− 13 さんの恋愛話 −
| 私が彼と出会ったのは、まだ学生のころでした。 その学校は、情報処理を学ぶ学校で、 周りは俗に言う、オタク系統な人間が多数おりました。 休み時間に聞こえてくる話題は、”声優””パソコン””ゲーム” そんな状況に飽き飽きしていた時、現れたのが彼。 クラスは真面目人間が多い中、彼は一人異才を放っていました。 授業は天気が良いと来ない。 昼休みに走りに行ったきり戻ってこない。 極めつけは国試前の追い込みの時。 皆夜中まで、学校に残って勉強しているのに 「ダラダラやってもしょうがない。」 と、サボリ・・・・。 クラスの皆は 「どうせ落ちるさ・・・。馬鹿はほっとけ。」 などと噂をしていました。 しかし彼は、ブッチギリで国試に合格。 テストでも余裕のトップを取りました。 そんな、わが道を行く彼に私は興味を抱き付き合うことになりました。 もしかしたら、自由奔放な彼に憧れを抱いていたのかもしれません。 バイクのり特有の気紛れさ、奔放さが新鮮で楽しく遊んでいました。 時は流れ、2年の時の国試でも彼は全く勉強をしません。 実は影で勉強していると思っていたのですが、全くいませんでした。 2人で勉強していても、私は必死になっている横で彼は、ベッドで寝ながらお菓子を 食べているだけ。でも、成績は彼には勝てない。 勉強方法を聞いても、 「頭の中に教科書を描いて、その教科書をめくれば答えがある。」 これだけ・・。 そして再び彼は、余裕で国師に合格・・・。 次第に私は彼に嫉妬し始めました。こうなると、彼の突然バイクに乗って授業を抜け出す事や 食事に行って、少し混んでたら店を変えること。 ツーリングに行ってイイ道があると、コースを変更すること。 全てが我侭に思えてきました。 好きになった理由が、そのまま嫌いになる理由になった訳です。 そのことを彼に告げると、彼はこう言いました。 「遊んでいるように見えるかもしれないけど、俺の集中力だとアレ(勉強の仕方)が精一杯・・。 ためしにバイクのってみな。俺の気持ちがわかるから。」 そう言われたのですが、もう当時の私にはただの言い訳にしか思えず、最後の国師が終わるまで 結局目を合わせることも無く、時間は過ぎていきました。結局彼は情報系だけでなく、他の科の国師まで 取ってしまいましたが・・。 その後国師が終わり、私はバイクの免許を取得しました。おそらく彼はバイクに短時間しか乗れない私と、短時間しか 勉強できない自分を重ね合わせて、説明するつもりだったのでしょう。 しかしその目論見は見事に外れ、私はバイクの虜になってしまいました。 そして彼とはバイク仲間として、再び付き合うこととなりました。 問題があるとすればひとつだけ・・。彼が時々このようなことを言います。 「バイクと俺どっちが大切なんだ?」 |