【いらないぷらいど】
いつもは朝7時50分に登校するんだが今日は違う
なんてったって昨日の席替えで俺は世界一の幸せ者になったんだから!
「おはよ〜今日は早いね!」
隣の席になった夏焼が話しかけてきた
天にも上るような気持ちだったが俺は
「あぁ。昨日早くねたんだよ」
とそっけない返事をしてしまった
俺の馬鹿って思いつつ夏焼を見るとやはり悲しそうな顔をしていた
また逆走しちまったそう思っていると
夏焼の後ろの席の清水が声をかけてきた
「ねぇねぇ来週の日曜開いてる?」
特に予定もないので
「あぁ、開いてるよ」
俺はそう言った
「じゃあ動物公園いかない?」
清水が聞いてきた
「はぁ?」
清水と二人で行くと思った俺はあからさまに拒否のリアクション
清水は決してクラスでも悪いほうでもないしかし俺のクラスでは女子と遊ぶ奴は男子から干されるのだ
「行かないの?そっかー」
なぜか清水はニヤニヤ笑っているそして
「じゃあ雅ちゃんも行けないね」
と意味不明な事を言っている
夏焼は顔真っ赤にして清水にもぅて顔をしている
「男子も何人か行くけど行かないの?」
とさらに俺にすすめて来る
話からすると女子と男子何人かで動物公園に行くという企画らしい
はっきり言って女好きの俺は男のプライドを捨て行くことにした
動物公園に行く面子も知らないまま土曜日になってしまった
後ろから
「明日は〇〇駅に10時集合ね!」
と清水が耳打ちしてきたどうやら気を使ってくれてるらしい
小声でサンキューと俺は言った
すると突然隣なのにあんまり話さない夏焼が話しかけてきた
「明日みやも行くんだよ〜」
と耳を奪われる言葉を口にした
俺は嬉しくて嬉しくてしょうがない気持ちを押さえながら
「ふーん」
と恥ずかしさからそっけない返事をした
夏焼はちょっと淋しそうな目をしたがすぐにいつもどうりの顔で
「好きな物とかある?」
とちょっとうつむいてる俺を下から覗き込んできた
俺は
「ポテトサラダとオムライス」
とテンパって声が裏返りながら言った
すると夏焼が嬉しそうに
「そうなんだ〜じゃあメチャメチャ早起きしなきゃ…」
途中からは声が小さくてよく聞こえなかった
次の日
朝九時半に俺の家に電話がかかってきた
「これから遊ぼうぜ」
小1からの悪友だ
どうやらコイツは『裏切り者』ではないらしい まだ時間があるので俺は快く返事をした
友人の家につくといつも見る奴等がいない
俺はアイツ等と笑いが出そうになった
俺はちょっとお洒落していたので外で遊ぶ事を拒んだ
家のなかに入ると友人は
「お前は行かなくていいのか?」
と言ってきたすべてお見通しらしい
「えっ!」
俺は焦った
つづけ様に友人はこう罵った
「お前もあいつらみたいにおれ等を裏切るんだろう!この女好き!」
他に一緒にいた奴等にも同じような事を言われた
すでに時間はギリギリだった
頭にきた俺は
「いかねぇよ!行かなきゃいいんだろうが!」
何も考えず俺は怒鳴った
結局大切な一日はそのままそいつらと遊んで終わった
次の日はいつもより早く学校には行かなかった
隣を見ると夏焼は居なかった
席につくとすぐ清水に呼ばれた
「行間休みにすぐに中庭に来て」
とすごく悲しそう顔で言われた
かなり行きたくなかったが清水の悲しげな表情が気になったのでおとなしく行くことにした
中庭につくと清水は泣きながら俺に平手打ちをした
俺はそこまで悪いことしたか?と思いつつも
「昨日はゴメン」
そう謝った
清水は
「私に謝ってもしょうがないんだよぉ!なんで?なんで昨日来なかったの?」
と泣きじゃくりながら胸を叩かれた
今だにわけのわからない俺は 気まずそうに回りを気にしなから謝りつづけた
「雅ちゃんに言わないでって言われたけど全部話すね」
「えっ!」
俺は自分の耳を疑った
清水は言う
「あのね…まず雅ちゃんは明後日転校転校しちゃうの!」
「それで最後に大好きな人と思い出を作りたいから手伝ってほしいそう言われたの」
俺は(どこの幸せ者だよ)と思いながらももう夏焼と会えないかとかと思うと胸が締め付けられるようだった
清水は続ける
「それでね…私が動物公園でも行ったらって話をしたの私たちのクラスって男子があぁだから…それで何気なく君を誘ってみんなで行くフリをしたの」
「雅ちゃんは二人でだと君が断るから私に言って欲しいって!でも土曜日の帰りは嬉しそうにポテトサラダとオムライスかぁ〜って言ってたんだよ!」
俺の胸は張り裂けそうになった。
ポテトサラダとオムライスそれは夏焼が俺に聞いてきた好きな物
繋がらなかった点と点は一本の線になった
謝っても謝りきれない思いが俺の頬をつたった
涙がとまらない俺に
「明日来たらあやまりなさい」
清水はやさしく言ってくれた
次の日
夏焼は学校に来なかった
先生は夏焼の転校の話をしている
結局夏焼とは今だに会えない
俺は今ではレストランではポテトサラダとオムライスを頼んでいる
食べ続ければ夏焼に逢えそうなきがして…
明日は高校に転入生がくるらしい
2 名前:番外編 投稿日:05/02/08(火) 19:29:06
何故彼は来なかったのだろう?
もう三時間になるのに…
まだ春になりきれない風のせいで頬が真っ赤になってしまった
「もう帰ろうかな…」
もう会えない淋しさからか来てくれない悲しさからか雅の目は涙で何も見えない
「きっとみやとなんか行きたくなかったんだ!」
雅は涙をバンソウコウでいっぱいの指でふいて家に帰った
か細い手でつぶしたじゃが芋
手を切りながら切った鳥肉
すべては過去の事
昨日は父の誕生日!
メニューはあの日と同じポテトサラダとオムライス
何かの記念にはこのメニュー
いつか彼に言えなかった思いを告げるために
雅はポテトサラダとオムライスを作り続けている
父の転勤でふるさとの町に戻ってきた
今日転入1日目
おわり