自分の言葉で

2000年初春開設

BG:鶸[ひわ]色
TXT:青褐[あおかち]

  旨く言えない

 『開苑の挨拶』で人の短歌を引用したら,「自分の言葉で表現せいっ!」と叱られました. 他人は何と言っても,ぼかぁシャイだから,旨く言えません. 
 折々の,俳句・川柳・短歌・狂歌[放送禁止用語],都々逸で表現してみます.

  98年秋の詩

    咳一つ 葛の花降る 行者道

 四国遍路で,藤井寺から焼山寺にいたる,初心の遍路ものを泣かせる道で.

    夜歩きの 白衣[びゃくえ]杖置く 眉の月

 同じ行程で,犬に吠えられながら,寝たり起きたり,焼山寺からの夜通しの山下りして.

  99年晩冬の詩

    散り椿 踏みしだきゆく 丹生の女[ひと]

 郷の女人達は,旅人の感慨を余所に,散り椿をこともなげに踏んで去る.
此処は,大師の水銀朱開発伝説の地の一つである. いにしえの乙女達は,あのように朱を造るのに手を(足を)貸したのであろうか?

  99年初夏の詩

    黄金の波 最御崎[ほつみさき] 栃の華

 やはり,最御崎寺[室戸の寺]に至る山々が濃いクリーム色に覆われていた. 栃や栗の仲間の花であろう.

      土佐へ来て あふち 茉梨花 栃の花

 あふち[センダ]は地味だが遠目が美しい. 海沿いの村の家々には,一階の屋根でも越すような茉梨花[ジャスミン茶]の古木が香っていた.


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  99−00年晩秋/厳冬の詩

 同吟異曲

    何事も 無かったように 南瓜炊く

    こごむ掌[て]の 指解[ほど]きつつ 豆腐剪る  =>  こごむ掌[て]の 指解[ほど]き解き 豆腐剪る

    小春陽は 西に廻って 布巾煮る  =>  布巾煮る 小春の西陽 背に受けて

    かりそめの 奥歯噛みしめ 小芋剥く