ない程度の明かりが燈る。蛍の光を口ずさみつつ、ああ安全って何と考
えるこの頃。



【総 括】

これを読んだ方は、やっぱりやめようと思う方と、面白いね購入してみようと思う
チャレンジャーの2タイプにはっきり分かれると思う。少しでも悩まれた方は、購入
を見送った方が賢明。これを読んでもあのデザインに惚れた方は、是非購入する事を
お薦めする。そして共に悩み、共に快楽を味わおう。それは上記にあった通り性格の
悪い美人を自分の女として選択した自己責任であり、惚れた弱みでもある。

良く言えば味のある生き物のような工業製品であり、悪く言えばナマクラな見た目だ
けの物体である。この未熟な車をレベルアップする楽しみはイタ車マニアに共通した
思考である。良いことは自動車雑誌を読んで勉強し、悪いことはこの文章を参照して
いただけたら幸いである。

最後に輸入元のFAJには、インポーター責任とサービスの向上を願いたい。
「ディーラーについてのアンケート」など購入者に求める前にしっかりとした整備点
検を行い、日本に合わない個所は「イタ車だからね・・」と呪文を唱える前に取り替
える位の当たり前の処置をしてからにしてほしい。購入検討中の方は初めからこのイ
ンポーターの持つ低レベルを認識しておけば、あまり腹立たし目に合わずに済むだろ
う。

 悪口ばかりのようで読みにくいかもしれないが、事実は事実で是非皆さんに知って
いただきたい。

私が156を採点すると、90点。つまり気に入っている。


以上


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