− 378 さんの恋愛話(その1) −
| 一年で一、二番目に嫌〜なバレンタインデーが来ますね〜。 でも数年前にちょっとトキメイタ話を思い出し、カキコしてみます。 1月のある朝の出勤時、俺は寝坊してあせっていた。 踏切の停止線をキック一発だけで殆ど止まらず通過したところ… 左手の駐車場から赤い棒持ったポリスマン登場。 「はーい、停まって。一時停止無視だな。」 「え〜?停止線で足着いたし、左右確認もしたし。」 「一時停止は静止せんとダメー。」 結局、反則金の逆お年玉を頂きました。 臨時出費に遅刻のダブルパンチでへろへろになりながら、いつも昼飯買いによるコンビニに寄った。 (どうせ遅刻だし立ち読みでもして行くか。) ってことでいつもより長めに滞在していた。 すると書籍の整理してた顔なじみのバイト君が、 「あれ〜、今日はゆっくりなんですね。」 「さっき一旦停止無視でキップ喰らって、おまけに遅刻。もーへこむわ。」 「新年早々ついてないっすね。俺も気を付けよ。」 「そーね。甥っ子姪っ子に加えて桜田門にまでお年玉やれる余裕なんて無いのにな〜。」 そんな会話で気を紛らわせつつ、お茶と弁当、新聞などを持ってレジへ。 そこにいたこちらも顔なじみのバイトの娘が、 「今の話少し聞こえちゃいました。スピード違反ですか?」 「んにゃ、踏み切りで一旦停止無視。ホントについてない。」 「でも、危険なことしたから違反なんでしょ?ついてないなんて言わないで気をつけたほうが良いですよ。」 追い討ちをかけられちょっとむっとした。 「おまわりは本当に危険な事には無関心。点数稼ぎで取り締まってるだけ。」 「そんなおまわりさんだけじゃないですよ。」 「そーかい?」 釣りを受け取った俺はいつもの挨拶もせず店を出た。 その日は何か、一日中むかむかして過ごした。 その後数日間、シフトの関係かコンビニでその娘に会うことは無かった。 2月に入ったある月曜日、いつものコンビニに寄るとこの間の娘が品出しをしていた。 俺は特に気にとめず、奥の飲み物コーナーへ行こうとした。 「あの、この間は気に障るような事言った見たいでごめんなさい。」 「あ?別に気にしてないよ。」 ↓ここから小声で 「聞いてもらいたい話があるんです。近いうちに時間取れませんか?」 「え、何?簡単な話なら今聞くけど。」 「バイト中ですし、ゆっくり話したいんですけど。」 「じゃ、どうしよう。」 「すみません。今日の夜にでも連絡ください。これ携番です。」 「何時頃?」 「8時過ぎなら確実に出ます。」 「わかった。」 今一腑に落ちない気分ながら、その夜とりあえず電話してみた。 「もしもし、○○です。判りますか?」 「あ、どうも。待ってました。」 「で、話って?」 「あの、電話じゃ話しにくいんです。バイト先以外で会ってもらったりできませんか?」 「いいけど、そっちの都合は?」 「明日以降の平日はこのくらいの時間からなら空いてます。」 「俺、平日は残業なんかで時間読めないな。逆に土日なら何時でも良いよ?」 「じゃあ、今週の土曜日の昼くらいはいかがでしょう?」 「ああいいよ。時間は1時くらいで良い?場所は?」 「時間はOKです。私、自転車しか足が無いんで○○駅でいかがでしょうか?」 「了解。じゃ話はその時って事で。」 「無理言ってごめんなさい。宜しくお願いします。」 何の話だろ?と思いつつ土曜日になった。 待ち合わせの駅の階段付近で彼女が俺を見つけた。 「こんにちは。今日はわざわざすみません。」 「おお、私服だと何か感じが違うね。それに髪も下ろしてるし一瞬わからなかった。」 「逆ナンとか思いました?」 「ありえないでしょwキャッチかとw」 彼女の方から軽口をきいてくれたおかげで、これまでの(?)な気分はどっかに飛んでった。 で、近くの雑居ビルの地階にある茶店へ。 「今日は貴重な時間をありがとうございます。」 「いえいえ、洗濯と掃除以外、テレビかビデオ見るか、ふらふらとバイクで出回るくらいだしね。」 「彼女とかいないんですか?」 (それがこの話の核心か?)とか思いつつ、 「いないよ。××さんは彼氏は?」 「…今日お話したかったはその彼の話なんです。」 期待外れでちょいがっかりしながら、彼女の話の続きを待った。 「高校時代から付き合ってた彼がいました。」 「彼は高校卒業後、警察学校を出て地方の警察署勤務になりました。」 「バイク好きな彼は交通機動隊志願でした。」 「彼は勤務地域の交通安全に特に力を入れていたようです。」 「『スピード違反や一時停止無視、信号無視なんかは本当に危ないんだ。』ってのが彼の口癖みたいなものでした。」 「車やバイクに乗らない私に言ってもしょうがないのに。」 「ある日、彼が検挙したスピード違反者に言われたそうです。『こそこそときたねー真似しやがって』と。」 「その時すごく哀しい気持ちになったそうです。」 「そんな彼が右折禁止を無視してきた車にはねられ亡くなったのは3年前の話です。」 「いつも楽しそうにバイクに乗ってる○○さんには、そんなおまわりさんもいたんだって事を知って欲しかったんです。」 「○○さん?暗い話でごめんなさい。」 「こちらこそ何も知らずにごめん。」 「いいんですよ。安全運転してくれさえすれば。」 「うん。気をつけます。ありがとう。」 「よかった。じゃ気を取り直して、…14日って空いてます?」 「? 別に予定は無いけど、仕事は何時になるかわからないよ。」 「2月14日です。何とか定時で上がることできませんか?」 「え!?…はい。上がります。努力します。」 当日、週末の休日出勤と引き換えに定時退社したのは言うまでも無い。 後で聞いた話、彼女と彼の付き合いは特に深いものでなく、ほぼ文通(w)程度だったらしい。 ただ、亡くなった人の言葉だけに、心に強く残っており、最近気になりだした俺に伝えたかったらしい。 彼女の告白から始まった付き合いも、深い関係になる前に俺の転勤で、半年足らずで終止符。 (1度遠恋で失敗している俺には、交際継続は無理って事で関係解消しました。) 今はメル友みたいな関係になってます。 でも、未だに彼女は俺が地元に帰るのを待ってくれてるみたいです。 来年の春の移動で戻ることができれば… それは会社の人事部と神のみぞ知るって事で。 |