− 不人気乗り。◆FZRUDJLQKM さんの恋愛話 −

高校の時に付き合ってた彼女がいた。
その子は1つ年上の憂いを含んだ、
ちょっとヒネた感じの大人の女性の香りがした。
そんな彼女について行こうと俺は必死で背伸びしてた。
彼女はバイク好きで、「いつか自分も免許を取るんだ!」って言ってた。

月日は流れ、高校を卒業して彼女は3年制の専門学校に通って社会人になった。
俺も2年制の専門学校に行き、同時に社会人デビューを果たした。
俺たちはまだ付き合ってたんだな。

社会人になって半年後、彼女はRZ125を買った。
当時、車にしか興味なかった俺はバイクに対して全く理解がなかった。
毎週末のようにツーリングに出かけ、
毎日バイク屋によって、俺との時間を取ってくれない彼女に随分ヤキモキしたもんだ。
まぁ、そんなヤキモチで喧嘩したりしたが
特に別れる事はなくお付き合いしてたのさ、
そう・・・あの事故までは・・・

彼女がバイクを買って1年くらいして俺たちは結婚した。
結婚して半年くらいであの事故はおこってしまったんだよ。

朝の通勤中に対向車線からいきなりタクシーがUターンしてきて
パニックブレーキで握りゴケ、
無接触事故だったが彼女は膝の靭帯を損傷したんだ。

当時バイク反対派だった俺は、ここぞとばかり降りろ!と迫った。
「大事なお前の身に何かあったらどうするんだっ!」ってな具合でね、
そりゃもう、脅したりすかしたりで大変だった。
でも、説得工作の末に何とかバイクを止めさせる事に成功!
そしてそのRZは廃車となりもう我が家へ帰ってくる事はなかった。

そして半年・・・
靭帯の治った彼女が突然失踪した。
「買い物に行って来る」と一言言い残して
1週間後、戻ってきた彼女は開口一番「別れましょう」と・・・
俺もダンナとしては失格だった。
家に金は入れない、趣味の車で借金は作る、仕事ですれ違いの毎日。
しかも束縛しまくりで、こんな男、どんな女でも別れたいと思う。
今考えれば絵に描いたようなDQNの典型だった。

それは彼女も判っていたんだけど、
彼女はあえて自分だけが悪者になったんだ。
「私、好きな人がいてね、彼とお付き合いしてるの」
彼は彼女の会社の取引先の若社長だとさ。
もうね、泣いて土下座してお願いしたよ
「別れないでくれ!」ってさ。
でもダメだった。
そりゃそうだよね、遥かに男としての格が違いすぎる。
しかもダメダンナだしw
で、結局離婚したのさ。

暫くはメシも咽を通らない、
元嫁の会社の社長さんは「申し訳ない!」って謝ってくるし、
本当の原因は俺にあるのに・・・

もう自責の念の毎日だった。
結局、離婚しても彼女の事が忘れられない。
だから彼女が好きだった事をやってみよう!
そういやバイク降ろしたっけ、
俺も彼女が何を見て何を感じたか知りたい!

バイクの免許は高校の時に取ってたけど、
その後、すぐに車に走ったからロクに乗ってない。
そこで友人からGS400Eを10万で買い、それに乗ってみた。

それが俺のバイクライフの原点となっている。
それから20年近く経つが、未だに俺は彼女の背中を追っているのかもしれない。



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