スズキ・ワゴンR 初代
| 車種:スズキワゴンR 初代 年式:平成7年式(初期、俗に言う1型) グレード:ターボRT−S トランスミッション:5MT 駆動方式:FF 色:ダークグリーン2トーン タイヤ:ダンロップルマン(サイズは純生) 購入時期、方法:平成11年秋、中古 購入後の走行距離:およそ4000キロメートル 平均燃費:リッター当たりおよそ14キロメートル 状態:エンジン、サスその他基本的にノーマル 初代ワゴンRの5速車の試乗レポートが非常に少ないので マニュアルの免許をお持ちで、これからスズキのマニュアル車 の購入を検討されている方に参考になればと思います。 ここでは主に走行感覚と快適性、荷物の積載性などの実用面を 中心にお伝えします。 まず何と言ってもマニュアルのフィーリング。クラッチは 比較的軽く、割とペダルの奥のほうで繋がってしまいます。 そのため初心者はクラッチペダルを早く上げてしまいギクシャク してしまうかも知れません。特に発進時は慣れないと回転がすぐ 下がりエンストを起こす可能性があり、更に坂道での発進は 慣れるまで相当苦労します。おまけにターボ車ですから軽トラック などのようにやたらアクセルを吹かして繋げようとすると急発進 してしまいます。ただ、私はキャリィなどほかのスズキ車の マニュアル仕様も若干運転した事があるので申し上げますが、 経験上スズキのマニュアル車は全体的に発進時のミートが神経質 な傾向がありますし、何分中古なので私の車特有の性質なのかも 知れません。 またスタートダッシュのノロさはスズキ車全体の欠点で、この 車も例に漏れずロー、セカンド時は前の車からだいぶ離れてしま います。別に動かないわけではありません。アクセルを踏み込めば それなりに機敏にダッシュしますが何しろ騒音が激しく荷重移動も 急激に起こり車が安定しないのでスズキ車ではAT、MT問わず 我慢して落ち着いて発進した方が良いかと思います。その意味で、 都市部では使いにくいかもしれません。 しかし一旦走り出してしまえばこっちのもの。ひと度アクセルを 踏み込めば相当強力な加速を見せてくれます。ターボの加給は アクセルの踏み加減によって起こりますが、割と急激なかかり方を しドッカンターボに近いかもしれません。特にセカンド、サードで より良い加速をします。しかも2000回転前後の低い回転数から でも余裕で反応し、サードであっという間に70キロあたりまで 引っ張っていってくれます。坂道でも特に力不足を感じる事は ありません。800キロ弱の軽い車体のせいでしょうか、この点 では大満足です。だからこそ発進時のもたつきがなおさら気に なります。逆に言えば、その場の回転数が高くてもアクセルの 踏み込み量が少なければターボ加給は起こりませんし(加給が 起こるとエアインテークのヒュイーンという音が聴こえる)、 かと言ってベタ踏みしても回転数のみが豪快に上がるだけで あまり効果はありません。そういう意味では生活向きターボだと 思います。実質上3000から4000回転当たりが一番有用で スズキらしいモーター音の混じったような気持ちよいビートが 聴けます。またギア比も割と低速向けに設定されており、80 キロ以上は思ったほどの車速の伸びはありません(実際走れま せんが)。また70キロあたりから直進安定性も悪くなって きます。更にターボ加給に頼り過ぎるとガソリンはすぐに減り ます。この車はターボを急激にかけさえしなければ全体的に 安定した走行を見せるので、特に田舎の空いている道路などでは ゆっくり加速した方が快適性のためには良いです。 ハンドルの位置はやや低く、私のワゴンRにはチルト機構が 無い為違和感があります。但し昔の軽トラックのように寝ては いません。操舵は確かに40キロあたりからやや重いかなと 感じますがこのターボ仕様では特に気になる程でもありません。 マニュアルのシフトノブは大いに問題ありです。シートの着座 位置が高いから仕方ないのですが、ノブが長い為シフトストローク がやたら大きく、上下左右へ大きく動かさなければなりません。 その為平気で私の左ひざや助手席に乗せた方の右ひざにノブが 干渉してしまいます。この車が新車で売られていた頃からマニュ アル車の需要が少なくなっているとはいえ、悲しい事です。 次に快適性、私のワゴンRは俗に言う1型だった為シートは 歴代の中で一番簡素な仕様です。フロントヘッドレストは穴 開きの塩ビ製で、リヤには付いていません。硬いのでヘッド レストに頭を乗せたままにする事は出来ません。また背もたれも 低く、私のような160センチの者でさえ上半身は自由がきき 過ぎる状態です。但し普通に走行している分にはそうそう体が 横に振れるわけではありません。ターボ車専用の設定らしい ですが、サスペンションが若干硬くしてあるようで、背の高い 車にしてはコーナリング時にそれほどロールしないからです。 しかし車体そのものはやっぱり外へ外へ行こうとしますから、 高速コーナリングはこの車では禁物です。また、サスが固め だからと言って乗り心地が悪い訳ではなく、ショックのストロ ークもむしろ大き目です。平らな道では特に問題ありません。 車内の広さは軽自動車の中ではかなり良い方だと思います。 同情した方は広いねと言ってくれます。各ピラーが立っている からでしょう。横方向も閉塞感は全くありません。かと言って 落ち着きが無い訳でもありません。またフロントウィンドーも かなり立っており、この点では現行ワゴンRよりむしろ良い位 です(こちらもRRのATを若干試乗した事がある)。いけ ないのはボンネットの先が全く見えない事です。ダッシュパ ネルがかなり迫っておりおまけにワイパーが干渉するからです。 ただこの点はボンネット自体が短いから気にはなりません。 曲がり具合は軽のくせに案外悪く、転回はしにくいです。 この点では現行型の方が良いかも知れません(数値的には)。 質感は、やはり質素なものです。しかしこれはスズキ車 全体の傾向であり、コストを下げる為に行っている事がわか っていますから何とも思いません。確かにダイハツの軽は 高品質に感じます(ミラ、ハイゼットに乗った)。具体的 には走行中ダッシュパネルやドアが時々ビビり、ラゲッジ マットがバタバタ言います。またスズキ車は大事に乗って いないとこのあたりがすぐに悪くなります。これはほかに 数台のスズキ車を乗ってきた経験上から言える事です。 エンジンが強いからと言ってラフに走らせない方がいいと 思います。私は逆にスズキ車を丁寧に乗りこなせる事が出来 れば一皮向けた落ち着いた運転テクニックが身に付くとも 思っていたりします。 ラゲッジは、通常使う分には広さ的には全く問題ありま せん。ただ、荷物が滑りやすいのが欠点です。フックなどの 類は装備されていません。また、リヤのフォールディングシー トのレバーも固く、力の無い方にはやりづらいかと思います。 私は以前一度だけ後席を倒し26インチの自転車を積んで 走りましたがさすがにここまで大きな自転車は入れるのに 苦労します。意外だと思ったのはこの際高さも余裕が無か った事です。長さ的にはもちろん無理で、前ハンドルを一杯に 曲げてやっと入ったという状態でした。この点では助手席の 背もたれが前に倒れる現行型がうらやましいと思います。 以上、使ってみて初めて解る不満点も色々ありますが、 全体的には安い価格に見合った十分バランスの取れた車だと 思います。私はかなり気に入っています。軽だから安っぽい のは仕方ありません。私は本当はノンターボのロフトが欲しか ったのですが、ターボ車もいざと言う時なかなか便利で、特に マニュアルだと低回転で比較的静かに走れます。 尚、故障やその修理と言う点は中古車でもあり、文章自体が 非常に長くなってしまいましたので省略します。 |